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(冬の帰り道・公園のベンチ)
ルナ:「うぅ……寒い。手がかじかんじゃった……」
冬の冷たい風が吹き付け、ルナは思わず手をこすり合わせた。
今日は、ハルトと一緒に新しいはちみつを使ったお菓子作りに挑戦した日だった。
ハルト:「……これ、使えよ。温かいだろ」
ハルトが差し出したのは、彼が使っていたマフラーだった。まだほんのりと温かい。
ルナ:「えっ、いいの? ありがとう、ハルト!」
ルナはマフラーを受け取り、首に巻いた。ふわりと優しい香りがする。
ルナ:「わぁ……なんだかハルトに包まれているみたいで、すごく落ち着く……」
ハルト(少し照れたように):「……そんなんじゃねぇよ。お前、いつもすぐ寒がるから……」
ルナ:「ふふ、そうなのかな? でも、ハルトがいてくれると、寒さもあんまり気にならないかも」
ルナがにっこり笑うと、ハルトは少し目をそらした。
ハルト:「……あのな、ルナ。今日作ったはちみつクッキー、美味かっただろ?」
ルナ:「うん! ハルトが教えてくれたコツのおかげで、今までで一番うまくできたよ!」
ハルト:「……これからも、もっと色々なはちみつ料理とか、一緒に作りたいと思ってる。だから……」
ハルトはそこで言葉を区切ると、まっすぐルナの目を見た。
ハルト:「……もしよかったら、これからもずっと一緒に、色々なことをしてほしい」
ルナはハルトの真剣なまなざしに、顔が熱くなるのを感じた。雪が降り始めた街角で、二人の間に温かい空気が流れていた。
つづく