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_朝の7時30分。いつもの時間にいつものベッドで目覚める朝。今日も一日が始まった。
「はぁ〜…めんどくさい…」
私はすごく面倒くさがりですぐにやる気をなくしてしまう。
「起きるかぁ〜…」
そう言ってベッドから立ち上がる。なんでこんなに朝って辛いんだろう。一生土曜日がいい、いけない、そんなことは考えない。
「おはよー…」
「陽菜乃、ご飯できてるわよ」
「ん、ありがとう」
お母さんはいつも朝ご飯を作ってくれる。わざわざそんな事しなくてもいいのにと思いながらも感謝している。
「じゃ。いってきます」
外に出た瞬間朝日が私を照らす。
ついこの前まで寒かったのに、今ではすっかり涼しくちょうどよくなっている。
ところで私は、葵の家へ行かないと……
「葵、まだかなあ」
葵の家のチャイムを押して15分、未だに出てこない。
_葵は幼稚園の頃からの幼馴染で、中学も高校もずっと仲良くさせてもらっている。
葵は普段あまり話さず大人しめな性格だが、思った事はハッキリ言うタイプで意外と学校では好かれてるイメージがある。
「もう遅い…」
「ごめん、陽菜乃。おはよう」
「っ…!葵遅いよ~…」
「ごめん、昨日よく寝れなくて、」
「そうなの?大丈夫?無理してない?」
「え、うん…大丈夫。行こう」
葵が寝れないなんて珍しい。授業中は起きているものの、休み時間になったらいつも寝ている。そんな葵が、何があったんだろう。
「それで…なって…で、どう?面白くない?…葵?」
「あ、ごめんもう1回言ってくれる?」
「葵本当に大丈夫?無理してない?」
思ったよりも苦しそうな様子。
「うーん、ちょっとしんどいかも…」
「ど、どうしよう?!保健室いく?」
「うん…」
葵の顔が青白くなってる気がする。本当に心配になってくる。
「ねー葵、大丈夫?私に出来ることない?」
「ん…でて。」
「え?ごめんもういっかい…」
「頭なでて。」
頭がパニックになってる。葵、どうしたの?頭のネジ外れちゃった?葵はそんなこといつも言わない。
「え…撫でたら元気出る?」
「もちろん。はやく。」
葵の頭に手をそっと置く。葵の髪の毛は綺麗な黒色でサラッとしている。
「葵ー早く元気になってねー…」
恥ずかしさを隠すために棒読みで声をかける。
「んーありがとう…あれ、陽菜乃顔赤いよ」
「…あれぇ、ほんとだ、なんでだろー…… 」
もう!葵は平気でそんなこと言う。私はこんなに恥ずかしいのに、葵だけずるい。
「葵、元気になったら覚悟しておいてね!」
「…うん?」
・
続く