テラーノベル
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女性「私と暮らして貰えませんか?」一瞬場が音を無くす。
暮らす?くらす?・・・って、同居!?
ドルバ「え、え、同居・・・?」
女性「はい。同居です。」
ドルバ「それは、一体何故・・・」
女性「もしも貴方に、申し訳ないという想いがあるなら、これくらい当然ですよね?」
確かにそうだ。
俺が悪いんだ。俺が招いた結果だ。
俺には、この女性を見守る義務がある。
ドルバ「・・・分かりました。」
医療班「良いんですか?」
ドルバ「はい。多分大丈夫です。因みに、どちらの家に住むおつもりで?」
女性「私の家は古い木造建築物です。しかも狭い。」
ドルバ「なら、俺の家でいけそうですね。」
話が進んでいく。
雨は少しづつ止んできており、雲もはけてきている。
そして、ついには太陽が出てきた。
陽光が、窓の隙間から女性を照らす。
女性の顔が、より鮮明に映し出される。
光が刺すと、また格段と美しく見える。
ドルバ「そういえば、名前を聞いてませんでしたね。」
女性「ああ、言ってませんでしたね。」
女性は目を閉じ、口を開いた。
アイラ「私の名前は、アイラ・クラウンと言います。」
国王「・・・それじゃ、3日後に、また会おう。」
雨が止み、雲が消え、頭上には快晴という2文字が相応しい空が映し出される。
アイラ「3日後、何かあるのですか?」
ドルバ「ああ、前の戦争の報酬をもらえるんだ。」
アイラ「え、戦士だったんですか?」
ドルバ「見えないから分からないかもしれないけど、剣士だ。」
そうして、2人はドルバの家に向かった。
歩いて20分、人里から離れた森の中を抜ける。
ドルバ「ふぅ、ついたぞ。」
アイラ「・・・わぁ、空気が変わりました!」
森を抜けたと同時に、2人の頬に涼しい風が吹く。
森の中に、ポツンと建っている一軒家。
扉横には栽培ようの庭があり、井戸もある。
家の中は、特に狭くなく、4人は寝れるほどの広さはある。
よくある一軒家だ。
ドルバ「段差、気をつけて。」
アイラ「はい・・・靴は、ここで良いですか?」
ドルバ「ああ、そこらへんに。」
アイラの手を持ちながら、囲炉裏のある広間に向かう。
ドルバ「膝を下ろして、大丈夫だ。歩いて疲れただろう。」
アイラ「あ、失礼します・・・。」
座布団の上に、ゆっくりと膝を下ろす。
ドルバ「まあ、ここでの生活はこれから教えるから。」
アイラ「分かりました。」
ドルバ「じゃ、今日からよろしくな。アイラ。」
アイラ「宜しくお願いします。ドルバさん。」
2人の同居生活・・・と同時に、
新たな戦争が、始まろうとしていた・・・
アイラとの同居が始まりはや1週間が経った。
家の周りにある木々はなんの変化ももたらしていなかった。
4日前貰った報酬は、20戒(日本金額約300万)と、米2丙(約500g)の2つ。
2人で住んでる身としては十分すぎる報酬だった。
その時、国王からこんな事を言われた。
国王「5日後、城に来い。新たな戦争じゃ。」
明日・・・また戦場に行く。
死ぬ事は無いだろうけど、不安は胸に留まっている。
雲が少しある晴れの日に、珍しく雨が降った。
アイラ「あら、狐の嫁入りってやつですね。」
ドルバ「分かるのか?」
アイラ「太陽の光に当たっているのに、この雨の音。気づきますよ。」
ニコッと微笑む。
それはまるで幼女の様で、とっさに目を逸らした。
何を思っているんだ。アイラは同棲してる一般女性だ。
好意など持ってない・・・
アイラ「ドルバさん。頼み事をしても良いですか?」
ドルバ「あ?ああ、良いぞ。」
アイラ「牛の乳・・・牛乳を買ってきてくれますか?」
ドルバ「牛の乳?分かった。すぐ買ってこよう。」
そうして、すぐに買い物に向かった。
歩いて20分ほどだが、目が見えない彼女を家に放っておくには心配だった。
だから、走って城下町に向かった。
意外な事に、走ると5分ほどでついた。
城下町は、当たり前の様に賑わっていた。
ドルバ「ええと、牛乳・・・ん?」
城下町には珍しい、剣士がいた。
しかも、何かを買っている。
戦争に行く剣士は、日常では剣は置くものだが・・・
ドルバ「あの、あなたは剣士ですか?」
恐る恐る聞いてみる。
??「ああ、そうです。さっきまでお城に居ました。」
ドルバ「お城?だからか・・・」
??「あの、もしかしてドルバさん・・・?」
ドルバ「な!?何故知っている?」
??「え!?ドルバさん!!本物!!」
ドルバ「え、え、あなたは一体・・・」
??「ふふ、明日には分かりますよ!」
そう言い残すと、??は華麗に走り去っていった。
ドルバ(足音が無い・・・明日分かるだと?)
不穏な気持ちになりながらも、牛乳を買い、家に帰った。
家に着くと、アイラは驚いた顔で目を開けた。
アイラ「え?もう帰って来られたのですか?」
ドルバ「ああ、走ってきた。アイラは何をしてたんだ?」
アイラ「えーと、考え事ですね。」
ドルバ「考え事か・・・まあ、無駄には聞くまい。」
そう言い、牛乳を差し出した。
アイラ「あ、売っておりました?」
ドルバ「残り一本だった。危なかったよ。」
アイラ「良かった。残っていて・・・」
近くで蛙の鳴く声が聞こえる。
先ほどまで雨が降っていたからだろう。
気づけば、雨は止んでいた。
ドルバ(走っていて気づかなかったな・・・)
そうして、その日は何事もなく次の日になった。
今日は城に招待されている。
ドルバ「一応、この小太刀を置いていく。」
アイラの帯に、小太刀を挟む。
ドルバ「すまない。刀がこれしか無い・・・」
アイラ「大丈夫ですよ。こんな所に人は来ません。」
ドルバ「分かった。じゃあ、行ってくる。」
すっかり乾ききった地面を蹴り、ドルバは城へ足を運んだ。
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