『私を見て』
※本作品はノンフィクション作品となります。
虐待や暴力、自傷行為などの表現が出てきます、見るのがつらい方はそっと閉じてください
では、物語の中へいってらっしゃいませ、、
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いつのまにか私達は2年生になった
部活でも後輩ができた
ただ素直には喜べなかった
こんな自分が先輩でいいのだろうか、、
そんな思いで頭がいっぱいになった
相変わらず私は部屋に篭もり続けている
ただ少し変わったところは
前よりも断然学校に行くようになった
友達のおかげで嫌いだった学校が好きになりつつある
ただ、部活には出られるものの、中々教室には踏み込めないでいた
クラス替えをしても、いじめっ子達と同じクラスになってしまった
1度入った時あまりの気持ち悪さに教室を勢いよく飛び出した
急いでトイレに向かい、便器に顔を向けた
ただ、胃が空っぽな私は吐けるものすらなかった
あぁ、、、やっぱりダメだ
どんなに頑張ったって弱いままだ、、
そう思うしか無かった
私を見てくる視線が、ヒソヒソと話してる仕草が私を闇へと引きずりこんでいった
教室へ入れない私は別室で静かにしていた
ただ授業を受けられないため、暇潰しにノートに絵を描いた
絵を描いている時は心穏やかに過ごせた
そこへ担任がやってきた
担任
「おい、何してんだ?」
雅
「何もしてないですけど、、?」
担任
「今、絵描いてたよな? そんなことする暇があるなら少しは勉強でもしたらどうだ??ただ甘えてるだけなんだよお前は 」
雅
「っ、、甘えてなんかいません。以前にもお話した通り私はいじめが原因で教室に入れません。それの何が甘えてるんでしょうか?」
担任
「甘えだよ甘え、ただ気持ちが弱いだけなんだよ、あいつらだってもうお前のことなんか気にしてねぇよ」
雅
「そういう問題ではありません。もし仮にあいつらが忘れているなら、同じことをします。そして思い出させます。あいつらがしたことの重大さを」
担任
「そんなことしてみろ、俺がお前を許さないからな??」
雅
「許さない、、ですよね?だから私もあいつらを許しません。そんなこと言ってる暇があるんだったら先生が注意して下さいよ。またやりますよ、いじめを」
担任
「するわけねぇだろwあいつらはお前よりいい子だぞ??」
雅
「そんなの先生達の前だけですよwいつも弱い人を見つけては悪口を言って、手を出します。いい子だなんて、虫酸が走りますね」
担任
「はぁ、、もういいよ。とりあえず学校だけは来いよ」
雅
「あいつらにちゃんと先生が注意するなら、来ますよ。しない限り私は授業も受けないし、学校にも来ませんので」
そう言い放った私を横目にし、担任は部屋を後にした
けれど、仕返しなんかするわけがない
そんなことをしてしまえば、あいつらと同じになる
今の会話で先生が何を思ったかは知らないけど、やっぱり大人は頼れないな
自分の都合のいいことしか見ず、悪いことには背を向ける
そうやって生きたやつばかりなんだろう
大人という生き物はほんとに自己中だな
そんな事を思っていたら、給食の時間になった
給食の間は決まって保健室にいた
ただ誰かひとりは私の給食を運びに来るため鉢合わせないために隠れて待っていた
どんどん部屋に近づいてくる足音、あまりの恐怖に身体を震わせた
???
「失礼しまーす、あの、北条の給食持ってきたんです、、けど、?」
保健室の先生
「あぁー!八木くんありがとうね、今雅ちゃんね体調悪くて奥で休んでる」
八木
「あぁ、、そうなんすね、わかりました、じゃあ教室戻りますね」
保健室の先生
「うん、ごめんね、ありがとね」
八木
「はい、失礼します」
ガラガラガラと音を立て扉がしまった
珍しい、八木くんが運んできてくれるなんて
八木くんとは中一の頃から同じクラスで密かに想いを抱いている男子生徒だった
あぁ、、八木くんが来るなら居とけばよかったなぁなんて、思いながら、給食を口にした
どうせ食べても吐いちゃうから、給食はいらないって言ってるのに、、
雅
「んっ、、、!」
バタバタバタ
雅
「おぇぇ、、、ん、、、ぉえ、、
はー、はー、、やっぱダメだった」
いつからか、ご飯を口にすると吐き出すようになっていった
まるで身体が拒んでいるかのように
それでも食事が好きだった私は吐きながらも食べ続けた
そうして、昼からは保健室で過ごし、部活へと向かった
片田舎だったため、部員の人数も少なく、先輩も引退してしまった今、部活の中で一番背が高く体格が良かった私は捕手を務めていた
部活はとても楽しかった
練習はそれなりにキツかったがここが唯一の居場所だった私は必死に食らいついた
そして、練習が終わり帰宅の時間になった
自転車で登下校をしていた私は人が居なくなるのを玄関で静かに待っていた
すると後ろから聞き馴染んだ声が聞こえてきた
八木
「あっ!北条ー!体調大丈夫か、?」
雅
「うん?大丈夫だよ、だいぶ回復したし」
八木
「そっかー、あんま無理すんなよ?」
雅
「あははっw八木は優しいね?ありがとね、気をつけるよ」
八木
「気をつけてよ、北条がいないとつまんないってー!はやく教室入れるようになるといいな」
雅
「はーい、努力しますっ!w」
八木
「はいっ、それでよろしいっ!w」
雅
「って、八木はお母さんかっ!!w」
しばらく2人で談笑をした
このままずっとこの時間が続けばいいのにって思ったことは静かに胸の奥底にしまった
八木
「おっ!こんな時間なっちゃったね、もうだいぶ人減ったし、行くか 」
雅
「うんっ、帰りましょかー」
2人でとぼとぼと自転車置き場へ向かい
帰路についた
ただいまーって誰もいないか
祖父母は共働きで帰りが遅い
けれど今一人でいるこの時間が大好きだった
部活で体力を使い切ってしまった私は着替えもせずベットで眠ってしまった
雅祖父
「おいっ!!てめぇ起きろ!」
雅
「んっ、、、?あっ、、!おかえりなさ、、い、、、」
雅祖父
「てめぇ何寝てんだよ、おいっ!!なぁ?俺らが家帰る前に家事しとけっていったよな?なんでなんもしてねぇんだよ、なぁ!!! 」
雅
「ご、、ごめんなさ、、い、、ちょっと疲れてて、」
雅祖父
「疲れてるわけねぇだろ、毎日毎日ダラダラしやがってクソガキが!!こっちの方が疲れてんだよ、なぁ!!おい!!聞いてんのか!」
雅
「ごめっ、、なさい、、もうしませ、、んので、、」
ボコッボコッボコッ
雅
「痛っ、、痛いっ、、、もうしませんっ、、ごめんっ、、なさい、、」
雅祖父
「何回お前に裏切られればいいんだよっ!!ふざけんなよ、クソガキが、お前もお前の母親もほんとに失敗作だよ!!」
雅
「んっ、、、ごめんなさい、、」
雅祖父
「あぁ、もういいわ、お前今日飯抜きな、明日からはちゃんとやれよ、じゃねぇと家追い出すから」
雅
「わかり、、ました、、」
そう言い残し祖父は部屋から出ていった
失敗作という言葉が私の心を深く突き刺した
母に会う度言われていたから、慣れていると勘違いをしていた
やっぱりダメなんだなぁ、、どう足掻いたって家族の一員にはなれないんだ
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『私を見て』3話 失敗作
いかがだったでしょうか?
当時の心情としては、とにかく辛くて、苦しかったですが、学校に行けば、八木くんのモデルになった男の子に会えたので楽しかったです
ここから一気にお話の内容もより重くなっていきます
構成やら展開を考えるので頭いっぱいですが、頑張りますので応援よろしくお願い致します!
もし宜しければ感想コメントなど頂けると作者飛んで喜んじゃいます
それては、次のお話でお会いしましょう
次回 『私を見て』 4話 私はいらない子?
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