コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
藤澤視点
僕らはインタビューと雑誌の仕事のために、
スタジオに向かっていた。
記者からの取材を受ける。
音楽のこと、
衣装やファッションのこと、
質問は多岐に渡った。
さらに恋愛事情まで聞かれて僕は戸惑った。
「藤澤さんの好きなタイプはどんな人ですか?」
「えっと⋯優しくて頑張り屋な人かな」
そう答えながら僕は彼のことを思い浮かべていた。
頑張りすぎて自分を追い込むほどに、
ストイックな彼の真面目さは好きだが、
危うさを孕んでいた。
僕が近くにいない時すごく心配だった。
倒れてはいないだろうか?
きちんと眠れているだろうか?
(昨日会ったばかりなのに、
もう会いたいよ)
どうしよう?
仕事なのに集中できないや。
僕はインタビューが終わっても気づかないまま座っていると、
元貴が心配そうに僕の顔色を伺った。
その近さに我に帰った僕は慌てて立ち上がり、
取材記事を掲載する雑誌の撮影に入ることになった。
未だに表紙を飾るのは自分でいいのか不安だが、
二人がいれば大丈夫な気がする。
そして撮影現場に向かう途中で遭遇したのはーーーー
「たっくんもし良かったらこれ使って」
「湿布?
ありがとうございます!
あれ⋯でも怪我したことふーさんには言ってないですよね?」
怪我?
おかしい。
だって仕事にひたむきで最悪の事態や、
仕事が止まることがないように細心の注意を払って、
いつも完璧な業務をこなしていた。
その彼がうっかりで怪我をするとは思えない。
何かあったのだろうか。
あるいは誰かを庇って負った怪我かもしれない。
「⋯スタッフから聞いたんだ」
そう答えながら深瀬さんが彼の左腕を優しく撫でる。
そこにはくっきりとした痣ができていた。
やめて、
触らせないで。
僕の心はギリギリと締め付けられるみたいに痛んだ。
(苦しいよ)
一体この気持ちは何?
もしかして嫉妬?
まさかね。
そんなはずがないと自嘲してみると、
心はさらに痛んだ。
いい加減に誤魔化しきれない気持ちに気づけと、
警告するようにーーーーー
雫騎の雑談コーナー
はい!
今回は嫉妬がテーマです。
インタビュー取材中に星崎に向けている感情が、
どう言った意味を持つものなのかを自覚し始めた藤澤さん。
ここまでで18話ですか。
まあ鈍感コンビにしては早いかも?
それでは本編ですね。
取材で恋愛事情にせまられた藤澤さんですが、
理想のタイプが星崎とかぶっているために、
彼のことを思い出すんです。
さりげなく体調を気遣いながらも、
仕事中にも関わらず会いたくなる。
それなのに深瀬さんと一緒にいるところに遭遇したばかりか、
星崎が怪我をしたことを知り、
さらに深瀬さんからの接触も拒まないため、
嫉妬する藤澤さん。
さてどうなることやら。
次回はついに二人の関係性に進展があるかも?
是非お楽しみに♪
ではでは〜