◯プロローグ
もし友達や親友が辛い思いをしていたら
君は”どんな時でも”助ける?
君が辛い思いをしていても。君が投げ出したいことがあっても。君が逃げたいことがあっても。
そうする?…まぁ、なかなかいないよね。
でも人って本当に単純で、簡単に言ってしまえば
ちょろいのだ。すぐに騙されてしまう。
でも1人は違った。彼は騙されながらも友達を、
親友という存在を”どんな時でも”助けた。
そして友達を助けるために必要なのは_________
第一章「君を助けるために」
ut「…あのさ、我々だ抜けたいんやけど…。」
皆「…は?」
sho「…っえ?」
意味がわからない。と言った表情を皆はしている
俺たちはYouTubeでグループ系YouTuberとして
働いている。まぁ副業なんだけど。
そしてある1人_____「鬱」はこのグループ…
いわゆる『組織』を抜けたいと言い出した。
それにみんなの表情は困惑の顔をしている。
そりゃそうだ。急に抜けたいだ。なんて。
………だけど___________
tn「またか………」
zm「何が辛くなったんや?」
kn「まぁ無理強いはしないけどさぁ…」
shp「大先生の好きにすればいいと思いますよ」
ut「でも今回は悩んでんねん」
ci「………………」
sho「…………。」
ut「お前らとおって楽しいねん。けど…
もうそろそろ限界で…」
tn「今回が最後の決断ってことか?」
ut「…まぁ、せや、な。」
大先生は一年に一回は抜けたいと最近は言っていた。
今回で何回目かはもう数えきれない。
kn「まぁ反対はせんけどさー…」
shp「まぁそうっすね。」
tn「お前が楽な方を選べばええんとちゃうか?」
みんなの意見は賛成。
聞いてたらわかるだろう。誰も反対はしない。
反対の言葉すらないのだ。
…まぁ、俺からすると_______
sho「嫌やな。」
tn「は?」
zm「っぇ…?」
shp「な、何言って…」
kn「お前何言うとんねん?」
俺が意見を言うとみんなは一斉にこちらを向き
怒り気味のある顔や声で言う。
それに俺は反抗をする。
sho「…別に。特にこれといったことは言ってないんやけど。」
kn「いやいや、お前の意見で決めるんじゃなくて大先生の意見を尊重せなあかんのちゃうか…?」
そんなの知ってる。
知ってるけど___________
sho「知らん。」
kn「はぁ?!」
sho「………」
ut「え、えっと……」
みんなは反応に困る。まぁ怒ってる奴もおるが。
それでも俺の意見が変わったりすることはない。
sho「俺は嫌や。いくら経っても俺の意見は変わらへん。」
ut「……」
zm「シャ、シャオロン…!!」
俺を止めるために腕を掴もうとするゾム。
でも俺はそんなのを求めていない。
sho「離してくれ。」
zm「っ…💢もう知らんからな…っ?!」
shp「シャオさん…!流石に…!」
みんなが俺を止めようとする。
でも無駄だ。だってさっきも言ったもの。
「俺の意見は変わらねぇ」って。
だから…
sho「うるせぇなぁ…。」
shp「っ…!…す、すみま、せん………」
キレたように言うとすぐに謝ったショッピくん。
…罪悪感だって、俺にはちゃんとある。
でも、こうしないとお前らが後悔することに
なるんや。
tn「シャオロン!💢」
sho「…なんだよ。」
トントンが珍しくキレたな…。
まぁいつも通りの返しをするんやけどな。
tn「なんやねんその口の聞き方!」
それでもトントンは謝ったりもしない。
まぁそりゃそうだよな。トントンは”強い”からな
だから、俺ももっと__________
ut「も、もうええよ!!!!」
そうして鬱先生が止めに来た。
sho「…っ」
tn「! で、でも…」
流石の俺でも喧嘩にはできない。
それはトントンも同じだった。
ut「…ごめん。空気悪くしたな。
今日は解散でええよ。」
そうして俺たちは雰囲気が
悪いまま解散となった。
sho「…」
tn「……」
zm「…」
kn「…………」
みんなは俺に視線を飛ばしながら帰っていく。
後味悪いな…
まぁいいや。帰ろう。と思っていた時だった。
1人、近寄ってくる奴がいた。
ci「シャ、シャオさん…」
チーノだ。そう言えばチーノはなんの
意見も言ってなかったな。まぁあの場に意見が
言えるような空気じゃなかったからな。
sho「ごめん。お前のこと全然会議で意見聞いてなかったな。」
ci「い、いや…俺は意見なんも言ってないんで…」
sho「そうか。まぁみんな帰ってってるし帰ろうや。」
ci「………」
チーノは何か悩ましい感じだ。
sho「…どうしたんや?」
聞いてみなきゃわかんない。
それで俺はチーノに尋ねた。そこから小さな、
本当に小さな音量で言う。
ci「だ、大丈夫かな…って………」
とても小さい声だ。でも…なぜか俺には
はっきりと耳にすることができた。
sho「…なんや。心配してくれとんか?w
…大丈夫やで。お前がそこまで気にせんでも。」
ci「で、でも………」
sho「大丈夫。お前の仲間は帰ってくる。いや、絶対に帰って来させるからな…」
ci「…………」
◆◆◆
sho「大丈夫。お前の仲間は帰ってくる。いや、絶対に帰って来させるからな…」
ci「………」
…違う。俺が言いたいのはそうじゃない。
俺は自分のことなんて気にしてないんや。
シャオさんのこと気にしてるんや…。
お願いやで…鬱先生…我々だ抜けたらダメや…!
ci「…帰りますね。」
sho「おう!ゆっくりしーやー!」
ci「…はい」
…これはちょっと俺も参加せなあかんな…。
◇◇◇
帰り道、俺は普通に歩きながら帰っていた。
sho「『大先生の意見も尊重』…」
sho「……………………」
sho「考えるの‥…嫌になるなぁ………っ。」
??「お、シャオロンやん!」
そんな時、1人の男性が声をかけてきた。
それもよく聞いたことのある声で…優しい声色。
面白くて、意外と気を使える奴。
sho「…ロボロ?」
rbr「せやけど。」
実はこいつも会議に参加するはずだったんやけど……
rbr「いやー見事に遅刻やけどお前も遅刻か?」
sho「お前と一緒にすんなや!w」
rbr「はぁ?!ひどいなぁ!!!w」
…言い合いだ。…でもそんな激しい
言い合いではなくて…面白がっている言い合い。
sho「もう会議は終わったんや。」
rbr「っえ?!?!嘘やろ?!」
sho「嘘じゃーねーよ。」
rbr「えーがちかー…メールで謝っとこ。」
そうしてロボロはズボンのポケットから
携帯を取り出してメールを打つ。
rbr「…送信…っと。」
sho「………」
rbr「………?なんや?」
ただぼーっとしてる俺をみて
ロボロは不思議に思っている。
sho「…あ、あぁ…ごめん。ぼーっとしてた。」
rbr「…今日の会議は何やったんや?」
sho「…っえ」
…今日の…会議の……内容……は……………
sho「…っえ、えっ、とぉ………(泣)」
涙が出そうになる。その上唇も震えて。
堪えるしかない。堪えるしかない。堪えろ。俺。
rbr「っえ、な、なんの会議や…?」
泣きそうな…いや、泣いている俺をみて心配をするロボロ。
でも、そんな声で言われたら何だか安心して____
sho「うっ……うぇぇぇん………」
rbr「や、やっぱり何かあったんやな!!
とにかく泣くなって…!」
sho「うわぁぁぁん……………」
何だか、涙が溢れて仕方がない。
どっと一気に溢れてしまう。
それに、ロボロに今日の会議が俺が
泣くほどだって言うことバレてたし。
rbr「何があったんや…?」
sho「…えっと、ね……」
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