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刻の碧律

27 - 第21.5話「束の間の休息」

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2025年03月02日

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第21.5話「束の間の休息」





🚀 シーン1:戦いの余韻


ゼインはジャケットの裾を翻しながら、夜の森を見上げた。

先ほどの激戦の痕跡がそこかしこに残っている。


「……なんとか、撃退できたな」


隣でナヴィスが、黒髪をかき上げながら肩をすくめた。


「まったく、お前はいつもギリギリの勝負しやがる」


リオナはエメラルドグリーンの瞳を伏せ、静かに言う。


「ヴェール・バインドは一度撤退したが、次はさらに強力な戦力を投入してくるだろう」


ゼインは小さく息を吐いた。


「……だったら、それに備える時間が必要だ」


ナヴィスがニヤリと笑う。


「お前が『休憩』って言うなんて珍しいな」


ゼインは無言で肩をすくめると、ふっと笑った。


「……腹が減った」





🚀 シーン2:碧族直営食堂へ


ゼインたちは、森の奥にある碧族専用の食堂へ向かった。

ここはライフカードを使って食事ができる、碧族のための特別な場所だ。


「へぇ……こういうところがあるのか」


ゼインは店内を見回す。


店内は未来的なインテリアで整えられ、壁には淡く光るフラクタル模様が描かれている。

テーブルは半透明の碧素でできており、天井にはゆっくりと浮遊する光の粒子が漂っている。


「注文するか」


ナヴィスはさっそくタブレットを操作する。


「ここでは、ライフカードを“食材”として使ってるんだよ」


ゼインは眉をひそめる。


「……つまり、寿命を食うってことか?」


「まぁ、そういうことだな。でも、普通の食事とは違う」


リオナが説明する。


「ライフカードを使うことで、食事をエネルギーに変換しやすくなる。だから、碧族にとっては栄養補給みたいなものだ」


ゼインは少し考えた後、メニューを見た。


《ライフステーキ - 1日分の寿命消費》


《エターナルスープ - 碧素エネルギー回復》


《リジェネドリンク - 戦闘後の回復用》



「お前、どれにする?」


ナヴィスがゼインを見た。


「……とりあえず、腹が膨れるやつ」


「じゃあ、《ライフステーキ》だな」


ナヴィスが笑いながら注文する。





🚀 シーン3:静かな食事


数分後、料理が運ばれてきた。


目の前に置かれたのは、不思議な輝きを持つステーキ。

ナイフを入れると、内部から碧光が漏れ出す。


「……食べても大丈夫なのか?」


ゼインが怪訝そうに聞くと、ナヴィスが笑う。


「お前、もう碧族なんだし、平気だろ」


ゼインは少し警戒しながら、ひと口かじる。


——その瞬間、口の中に広がる強烈な旨味!


「……うまい」


ナヴィスが満足げに頷く。


「だろ?」


ゼインは黙々と食事を進める。

今は、何も考えたくなかった。ただ、戦いの余韻を噛みしめるように。


リオナも無言で《エターナルスープ》を飲んでいた。

その表情は険しく、次の戦いのことを考えているのが見て取れた。





🚀 シーン4:決戦前の約束


「……さて、腹も膨れたし」


ゼインは立ち上がり、ジャケットの裾を払った。


ナヴィスも腕を伸ばしながら言う。


「いよいよ、次の戦いが始まるな」


リオナはエメラルドグリーンの瞳を鋭く光らせる。


「ヴェール・バインドの前線基地……無事に済むとは思えない」


ゼインは拳を握った。


「それでも、やるしかねぇ」


ナヴィスが笑いながら、ゼインの肩を叩く。


「生き延びたら、またここで飯を食おうぜ」


ゼインも微笑み、頷いた。


「……約束だ」


——束の間の休息は終わり、戦いの幕が再び上がる。

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