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「さあ、リーシア様、早く此方へ、此方もこちらで何時迄も立ち止まってる暇はあまりないのですから、これ以上逆らいの意志をお示しになられるのであれば、非常に心苦しいのですが、呪縛の力を与えて、強引にでも我々の声に逆らえないようにするしか方法がないようですね」
「……!!」
「もう無駄な抵抗は止めて大人しく我々にお力添えを協力願いたい、それとも貴女の【大切な最愛の存在】を奪い去ってしまわないと、その気一つさえも叶わないのか」ジェリコはそう言って戦闘態勢を整える。「幾ら言われようが……私は貴女達の操り人形には成り下がらないわ……!!例え、呪われた魔神族の穢れ者であろうが、私は……それでも…… 」
「………はあ、どれだけ説得をしようにもこれ以上は無駄のようですね、少々手荒な真似になってしまいますが、魔神族の呪いの力を目覚めさせて、いっその事、貴女様の中に眠っている強大な力を持つ、邪悪な心……魔神を封印の眠りから起こす手も、そろそろしなくてはなりませんね」そう言ってギーラ、それにジェリコの二人は彼女の魔神族の呪縛の力を更に強力にし、支配力を高まらせる事が可能な道具品を空に向けて放り投げ、そうして、そこから放出されたエネルギーによって、「っ…!!、あ……あああっ……!!、ああっ……!!」
「リーシア…!!?」
「このままじゃ……リーシアが……呪いの力に心も支配されて、暴走しちゃうよ…!! 」
「封印されし魔神よ、未だ完全にはお目覚めにはなられないようですね、呪縛の鎖を破り契るには未だ長い年月が必要……なのですね、しかし何れは完全なるお姿で囚われた封印の眠りから目覚めるその時を……ずっと心待ちにしていますよ、今は力を魅せて頂くだけで…それだけで十分です、魔神妃‥嬢様、貴女の使命はまだまだこれからなのですから」
「あっ‥‥ああ……ああ……!!、痛いっ‥‥! 」
「この石なら、例えどんなに強大な力を持つ者でも抗えもしない程に支配出来るんじゃなかったのか‥!」
「ええ、ただこれはまだ絶望の感情……負の感情が不足してしまってるだけ、何れは経過で呪縛の渦に飲み込まれるに違いない筈」
「それなら早いとこ、俺達は俺達のやるべき使命を遂行しなくちゃならねえー、こんなとこで何時までも立ち止まってる暇は無いんでねー 」ハウザーは戦闘の準備満タンのようで、構える。
「あっ‥‥あああっ…ああああっ…!!」
「………リーシア‥‥」
「……っ………!!!、ゴウセル………助け……て…!!」
「侵蝕がかなり急激に進んでいるようだ、かなり危ういだろう」ゴウセルはそう言って、自身の魔力でリーシアを苦しめる侵蝕の阻害を試みる。けど…、「何故だ?、侵入して阻害しても、侵蝕が止まる気配がない‥一体何が起きている…? 」
「あっ……、あああっ……あああああああっ! 」
ゴウセルの魔力の効力で、これまでならある程度すれば、治っていた筈の侵蝕も止まる事を知らず、ずっと彼女の身体を蝕んでいて、「苦しいっ……!」
「大分、呪いの力に侵蝕されてしまったようですね、何れは暴走のトリガーも外れ、自我さえも喪失していく事でしょう…でもショック状態にしないとそう簡単には意思を誘導する事さえも叶わない……」ギーラはそう言って、狙いの矛先はやはり……、「リーシア様の為にも、ゴウセル…貴方には少しばかり死んでもらいましょうか、魔神妃様の魔神解放の制御トリガーの…呪縛の鎖が裁たれるまで、もう少しなので……」
「リーシアの中に在る魔神を強制的に目覚めさせ、暴走させて彼女を苦しめるとは…どういうつもりだ?」
「ゴウ…………セル………逃……げて……‥っ」
「………それは出来ない、言った筈だ、君の傍にずっと居ると、そう約束した筈だ」
「此処まで抵抗される事になるとは、仕方ないですね…本格的に呪縛の力を解き放たないと駄目そうですね」
「未だ、何か隠し持ってるっていうのか…!」
「呪縛を解き放ち、覚醒するのです…全ての力とはまでは、言えませんが……数万年の時を経て、やっと思う存分に自分の本来の力で、暴れられますよ」ギーラはそう言って、更に隠し持っていた石を放り投げ、「……!!、………っ!、ああああああああああああっ!」
「リーシア……!!」
「あああああああああああああああっ!!」
「っ……!!、何が起こってるの!?」
膨大な魔力反応が巻き起こり、その後発生した禍々しいオーラにリーシアは包まれ、そして……「‥………治った…?」
「ディアンヌ……、前‥‥…見て」
「え‥‥?、!!!!?、リ……リーシア‥‥…? 」ディアンヌ達が目を向けた先に立っていたのは、先程までとは、別人のように変貌し変わり果てた……魔神に心を支配され、堕ちたリーシアの姿だった。「ふふっ、あはははっ!、…………」リーシアは微笑を溢し、これまでの彼女の印象は消え去り、変わり果てていた…。「どうやら成功したようですね、さあ数万年の時を経ての…ご自身に眠っている力を思う存分に解き放ってみて下さい、それにご自身の意思がお望みであれば……全てを滅ぼしてみても良いのですよ…?」
「………お前に指図されなくとも、そうする…ふふっ、一人残らず…滅ぼさないと…この五月蝿い程に痛む痛みも…楽にならない……」リーシアは狂気に満ち、自我さえもすっかり消失し、「……………………ふふっ……」と暴走し、「皆んな‥‥…滅ぼすの‥…、それにずっと………長年封印されて、力が使えない状態で退屈だった…力とほんの少しだけだけど…遠い昔の記憶を取り戻してきたわ……感謝する 」リーシアは微笑を溢した。
リーシアは自我が喪失し、力の制御機能さえもなくなって、「どうしよう……リーシア……完全に正気も失って暴走してる…!、正気に戻さないと…」ディアンヌは慌てた様子で言うけど、リーシアは……仮にメリオダスらが正気に戻す為に立ち向かったとしても、メリオダス達では……、救いの手を……手を差し伸べる事さえも出来ない…。
「…………やれるかは分からないが、やってみるとしよう」
ゴウセルはそう言って、一人で暴走に支配されたリーシアの元へ立ち向かう為に彼女の方へ歩み始めた。「おいおい、正気かよ…!ゴウセルの奴、一人でリーシアちゃんを止めようとしてるぞ、幾ら心を通わせられるような関係が出来たとはいっても、今のリーシアちゃんは正気も自我もなくなっちまって暴走してる状態だろ……!?」ホークはたった一人で、リーシアの制止に行こうとしているゴウセルを眺めてそう言った。
「計り知れない膨大な力を有している彼女にまともに太刀打ち出来るかが心配だが、今は奴を信じるしかない、その間に我々は残るあの聖騎士達の相手でもするとしよう…」
と、リーシアの抑制はゴウセルに引き受けて貰い、その間にマーリン達は残る聖騎士達の相手をする。
「魔神妃様を強引にでも、此方の配下へ引き摺り込む為の計画が進められてとりあえずは安心しました、さあ思う存分に力が尽きるその瞬間まで暴れてみて下さい、貴女様の力が一体どれ程のものなのか……見物です」ギーラはそう密かにぼやいた。
「リーシアを正気に戻せ…!」「それは出来ません……鎮まるかどうかの制御は我々には主導権がないので……、魔神妃様の中に封印されておられる魔神の意志によって全ては左右されるので……まあ、何れは静まる事でしょう……制御不能な程に魔神があのお方の中で、暴走してコントロールも失って諸共支配されていなければの話ですが……」
「ほんとは暴走状態から戻れる方法も知ってるんじゃねえーのか〜?、お前がリーシアを暴走させたんだろ〜」バンは神器である鞭を握り、ギーラ達に駆け寄る。
「ゴウセルがリーシアを正気に取り戻そうと必死に戦ってくれてる、だからボク達だってそう簡単には諦める訳にはいかないよ…!!」
「我々の一旦の目的は遂行された……後はあのお方の力の見物でも…とはどうやらいかないようですね」
「逃げようたってそうはさせないよ」
「仕方ない‥‥受けて立ちましょう」
とギーラ達の方でも、戦闘が繰り広げられ始めた。そうして、此処での一部始終はギーラ達が装飾している、『ある一つの道具』の効力によって、遠隔的にある場所に共有されていた。その場所とは……キャメロット国の‥…最奥の方に位置するキャメロットの深部の方角……その地にある者達が、密かに潜み込んでいた。
『あの者』達だ、メリオダスらがこの事態になる直前まで本来行方を追っていた魔神族の種族に属する騎士団組織…それと、裏で秘密裏に手を組み合うようになったリオネス王国の最高階級の聖騎士長の面々……。
「あのお方の暴走に見事成功したようだ、ははっ!後は、あのお方の中に眠ってる魔神の意志に全ては委ねられる…簡単には止められやしない… 」
「ああ、だが、完全なる計画の時はまだ熟していない…それに大いなる計画で、今はまだまだ準備段階に過ぎない…魔神族を統べる存在で在られるあの姫君の全ての眠りし封印された力と、記憶の鍵が解かれたその時……それが我々の計画の真骨頂だ、だが……それにはまだ多くの永い年月の経過が必要だ」
「あのお方に眠る魔神が、封印の鎖を切り裂き…全ての力が解放され、更に覚醒し、何れは奥底に眠っている古き記憶が戻れば…本来のお姿へと、戻ってくれればそれで良い 」聖騎士長と、魔神族軍団組織の影はそっと、リーシア達の悲しき戦闘を監視していた。
「ああ」
その頃、メリオダス達は未だに聖騎士達との戦闘の真っ只中だった。「くっ…!」「聖騎士とはいえ、魔神族の血を飲んで強化されているというだけで、此処までしつこいとは…奴の援護の為にも早く決着を付けたいのだが……そうはいかなそうだ」
「我々の一旦の役目は果たせたとしても、これから先の計画はまだ全てが実行された訳じゃない、ですから身を引けと言われても、安易に身を引く訳にはいきません……でも、あまりにも時間が惜しい……」ギーラ達は長期戦になってしまうと、面倒だ‥‥リーシアを暴走させるという目的は遂行できた為に、これ以上は戦う意義がなくなったと判断し、退散しようと試みるが、「…………‥逃がさない……、私を封印から目覚めさせてくれた事には感謝しよう、けど……途端に尻尾巻いて逃げようとしてるなんて卑怯な真似………しちゃうなら、手始めにお前達から、潰しちゃおうかな、ははは
っ!」リーシアはさっきまでゴウセルと対峙していた筈だったが、こっそり
退避しようとしていたギーラ達に標的の視線を変えた。
「ああああああっ……!!あああ……あああっ……!、皆んな…滅ぼす…皆んな…滅ぼす……の」リーシアの身体の奥底に眠っている魔神の封印が解かれた事によって、更なる暴走へ進行し、ろくな手もつけられない程彼女は自我さえ、正気も皆無。
暴走している今、彼女の脳裏や心情にあるのは、誰彼構わず……滅ぼす、ただそれだけ。しかも、暴走のリミッターも破滅しており、正気は完全に喪失し、ゴウセルの事でさえも、心が支配された事で忘れて……。
「…………目障りな奴、皆んな……消えろ……」
「リーシア……、正気に戻ってくれ」
「…………‥………………ねえ、消えて…?」
「その……前に、邪魔者……皆んな、皆んな……滅ぼすの、……ふふっ」
リーシアは魔神に心を縛られ、「ふふっ………」リーシアは、これまでにない程の脅威的で、「………!!?、以前も彼女に眠っている力が強制的に引き出された時があったけど、その時と今は違う、比べ物にならないぐらいに力が増してる…!?、まさか、これが…彼女に眠っていた…本当の力………!?」
「……………………」
無我夢中で、何の躊躇いもなく、意識は魔神によって支配されたまま、ただ魔神に操られるがままに止まらない暴走が延々と……。「がはっ…!、話が…違う…此処まで……力が……脅威なんて……聞いてない‥…っ…!!」
「…………!?、ジェリコ……!?、ぐはっ……!」
「‥‥……脆い……、なんてつまらないの…、それなら早く……んで」
「がはっ…!!、あ…………あ……」
「…………‥魔神族の……私の種族の血を飲んでいて、その程度……?ふふ、ほんと嗤える……」リーシアは堕ち、完全に自我そのものが喪失状態になって制御不可能な暴走に陥り、自身でも歯止めが効かなくなってるこの事態に、やっと危機感を感じ取り始めた様子のギーラ。
怖気付き始め、「…………!!」重傷を負ったジェリコを抱え、一目散に退避しようと……けど、魔神に囚われた彼女からは逃れられなかった。
「…………逃がさない……」リーシアはただ、魔神の意志で操られるようにただ…無我夢中でそこに自分の意思など存在しない。正気も自我も何もかも、闇に束縛され‥暴れ狂う。
それに、リーシアの現在のこの力は、眠りし本当の力全てが解放された訳ではなく、まだほんの一部でしかない……それが、最も恐ろしい事だ。
「ふふっ…………、あーあ、もっと耐えてくれると思ったのに、ただの聖騎士に魔神の血を与えても力の扱い方も知らないんじゃつまらない…」
「………………………………」
リーシアの暴走はその後も、止まる事なく気付けば、ギーラ率いる聖騎士達は満身創痍になっていた。「魔神族の血で肉体強化されてる筈なのに、そんなギーラ達でさえ、一瞬にして…やられたなんて……!!?」
「リーシア‥‥もうやめて! 」
だが、このディアンヌの願いは…儚く叶う事なく、制御不可能になって闇に蝕まれた暴走は…止まらない。「……………………」魔神の闇に支配され、堕ち…侵蝕されて魔神の…封印の鎖に縛られ、「………………………」
「これ程にまで脅威なる魔力エネルギーと呪縛の力が封印されていたとは…間違いなく、魔神族の中でも、凌駕する化け物の存在のようだ‥…彼女という者は…」
「…………………」
「リーシア……!!」
聖騎士達のこの惨状を受け、遠隔で見物をしていた聖騎士長らはギーラ達に対して撤退命令を命じ、「あ………あっ……、っ!!、…必ずまた……よく……覚えていて……あ…」瀕死になりかけの状態で何とか力を振り絞って瞬間的に転送出来る宝玉を握りしめて、この場から逃亡した。
「おいっ!!、待て!」
「ちっ!、逃げやがったか」
「……………………これでやっと、邪魔者が減った……やっと……‥やっと…お前を‥…滅ぼせる……」闇に蝕まれ、心も魔神によって支配され堕ちたリーシアは、ゴウセルにそっと歩み寄り、また強大な魔力エネルギーが取り込まれ、「……………」「リーシア、君とこうやって対峙する時がこんなにも早く訪れてしまう事になるとは予想外だった…、俺には君や普通の人の存在とは違い、感情や心を持ってないが、少なくとも……君の事は傷つけられない」
「…………‥………」
「っ……!!、ああああっ…!!、ああっ…!、ああっ…!」刻まれし、彼女に張り付く魔神の封印の呪縛の力が突然強まり、それにより、魔神の力も強制的に引っ張り出されてリーシアはそっとまた少しゴウセルに接近し、何の躊躇いもなく…リーシアにとって…自分にとってかけがえのない大切な存在の筈の彼にまで、牙を剥き…。
「……………………‥……」
「リーシア、本当は君を苦しませるような手は使いたくなかったが…」
ゴウセルはそっとリーシアに向けて精神的に追い詰める事が出来る魔力攻撃を仕掛け、精神を弱らせ…暴走を制止させるという算段に出た。「…………っ!!、あああっ…!、あああっ!!」リーシアは精神ダメージを与えられて悶え、怯みもそれでも…呪縛の力は弱まる事なく、リーシアを蝕み続ける。「…………‥…………」
「………………あ」
「…………………」リーシアはゴウセルの腹部や心臓部に突き刺し、その瞬間リーシアの暴走に、遂に変化が生じたのだった。
「リーシア…?」
「ゴウ‥……セル、お願い………私を………………して…私が、貴方を殺めてしまう‥…その前に……」リーシアはほんの僅かながらに自我が戻ったようで、ゴウセルにそう語りかけた。しかも要求まで言って、「ゴウセルのその手で、この暴走騒ぎを終わらせてほしい」と、「リーシア、そう言われても、安易に君の事を殺めるなんて事は出来ない、俺は君が堕ちても、敵になったとしても君を傷めつけるのは御免だ」
「早く……私を…消し去ってよ……お願い…私を……殺して‥…」リーシアは一時的に何とか自我を取り戻したけど、それは一瞬にして彼女はまた絡み付く闇に飲み込まれ、再度堕ちてしまった。「……………ふふ………、…………っ!!」彼女は突然頭を抑え、後退りをした。
ゴウセルに自らの手で、傷を負わせてしまった事で、我に返り…理性が戻ったようだ。「…………ああああああああああっああああああ!!!、‥‥‥…」魔神の呪縛はしつこく彼女の心を呪って、束縛の底に突き落とす、止まない暴走……。
「……………………‥……」もう、元の彼女の面影などない程に、彼女は闇に呑まれていた。ただ、ゴウセルに自らの手で、躊躇いの意思が脳裏に残り…暴走と葛藤が巻き起こって…。
それでも、魔神の呪縛はリーシアを離そうとはしない。
「……………………」
自我と理性を失った彼女は、目の前に居るのが自身にとって最愛で、大切な人だという事も忘れ去られ、強大な呪縛の支配で、リーシアは全ての意思と意識そのもの諸共、身体に埋め込まれて封印されている大いなる魔神に主導権が渡ってしまい、切り離そうにも、もう呪縛からは永久的に逃れられない。
ひたすらに悲しき暴走を強制的に強いられて…本当のリーシアの意思とは反して。「っ…!!、!!、あ………あ……っ!、目覚め…る…!」禍々しいオーラが、段々と濃くなって刻印が広がり、同時に力も倍増…魔神の魔力エネルギーも蓄積された。強引に封印の眠りから目覚めさせられた事で、魔神の逆鱗に触れ、それが侵蝕…呪縛の束縛を強ませるきっかけになり、益々手の打ちようがなくなって来た。「……………………‥、………………ふふ」
「……!!」
リーシアの猛攻はゴウセルの心臓部、致命傷に等しい程の重傷を与え…かけがえのない大切な存在を、自らの手で滅ぼしてしまっている事に、今の彼女は気づきもしないだろう。
「おいおい、このままじゃ……下手したらゴウセルの奴、死んじまうじゃねえーか…!?」ホークは危機的状況に陥っているゴウセルを傍観してそう言った。
「リーシア、自我も正気も失っちゃってるし、どうしたら止められるの……!?、このままじゃゴウセルが……! 」
「リーシアと奴の間に出来た真愛の絆の力とやらの効力が何らかの形で作用すれば彼女に救いの手を差し伸ばす事も出来るかもしれないが、人為的に引き起こされた暴走…、そこには一切彼女の感情は関与していない、それに仮に現状‥‥この暴走を一時的に鎮まらせる事が出来ても…」
「今度はリーシア自身の本心が新たに呪縛の力へ反映されてまたその後のリーシアが抱く心情によってはまた暴走に繋がるリスクがあるって訳か、んーそうなるとまた更に面倒な事になるな」メリオダスは迷う。
リーシアの一時的抑制に成功したとしても、これは強引に呪縛が解放された事によって操られ、半ば強制的ない暴走であって、リーシアの気持ちが誘導されたり直接的に彼女の心や意思とは無関係はない。けど、リーシアの気持ちが湧き上がって、一時的に一旦静まったとしても、再度暴走が巻き起こるという最悪の連鎖の可能性も捨てきれない。
「適うかは分からないが、これ以上の暴走を抑止する為にも一旦封じ込めておいた方が極力の被害を抑えられるだろう、このまま終わりのない闘いをしても意味など成さない…」
「マ、マーリン…!?」
「………………」
リーシアはマーリンが近づいてきたのを察知し、振り向いた。
「怒りの暴走が静まるまで、リーシア‥お前には私の魔力で創り出すキューブの中で大人しくしてもらおう、そうしなければお前はその手で、自分の手で‥‥大切な存在を消し去る事になってしまう、そうはなりたくない筈だ」
「…………っ…!、………ああ…!!、出て…くるな…!、ああああっ!!」
「リーシアが呪縛の呪いの声に抗っている…完全に魔神に侵されて闇に飲み込まれた訳ではなかったか……」
「…………ああああっ!!」
そうしてマーリンは自身の魔力で一時的にリーシアを封じ込めようとしていた、その時だった。「その必要はないですよ、マーリン」と聞き覚えのある誰かの声。
「アーサー‥?、何で此処に…」
「メリオダス殿!、助けに来ました…!」
「……………………」