テラーノベル
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第16話:秋風に揺れる約束
東京での夏休みを終え、俺は再び自分の街に戻った。
けれど、心には澪との思い出が温かく残っている。
学校の帰り道、落ち葉が舞う道を歩きながら、自然と笑みがこぼれた。
「次は冬休みか……今度はどこで会えるだろう」
澪から届いたメールには、演奏会の写真と一緒に短いメッセージ。
「悠斗、次は一緒に演奏会に来てほしいな」
その一言で、胸がぎゅっと熱くなる。
遠距離は続くけれど、二人の約束は秋風にもしっかりと揺れずに立っている。
第17話:冬の星、届けたい気持ち
季節は巡り、冬。街はイルミネーションに包まれていた。
俺は澪に会うため、再び東京へ向かう新幹線の中で窓の外を見つめる。
「今年も一緒に年を越せるな」
駅に着くと、澪はマフラーをぐるりと巻き、少し照れたように笑っていた。
「悠斗、来てくれてありがとう」
「そんなこと言うなよ、会いに来るのが当たり前だろ」
二人で夜空を見上げる。イルミネーションの光に混ざり、冬の星が瞬いていた。
「ねぇ、悠斗……これからも、ずっと一緒にいたい」
「もちろんだよ、澪」
手を取り合い、星の光の下で未来を誓った。
遠距離なんて関係ない、二人の気持ちは確かにここにある。
第18話:春の予感
そして季節は再び春へ。桜がほころび始めた頃、俺たちは海沿いの駅で再会する。
「悠斗、来てくれてありがとう」
「俺の方こそ、ずっと会いたかった」
春風に揺れる桜の花びらが二人を包み込む。
「これからも、どんな季節も一緒に歩こう」
「うん、絶対に」
夏の涙も、冬の星も、すべては二人の絆を強くした証だった。
青春はまだ終わらない。新しい季節の中で、二人の物語はゆっくりと、でも確かに続いていく。
第19話:二人で、よろしく
桜並木の下で、澪と手をつないだまま立っている。
「二人で…よろしく」
俺は小さく頷き、笑顔で返す。
「うん、二人でずっと、よろしく」
遠距離で過ごした日々のこと、笑ったことも泣いたことも、すべてが胸の奥で温かく輝いていた。
これからも試練はあるかもしれない。でも、もう一人じゃない。
澪の手の温もりが、未来への確かな約束になっている。
海沿いの駅に吹く風が、桜の花びらをふわりと運ぶ。
その中で、二人はただ静かに、そして確かに笑った。
「これからも、ずっと一緒に歩こう」
「うん、絶対に」
遠くの音も、時間も、もう怖くない。
二人でなら、どんな季節も、どんな未来も迎えられる――
そう思いながら、俺たちは新しい一歩を踏み出した。
第20話:春風に揺れる約束
桜の花びらが舞う海沿いの駅。俺たちは手をつないだまま、少し照れくさく、でも確かな笑顔で立っていた。
「二人で…よろしく」
「うん、二人でずっと、よろしく」
その言葉は、ただの挨拶ではなかった。遠く離れた日々も、手紙や電話で交わした思いも、すべてがこの瞬間に重なった。
「悠斗、覚えてる? 最初にこの駅で別れた時…涙が止まらなかったんだ」
「もちろん覚えてる。あの時、俺も泣きそうになった。でも、今日こうして笑って会えてる」
澪の瞳は、春の光を反射してきらきらと輝いている。胸がぎゅっとなる。遠距離の間に、お互いがどれだけ大切かを再確認していた。
「ねぇ、これからも…ずっと一緒にいよう」
「うん、絶対に」
桜の花びらが二人の周りで舞い、風に揺れる。まるで祝福するかのように、街全体が春の光に包まれていた。
「次は夏の花火、一緒に見ようね」
「約束だ」
日々の距離や時間は、もう怖くなかった。遠くにいる間も、お互いの想いは確かに届いていた。これからは、笑いも涙も、同じ場所で分かち合える。
その後、駅の近くの小さなカフェに入ると、澪は得意げにお菓子を取り出した。
「これ、今日のために作ったんだ」
「澪…相変わらずだな。でも嬉しい」
カフェの窓から見える桜並木に、二人の影がゆっくりと伸びる。未来はまだ白紙だけど、二人で描く日々が確かに始まったのだ。
「悠斗、ねぇ…聞いて」
「うん、何でも」
「どんな時でも、私たちは支え合えるよね」
「もちろんだ。ずっとだ」
笑い声と小さな手の温もり、春風の匂い――
全てが、二人の心に刻まれた。
遠距離も、試練も、もう過去のこと。今、この瞬間からが本当の二人の物語の始まりだった。
海沿いの駅で交わした「二人で、よろしく」の約束は、これから続く季節のすべてに結びついていた。
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