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「いやいやいや! なっ、あの場面でそんなことするわけねぇだろっ!!」
「えっ!? 何もなさってないのですか!?」
「するかボケェッ! 誰がこんな怒涛のバトル展開の最中にそんな不埒なこと始めるんだよ!」
煌が全力で怒鳴り散らすと、隣で聞いていた朱雀が、どこか他人事のようにぽつりと呟いた。
「なんだ、最後までシていなかったのか……それは惜しい事をした」
「他人事みたいに言ってんじゃねぇよ当事者だろうがっ!!」
すかさずツッコミを入れる煌の胸ぐらを、朱雀は嬉しさに黄金の瞳をキラッキラに輝かせながら、ぎゅっと握りしめて身を乗り出してくる。そして隙あらばとばかりに、煌の腰に腕を回して抱き寄せようと、さらにずいずいとスキンシップを図ってくる。
「しかし煌……。意識が朦朧とする中で、確かに優しい温もりが触れた記憶があるのだ。わしはあのまま最後までシてしまっても一向に構わなかったのだが……。なんなら、今夜にでもどうだ?」
「『どうだ?』じゃねぇだろ! なにトンデモ発言かましてんだこのエロ鳥――っ!!」
煌は顔を真っ赤にしながら、自分にすり寄ってくる朱雀の顔面を、手のひらで思い切りグイグイと押し返して引き離そうと格闘する。だが、朱雀は神力を無駄に使ってぴったりと吸い付くように離れようとしない。
「おい、離れろっ! ああクソ、あの時のはただの緊急措置だ、ノーカウントだっ! 離れろって言ってんだろ!」
「ふふ、そうやって必死に抗う煌も愛おしいぞ……」
「お前は何を爽やかな顔してサラッと迫ってきてんだよ変態鳥!!」
真っ赤になって怒鳴る煌を余所に、燕花は「まあ、まあ……♡」と両頬に手を当てて嬉そうに身悶えしている。
「では、さっそく今夜に向けて『みそぎ』の準備を調えなければなりませんね! 最高の夜になるよう、お風呂に特別なお香を焚いて……」
「燕花までいそいそと準備を始めるんじゃねぇよ! 誰もそんなことするって言ってねぇだろ!」
「ガハハハ! 異界の巫女、お前が諦めて早く朱雀の番になっちまえば、毎日美味ぇメシが食えるんだけどなぁ!」
「お前は何どさくさに紛れて居座る気満々でいるんだよ。早く国に帰りやがれ!」
相変わらずのわちゃわちゃしたやり取りに頭を抱えながら、煌は一つ大きなため息をつき、ふっと真面目な顔に戻って自分の手のひらを見つめた。
コメント
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かんなさん、56話読みました〜!✨ もう朱雀の「最後までシていなかったのか…惜しい」とか、燕花の「みそぎの準備」とか、ツッコミどころ満載すぎて笑いが止まらなかったです😂 バトル直後のギャグパート好きすぎる…!でも最後の煌の手のひら見つめるシーンで、急にシリアスな空気に戻ったの、めっちゃエモかったです😭💕 次が気になりすぎる〜!