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どうしてこんなことにっ!
と俺は心底思った。
何故こいつはこんなにも強いのか。こいつはいったい何者なのか。俺たちはどうやら、こいつの事を見誤ったらしい。なんてことだ。こいつは少なくとも俺たちに味方をする気はないようだ。
俺たちはまず、発表されたトーナメント表を確認した。幸い、一回戦目に味方同士が当たることはなかった。俺たちはそれからどんどん勝ち進み、最終的に俺とメリアとネモフィラ、それからルシアが残った。予想外の結果に俺は唖然とした。ここまであの少女が強かったとは思いもしなかったからだ。見た目からは全く想像が出来なかった。
準々決勝
ネモフィラ対メリア
結果メリアが勝った。まぁ、殆ど五分五分ではあったが、スピードでメリアが勝ったというところだろうか。
ここまでは順調だった。俺とルシアとの戦いになるまでは…
ルシア対フレーク
「さて、始まりました!準々決勝です。さてさてお相手は?お、初出場の選手だ!この試合までずっと一撃必殺!前回優勝者にもまさかの蹴り一発で勝ってきた!その可憐な姿からは想像できないほど強い!とにかく強い!ルシア選手だ!その対戦相手は??おっと、これまた初出場!剣で相手をバッタバッタと切り倒し、長くそして真っ白い髪を持つこの男!対戦相手からは白い悪魔と恐れられている。その名も?フレーク選手だぁ!」
「さぁ対戦を始めよっか!フレーク。私は少なくとも君には負けるつもりはないよ。」
「何故だ?誰か味方の1人が優勝を取れば良いだけ、だから別に戦う必要は」
と俺が言うとルシアは食い気味に
「だって!私メリアと戦わなきゃ行けないの。」
「?」
「だからごめんね。死んでもらえる?」
キンッ
とルシアが俺めがけて容赦なく回し蹴りを決めてきた所を俺は剣で防いだ。
「わお、これ防げるんだ。」
今までの試合を全て見てきたが、こいつは本当に蹴り一本で勝ってきている。だからこいつが本当に仮しか使わないのか、それとも他に何か武器があるのか全くもってわかっていない。くそっこいつがこんなにも強いだなんて盲点だ。少なくともこいつは俺たちに味方をする様子も見受けられないし…
キンッ
「何考え事してるの?そんな余裕君にあるの?」
「うるさい」
キンッキンッ
「っっ」
どさっ
俺は地面に膝をついた。
「やめ!やめてください!フレーク選手が地面に膝をついたので、勝者はルシア選手です。………?ルシア選手やめてください。衛兵!選手を止めろ!」
とルシアを衛兵が止めに来た。
「君!やめなさい!もう試合は終わっている。」
と衛兵がルシアの肩を掴んだ。すると衛兵は一瞬にしてその場から塵となって消えた。観客がざわめき始めた。叫び出す者もいた。
彼女が近づいてきた。くそ、こんなところで殺られるわけにはいかないのに………
「終わりだ。」
とルシアは俺の肩に手を置いた。俺もあの衛兵のように塵となって消えるのだろうと俺は思った。だが、触られてから何秒かたっても何も起こらなかった。
「な…ぜ?なぜ効かない…?」
相手はとても動揺している。俺は今だ。と思った。俺は彼女に剣を向け突き刺そうとした。するとその瞬間
キィィィン!
俺の目の前に防御壁が現れた。と、次の瞬間ワープか何かだろうか急に俺とルシアの目の前に男が現れた。その瞬間重い空気が流れた。その場にいた全員が黙りこくった。押し潰されそうな圧に皆怯えた。
「おい。エミュー帰るぞ。」