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※地雷さんばいばい
※伽羅崩壊有り鴨…
rd × pn
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最終章
『 完全依存ルーム 』
部屋の窓には、黒いカーテンがぴったりと閉じられていた。
時計は止まり、カレンダーは破り捨てられ、
この部屋に” 時間 “ はもう存在しない 。
今ここにあるのは、ふたりきりの永遠
「 ぺいんと 、 おいで 」
らっだぁが俺の名前を呼ぶ、俺は何も言わずにソファの上に膝を立て、らっだぁの隣に身を預けた。
「 なあ、 今日で何日だっけ 」
「 …… さぁ。 もう数えてないよ 」
「 うん、 もうどうでもいいよな、そんなの」
そう言ってらっだぁは俺の髪を撫でる。
くしゅくしゅと、柔らかい音。
静かな部屋の中で、その音だけがやけに大きく聞こえた。
「 ぺいんとさ、 前まで世界いたじゃん 」
「 外の人と笑って、外の空気吸って、なんか…… ちゃんと生きてた 」
「 でも、もう違う。 今は …… 」
そんなことをぽつりとらっだぁは言う、 そんならっだぁを見たら、クスッと笑って見上げる。
「 … 今は 、らっだぁの隣にいるだけで、生きてるって 感じるよ 」
「 外なんていらない。 時間もいらない 。 …… お前だけでいい 、 」
らっだぁの指が 俺の顎をそっと持ち上げた。
赤い目が、深く深く俺を見つめている。
「 もう戻れないよ ? ぺいんと 、 」
「 この部屋から一歩でも出たら、きっと、また誰かが君を欲しがる 、 君はまた誰かに微笑むんでしょ ? 」
「 それが嫌なの 、 俺 」
「 君が笑うのは、 俺の前だけでいいのに 」
「 …… 俺 、 そんなにひどい ? 」
黙って、らっだぁの胸に額を押し当てた。
「 違うよ 。 俺が望んだんだよ 、こうなるのを 」
「 外に出るより、 お前の腕の中の方が、…… ずっと 、 あたたかかった 」
その瞬間、らっだぁの目の奥で、何かが決定的に崩れていった 。
微笑む。 けれど狂気が滲む 。
「 そっか 。 ぺいんとは、俺だけを選んだんだね 」
「 じゃあ、もう完全に俺のものだ 」
「 ごめんね ? これからは もっと 重くなるよ ? 」
「 もう …… 誰にも見せたくないくらい、 俺だけのものにするから 」
らっだぁは俺の両手を取って、自分の額にあてがった。
「 ねぇ、 愛してる って言って 。 何回でも、 壊れるくらい 、 俺に教えて 」
「 じゃないと …… 俺、こわいんだよ 」
その言葉に、すっと唇を重ねて、囁いた。
「 愛してる 、 らっだぁ 」
「 君以外 、 もう何もいらないよ 」
E N D ⋯ ♡