第21話「逆襲の碧閃」
🚀 シーン1:再起の刻
ゼインは荒い息をつきながら、森の地面に膝をついた。
ヴェール・バインドの司令官を撃退したとはいえ、戦いのダメージは決して軽くはなかった。
「ゼイン、大丈夫か?」
ナヴィスが黒髪をかき上げながら、ゼインの肩を支えた。
その青い瞳には、わずかな焦りが浮かんでいる。
「……なんとか、な」
ゼインは苦笑しながら、立ち上がる。
リオナは静かに息を吐き、エメラルドグリーンの瞳を細めた。
「ヴェール・バインドは、一度撤退したが……必ずまた来る」
ゼインは、拳を握りしめる。
「……だったら、今度はこっちから仕掛けるまでだ」
🚀 シーン2:新たな脅威
「報告!」
森の奥から、偵察に出ていた碧族が駆け戻ってきた。
「ヴェール・バインドの別動隊が接近中! 今度は、重装甲の部隊を展開している!」
ゼインは眉をひそめる。
「まるで……最初から二段構えだったみたいじゃねぇか」
ナヴィスが舌打ちする。
「奴ら、こっちが疲弊しているのを狙ってるな」
リオナは冷静に頷く。
「戦える者を再集結させる。奴らを迎え撃つぞ」
ゼインはジャケットの裾を翻し、ナイフを握りしめた。
「いいぜ……派手にやろう」
🚀 シーン3:開戦、重装甲部隊
森の入り口が爆風に包まれた。
「《アサルト・ギア》展開!」
ヴェール・バインドの兵士たちは、黒い重装甲を纏いながら戦場に進軍する。
その中でも、特に目を引くのは——
巨大なフラクタル兵器「ハンター・ストーム」
「……あれは?」
ゼインが目を細めると、ナヴィスが苦々しく呟いた。
「ヴェール・バインドの“対碧族戦術”の極致……“フラクタル・ハンター”」
リオナの表情も険しい。
「奴ら……フラクタルを“狩る”ために作られた機体を投入するつもりか」
ゼインは舌打ちし、前に出る。
「なら、ぶっ壊すまでだ!」
🚀 シーン4:ゼインの覚醒
「全兵士、攻撃開始!」
ヴェール・バインドの兵士たちが、一斉にフラクタルハンターの兵器を構えた。
青白い光線が、森の中を駆け抜ける!
「《リバースバリア》!!」
ナヴィスが前に出て、攻撃を反射する。
「《エデン・ルーツ》!」
リオナが森の生命力を利用し、地面から巨大な蔦を発生させる。
しかし——
「《フラクタル・デリート》」
ヴェール・バインドの兵器が光を放ち、
リオナのフラクタルが完全に打ち消された!
「なっ……!?」
「貴様らのフラクタルは、無力化できる」
兵士たちは冷笑する。
「さて……どうする?」
ゼインは深く息を吐いた。
(こいつら、完全に“フラクタルを無効化”する戦術を組み上げてきやがった……)
だが、それなら——
「……限界を超えるしかねぇ」
ゼインの身体が、青白い光に包まれる。
「《碧閃・オーバードライブ》」
——次の瞬間、ゼインのフラクタルが限界突破した!
「なっ……!?」
ヴェール・バインドの兵士たちが動揺する。
ゼインは全速力で駆け抜けると、
ナイフを逆手に持ち、フラクタルハンターの装甲へと突き立てる。
「《オーバーライド・シンクロ》!!」
——青白い光が炸裂し、装甲が一気に破壊される!
「……終わりだ!!」
ゼインの一撃が、ヴェール・バインドの兵器を完全に破壊した——!
🚀 シーン5:決着と次なる戦い
「チッ……撤退だ!!」
ヴェール・バインドの兵士たちは混乱しながら退却していく。
ナヴィスは肩をすくめながら、ゼインを見た。
「お前……またやりすぎたんじゃねぇか?」
ゼインは苦笑しながら、青白い光が消えていくのを感じた。
「……まぁな」
リオナは静かに言った。
「これで……一時的には安全になった」
ゼインはジャケットを翻し、遠くの夜空を見上げる。
(だが、戦いはまだ終わっちゃいない)
「次は……俺たちが攻める番だ」
——刻の碧律、第2章へ突入!
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