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マリーの強化方針も決まり、リーヨンの街を目指して歩いていると、道中で青い可愛らしい魔物と出会った。
「スラスラ~」
「あーうーん、これは俗にいうスライム的な奴か―――」
そんなに強くはないだろうけど鑑定をしてみた。
名前:なし
種族:スライム
性別:不明
Lv.7
クラス:ブルースライム
◆パラメータ◆
体力:28
筋力:32
魔力:25
物理抵抗力:56
魔力抵抗力:20
精神力:24
器用さ:39
素早さ:41
◆装備◆
武器:なし
防具:なし
◆アクティブスキル◆
《溶解液Lv.3》《捕食Lv.2》《青魔法Lv.2》
◆パッシブスキル◆
《軟体Lv.2》
◆称号◆
なし
あれ、結構強そうじゃね?
「マリーちょっと戦ってみるか?やってみて勝てなそうだったら、オレも手伝うけど。」
そう言ってオレはマリーに鉄製のナイフを渡した。
マリーは差し出したナイフを見て、少し息を呑んだ。
「強くなるためには戦うしかないですよね?だったらやりますよ。」
「いい心掛けだ。頑張れマリー」
オレは笑顔で送り出した。
ナイフを手にしたマリーはスライムに向かって走り出した。
「えい!」
スライムに向かってナイフで切りつけようとするが、スライムはそれを素早く躱し、魔法を唱えてきた。
「マリー水の魔法が来るぞ!避けろ。」
「はい。分かりました。」
スライムはマリーに向かって水流を噴射した。
マリーはそれをうまく躱した。水流はマリーの背後の岩を勢いよく砕いた。
「それなりに威力高いな。スライムってもっと弱いと思ってたけど、考えを改める必要があるな。」
マリーがひたすらにナイフでスライムに攻撃するが、悉く躱されてしまった。
だが、スライムの方の攻撃もマリーは躱してお互い膠着状態となってしまった。
こんなことなら先に魔法を教えておくべきだった。
進は、少し後悔をするとともに、この戦闘が終わったら絶対にマリーに魔法を教えようと考えた。
「はぁはぁ…どうしよう。これじゃスライムが倒せない。」
どうやらマリーは、疲れてきたようだ。
その疲れたマリーを見逃さなかったのか、スライムがその柔らかい体をマリーの体に纏わり付かせてきた。そして、首の方まで来て、マリーの頭をすっぽりとスライムの体で包んだ。
「うっ、うぐぐ…」
「マリーの呼吸を止める気か。」
ヤバいなと思ったオレは、すぐに助けようとしたが、マリーはこちらを見て止めてくれと言っているようだった。
マリーは追い詰められていたが、手に持ったナイフを力いっぱい頭を包んでいるスライムに目掛けて振った。いきなりの攻撃でスライムは反応が遅れて、そのままスライムの核のようなものがナイフによって突き刺された。
「すらすら~」
そういってスライムの体は溶けていった。
「大丈夫かマリー!」
「はぁ…はぁ。」
「なんとか無事です。」
「スライムは核を攻撃すると大ダメージだと昔ルイーズさんが言っていたのを思い出しました。」
鑑定でマリーのステータスを見てみると、どうやらレベルアップしたようだった。
名前:マリー
種族:人間
性別:女
Lv.11
クラス:なし
◆パラメータ◆
体力:40
筋力:28
魔力:52
物理抵抗力:39
魔力抵抗力:55
精神力:50
器用さ:54
素早さ:42
◆装備◆
武器:鉄製のナイフ
防具:旅人の服
◆アクティブスキル◆
なし
◆パッシブスキル◆
《苦痛耐性Lv.1》
◆称号◆
旅立つ覚悟を決めた村娘
苦痛耐性が増えてるな―――
「マリーはレベルアップやスキルアップのとき頭に声が聞こえたりしないのか?」
「声?聞こえませんでしたけど…。」
レベルアップとかの声が聞こえるのって異世界から来たオレだけなのか?
そうした新発見をするとともに、マリーの初戦闘は終わったのだった。