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リーヨンまであと少しくらいといったところで、日が暮れてきた。
「今日はここで野営をしようか?」
オレはマリーにそう提案をした。
「そうですね。」
「今日はもう暗いですし、ただ野営と言ってもどうすればいいでしょうか?」
「とりあえず村を出発するときに少し食料を分けてもらったからそれを今日は料理しようかなって思う。」
「いいですね!」
「―――で、その食料は一体どこにあるんですか?」
そうマリーが聞くので収納のスキルを使い食料を出した。
「えっ、ス、ススムさん今どこから食材を出したんですか?」
「どこって収納のスキルを使用したんだけど?」
「本当にススムさんは何でもできますね・・・。」
マリーは進のスペックに驚いていた。
こうして、食材を取り出して、料理を始めた。
地龍の肉と村でもらった野菜をリンの森林で取れたハーブなどを混ぜて味付けをして、野菜炒めを作った。
う~ん、豚肉とかの方がいいよな―――
やっぱり、地龍の肉少し硬いから野菜炒めは失敗だったかな?
とそんな風に進は考えていたが、マリーには絶賛された。
「ススムさん、これ凄い美味しいですね!!」
「マリーにはそう言って貰えたのは素直に嬉しいんだ―――」
「今度はもっとマシな食材揃えてマリーにご馳走するよ。」
「それは凄い楽しみです。」
マリーは物凄い期待の眼差しでオレを見つめてきた。
こうして、オレとマリーは夕飯を済まして、少し落ち着いたところで魔法のことにオレは話を切り出した。
「マリーちょっといいか―――?」
「今日の戦闘についてなんだが、今日初めて戦闘をしてみてどうだった?」
「そうですね。」
「自分はナイフで戦わないといけないのに、スライムは魔法で遠くから攻撃してきて少し羨ましいと思いました。」
あ~やっぱりそういう感想になるよね。
「そう言うと思って、マリーにこれから魔法を教えようと思います!」
「本当ですか!?教えてください!」
マリーはとてもウキウキしながらこちらを見てきた。
「オレもまだ魔法についてそんなに知っているわけではないけど、魔力の操作くらいはスキルとして習得しておきたいね。」
「まず魔力を体で感じるところからだ―――」
「体の力を抜いて、手の平に魔力を集中するんだ。」
「う~ん分かりました。」
「やってみます。」
マリーは言われた通りにしてみたが、魔力は集まってきていない。数分頑張ってみたがダメみたいだ。
「ダメみたいです―――」
「そうだな、手のひらを出してみて。」
マリーは手のひらを出したので、オレは自分の手をマリーの手に乗せる。
「な、何やってるんですか!ススムさん。」
「ちょっと静かにしてマリー!集中するから。」
「は、はい。」
オレは集中して、魔力を手のひらに集めてみた。そうすると周囲は明るく光始めた。
「すごい…キレイ!」
「よしOK!マリーもう一回同じことをしてみて!」
「え、はい分かりました。」
マリーはまた同じように手のひらに魔力を集めようとした。
すると、今度は進と同じように周りが光始めて、マリーの手の平に魔力が集まり始めた。
「―――できてる?」
「魔力集まってきてる?」
「ああ、魔力は集まってきているよ。」
「それが魔力だ。」
「ススムさんさっきは何をしたんですか?」
「あれはマリーの体に魔力がどんなものが分かってもらうためにしたんだ。」
「いわば自転車の補助輪のような役割をしたんだ。」
「その感覚を忘れないようにして魔力を使うんだよ。」
「はい!分かりました!」
マリーは元気よく返事をした。
進はマリーを鑑定し、魔力制御のスキルが増えていることを確認した。
名前:マリー
種族:人間
性別:女
Lv.11
クラス:なし
◆パラメータ◆
体力:40
筋力:28
魔力:52
物理抵抗力:39
魔力抵抗力:55
精神力:50
器用さ:54
素早さ:42
◆装備◆
武器:鉄製のナイフ
防具:旅人の服
◆アクティブスキル◆
《魔力制御Lv.1》
◆パッシブスキル◆
《苦痛耐性Lv.1》
◆称号◆
旅立つ覚悟を決めた村娘