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出久推し
262
ひま
47
さくち
139
「……かっちゃん、まだ起きてるの?」
夜もすっかり更けて、部屋の明かりも落としたあとだった。
出久が隣を見ると、勝己はまだ眠っていなかった。
「起きてる」
「眠くないの?」
「お前が隣にいるの確認してから寝る」
「……もう確認したでしょ」
「何回確認してもいいだろ」
「ふふ……」
出久が小さく笑うと、勝己は少しだけ眉を寄せた。
「なんだよ」
「ううん。かっちゃんって、ほんと僕のこと好きなんだなって」
「今さらか?」
「今さらだね」
「……ったく」
勝己は呆れたように息を吐いた。
けれど、離れる気はないらしい。
むしろ出久の手を取って、指を絡める。
「当たり前だろ」
「うん」
「俺、お前とずっと一緒にいるからな」
「……ずっと?」
「ああ」
勝己は、まるで何でもないことを言うみたいに出久を見る。
「死ぬまでずーーーっと、一緒だ♡」
「……」
出久がぱちぱちと瞬きをした。
「……かっちゃん」
「ん?」
「それ、すごく重いこと言ってる自覚ある?」
「は?」
本気で分かっていない顔だった。
「普通だろ」
「普通……?」
「好きな奴と死ぬまで一緒にいたいって、普通だろうが」
「そ、そうかな……」
「そうだ」
勝己は迷いなく頷く。
「だから、お前も覚えとけ」
「何を?」
「俺が死ぬまで、お前は俺の隣」
「……」
「俺が先に死んだら?」
「え?」
勝己は少し考えてから、当然のように続けた。
「迎えに行く」
「かっちゃん……」
「んで、また一緒になる」
「来世でも?」
「当たり前だろ」
即答だった。
「来世でも、その次でも、そのまた次でも」
繋いだ手を少し持ち上げる。
「俺がお前を見つける」
「僕がかっちゃんを見つけるんじゃなくて?」
「俺が見つける」
「なんで?」
「俺の方が、お前を見つけられそうだから」
「……なにそれ」
「知らねェよ」
勝己は少し照れたように目を逸らした。
「ただ、何回生まれ変わっても、お前だけは分かる気がする」
「……」
「顔が変わってても、名前が違ってても、俺のこと忘れててもいい」
出久の手を包み込む。
「俺が分かる」
「かっちゃん……」
「だから安心しろ」
「何を?」
「どこにも行かねェよ」
その言葉に、出久はしばらく黙っていた。
やがて小さく笑って、握られた手を握り返す。
「……じゃあ、僕も一緒にいる」
「おう」
「死ぬまで?」
「死ぬまで」
「そのあとも?」
「そのあとも」
「来世も?」
「来世も」
「……そのまた次も?」
「しつけェな」
勝己は笑った。
「全部だ」
「……ふふ」
「何回聞かれても答えてやる」
そして、出久の顔を見ながら、当たり前みたいに言った。
「俺はずっと、お前だけだ」
「……僕もだよ」
「なら決まりだな」
「何が?」
「ずーーーっと一緒」
「……うん」
勝己は満足そうに笑って、繋いだ手を離さなかった。
「おやすみ、俺の出久」
「おやすみ、かっちゃん」
静かな部屋に、二人の声だけが残った。
その約束を、勝己は冗談でも、勢いでもなく。
本気で、当たり前のこととして信じていた。
コメント
4件
うわ、めっちゃ重い……でも最高でしたっ🤍💘 「死ぬまでずっと一緒」ってよくある台詞だけど、かっちゃんが言うと全然軽くないんですよね。しかも「迎えに行く」「来世でも見つける」って、もう執着の領域超えてる。でも出久がそれに「うん」って素直に返してるところがまた良くて……重いのに温かい、不思議な関係性が本当に好きです。最後の「俺はずっと、お前だけだ」にもう胸がギュッとしました。こんな約束、本気でできる相手ってそうそういないですよね。尊すぎて夜眠れなくなりそう〜🥀