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今、真夜中だろうな。
暗い中でも一人。苦しんでる。
馬鹿らしいな。みんなの前でもないのに。
出久)…笑わないと…笑わないと…。
笑ったら…少しは楽になれるのかな。
空は綺麗な星が並んでる。
さらに手を翳しても、星は掴めない。
出久)馬鹿みたいだな…。
みんなと寮で生活してても、部屋に戻る意外に”泣く”って言うことがなかった。
みんなに心配かけたくなかった。
こうやって今笑ってても。
涙を隠すために笑っても、
一人、星の輝きが増して明るい丘で、
涙流してる。
どうしてこんな苦しいんだろう。
腕が疼く中でもずっと泣いてる。
ただすぎる時間。
その時間の中でいくつもの感情が芽生えた。
みんなで寮で暮らせる”喜び”
寮で僕の服を盗られた”怒り”
部屋に戻ってから出る”哀しみ”
みんなで笑って過ごす”楽しみ”
こう言う些細な時間のかけらでも、
“幸せ”って言うことを見出せてたよ。先生。
これまで数えきれないほどの涙を流してきた。
それも哀しい、虚しい涙ばかり。
嬉し泣きをしたことがない。
出久)みんな…みんなに会いたいッ…！
その言葉を発した瞬間空には
綺麗な流れ星が降り注いでいた。
………………………………………………
上鳴)策って…なんだよ。
爆豪)八百万。
八百万)…実は、緑谷さんに何かあった時用にポケットにGPSを入れていたんです。
全員)！！！
上鳴)さすがヤオモモ！！
麗日)ナイス！
爆豪)それだけで喜ぶな！！
全員)シーン…
爆豪)あいつの居場所がわかったとしても…アイツは帰ることを拒むだろ。それをどうするかだ。
…………………………………………………
泣いてる僕を隠すために笑う。
泣いてることを誤魔化すために笑う。
僕の笑いには心がこもってない。
出久)…帰りたい…。
寮にいた幸せ。
みんなも僕に愛着を持ってくれた。
それが本当に嬉しかった。
僕の手はもう汚れてる。
自分で汚した。
心の奥がチクチクして痛い。
言えないことを言わなくても、
みんなは察してくれた。
相談してと言ってくれた。
優しい日々の中でも僕は泣いてた。
自分の中にも問いだらけ。
戻らないといけない。
けど怖い。
続いてる。今でも。不安は。
小さくて些細な感情でも、先生とかみんなは
嬉しいのかな。
喜ぶのかな。
僕が少し微笑んだだけで、
みんなは絶賛してくれた。
出久は涙をずっと流しながら声に出す。
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