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「どうぞどうぞ!散らかってますけど!」
「いや、そう言って本当に散らかってる人初めて見たよ・・・」
アスクに連れられて、アスクの医療施設に連れてこられたブラックとすまない先生。
連れてこられた場所は、床にたくさんの医療書や実験結果のプリントが散らばっていた。それを踏まぬように進む。
✵✵✵✵✵
その場から少し離れ、綺麗な診察室で、すまない先生は椅子に座っていた。
「じゃあ、少し腕を見せてもらってもよろしいでしょうか?」
と、アスクに言われ、すまない先生はおずおずと利き腕をアスクに見せた。
アスクはその腕に触れながら、ブツブツ呟いていた。
「・・・壊死、ではなさそうですね。手のひらを触っていますが、触られている感覚は?」
「・・・ううん、全くない。アレみたいな感じかも、足が痺れている時に触っても触られている感覚がしないみたいな」
「なるほど、痺れは感じますか?」
「ううん、痺れは全く」
「うーん・・・表面ではなく、内面が問題なのか?」
と、先程のおっちょこちょいなアスクとは打って変わって、真面目なお医者さんのように1個1個丁寧に質問してくれた。
「にしても、こんなに濃い負のエネルギーを受けた人なんて初めて見ましたよ・・・ちょっと気持ち悪い・・・」
と、アスクは口を抑え、うぷっと言っていた。ふと、すまない先生は、首を傾げた。
「・・・ん?“濃い負のエネルギー”?なんでこれが“負のエネルギー”で出来たって知ってるの?あ、ブラックから?」
そう聞くと、ブラックが答えた。
「あ、そういえば、言い忘れてましたけど、アスクはほんの少しだけですが“ヤマタノオロチ”の血を引いてますよ」
「は!?!?!?」
「といっても、ほんとほんの少しだけですよ?」
突然の告白に、思わずすまない先生は目を丸くした。
「僕の遠い遠い祖先が、ヤマタノオロチから血を抜いて、その血を研究してた際に、謝ってその血を体に取り入れてしまったらしいんですよ。それで、負のエネルギーに普通の人よりも敏感になりました。」
「へ、へぇ・・・それどういう仕組み?」
「さぁ?」
アスクはケロリと話したあと、ふむと自分の顎に手を当て、サラサラと紙に書き込む。
「・・・うーん、すみません、もう少し調べてもいいでしょうか?あ、あと血を貰っても?」
「あ、全然大丈夫ですよ!」
と、すまない先生は腕を出した。