テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
独占欲強めの菊さん
ヤンデレなのかな?みたいな感じになっちゃってるので気をつけてください
なんか菊さんのキャラが掴めなくなってきた今日この頃
短いです
ある昼下がり。暖かな太陽の光が差し込む客間でのんびりとしていた。座卓テーブルの上に置いてあるみかんを頬張りながら穏やかな部屋へと木霊するテレビを見ている。
すると、テレビから気になる特集が流れた。
「今どき珍しいあるな、外国の色々な服なんて」
「そうですか?私の子はみなオシャレですので」
そうぽつりと会話をし、内容を見ていると突然先程より大きな声でどこか嬉しそうに声を上げた。
「懐かしいある〜!これ、結構前あるよ?」
日本の子はすごいあるな〜と言葉を続けた。そんな彼をちらりと横目で見た後、なんだか変な感情が湧いてきた。
これは、嫉妬?
なるべくポーカーフェイスを保ちながら彼へと言葉を返す。
「ふぅん……こんな服、着てたんですか?」
「うん。つっても、結構前だからお前は知らないと思うある」
そうですか、と小さく呟き目の前のテレビへと意識を向ける。とっくのとうに別の国へと変わっていた。
私が知らない、彼のこと。そりゃあ四千年も歴史のある彼のことだ。知らないことがたくさんあるに決まっている。
そんなのこと、知っているのに。湧き出てくるこの感情を抑えることができない。
私の知らない彼が嫌だ。
そんなことをぐるぐると考えていると、視線を感じそのほうへと向く。
「……なんです?」
「いや、お前は可愛いあるな」
「は?なんですか、急に」
思わぬ言葉を言われ、そっけなく返す。そんな私の態度すらも覆うような彼の瞳に貫かれ、目が離せなくなってしまう。
ああ、だから彼は嫌なのだ。
隠していても、バレてしまう。
「お前お得意のポーカーフェイスが我に通じると思ってるあるか?」
「…うるさいですね」
「ほら、こっちくるよろし」
彼の言いなりになるのは癪。だと自分では思っていても体は彼の方へと向かっていった。ぽすりと暖かな腕の中へ埋まると、心地よい体温がいつのまにか強張った体をゆっくりと溶かした。
「あなた、歴史長すぎなんですよ」
「2,000歳に言われたくないある」
「その倍でしょう?」
「……確かに言われてみるとそうあるな」
私達は国の化身。たくさんいる人の子達と比べて仕舞えばどれほどの差があるのだろう。それはもう、覆しようのない事実。
なのに、同じ化身の中でのこんなにも大きな差があるのは嫌だ。向こうは私のことを知っているのに比べ私はこの人の半分しか知らないのだ。
どんどんと湧き出てくる醜い感情を抑えきれずに彼の服をギュッと強く握ったと同時に、彼が私の頭を優しく撫でる。
「……歴史の長い貴方なんてきらいです」
「褒め言葉として受け取っていいあるか?」
「ばか、ちがいます」
「じょーだんある」
サラサラと流れる自身の髪に感じる彼の感触が心地よく、いつのまにか落ち着いてきていた。そして、おずおずと口を開く。
「私の知らない貴方なんて、きらい」
「お前が知ってる我ならすき?」
「すき、好きです……」
「かわいい」
優しく撫でる手、優しく呟かれる声全てが私の五臓六腑に染み渡り、そして溶けていく。 なんという幸福。
「貴方の全部、私にください」
「勿論。そのかわり、菊の全ても我にほしいある」
「私が断るとお思いで?」
「思ってるわけないある」
「ふふ、よかった……」
先ほどよりも深く彼の胸へと顔をうずくめる。彼の匂いが先程よりも大きく感じられる。
ああ、膨大な幸福感で死んでしまいそうだ!
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!