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彼の部屋に入ると、やっぱり私はもう一度だけ試してみてほしいと、彼に懇願しようと考えた
このまま何もしないで別れられるなんて、やっぱり嫌・・・・
今夜はゆうべの繰り返しにならないように気を付けなければ、なんとかして自分の恐怖心を押し殺して、彼の求めるままに身を任せよう
彼が玄関のドアを閉め、鍵をかけた、私はなんとか作り笑いを浮かべた
彼の大きなダブルサイズのブラックの太いパイプベッドから目をそらした
ベッドに腰かけた柚彦君が私に横にくるようにベッドをポンポンと叩いた
「さあ、鈴ちゃん、ここに座って」
私は早くも怖気づいていた、さっきの決心は何処へ行ったやら、体が強張り、そんな自分に腹を立てる
彼は優しく頬えんだ
「心配しないで、君と話しをしたいだけなんだよ」
「私の事・・・・とんでもない臆病者だと思っているでしょうね・・・」
私は言われるままに彼の横に腰かけた、彼の体を意識せずにいられない、彼は優しく手を握ってくれた
「そんなことちっとも思ってやしないよ、むしろ非常に勇気のある人だと思っている」
なんて言っていいかわからず、私は首を横に振った、優しくされればされるほど、別れが辛くなると言うものだ
「鈴ちゃん・・・僕のエンジェル・・・僕は絶対君を傷つけはしないよ、それだけはわかってくれていると思うけど?」
こらえきれず涙が溢れてくる、私は激しくうなずく
「ええ!ええ!わかっているわ、柚彦君!あなたは本当に思いやりのある優しい人よ、それは初めて会った日から・・・あなたが格闘家だとわかっても変わらないわでも・・・・でも・・・・どうしてもダメなのよ・・・体が言う事を聞かないのよ、自分ではあんな風に突き飛ばすつもりもないし、あなたとそうなりたいと思っているのに・・・私の意志に反してそうなってしまうのよ」
「うん・・・それは僕もわかる」
彼は握りしめた私の手を両手で優しくさすってくれる
「どうしてそうなったかと言うと、君の前の旦那が君にセックスで苦痛を与えすぎて、極度に君を怯えさせてしまったからだよ、その恐怖が体がまだ覚えているもんだから、怖がるまいといくら君が思っていても、ひとりでに怯えてしまうんだ」
なんとも情けない気持ちで涙が止まらない