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ミロア。貴方がこの手帳をまた開いてくれるかは分からないけど、一応残しておくわね。

これを書いている今、もう自分の命が長くないんだなって分かるの。常に命が溢れるような感覚で胸が苦しくてね。お薬も効かなくなっちゃった。あの人も厄介なもの残していったものね、お父さん一人だけは寂しいからお母さんも連れて行こうとしたのかしら。

もうこんな話やめましょうか。ねぇミロア。覚えてる?この手帳を渡したときの事。あの時は、貴方に渡した理由を曖昧にしてしまったけど。ここで、ちゃんと言わせて。お兄ちゃんが出来なさそうだから貴方に託したんじゃない。貴方なら出来る、ミロアだから出来る何かがあるんじゃないかって。ちゃんと言えなくてごめんね。嘘じゃないの

これで最後。何回も言うことになってしまうだろうけど言わせて欲しい。お母さんは貴方を愛してる。だからどんな道でも幸福になれると信じているわ。兵士になって、いつか調査兵団になって、きっと沢山の苦痛もあるでしょう。言ってしまえば、一蓮托生。それが苦しくないって言ったら嘘になると思うの。お母さんですらこんなことを思うから、お兄ちゃんはもっとこの気持ちが強かったんだと思うわ。ジュニーの事もあるし色々立て込んでいたのよ。どちらの味方にも付けずどっちつかずだったお母さんをどうか許さないで。貴方は貴方の道を進んでね。愛してる。



 


手帳には、そう書かれていた




お母さん

ありがとう

私も皆んなのこと大好きだった

なのに

一回も言わないで



ごめんなさい

ごめんなさい…








この時、私は決めた


もう泣くことは止めだ

何度も涙を流してしまったら

巨人に負けたことをそれだけ意味する

そんなの、駄目だよ

なら私は

人類が巨人に勝つまで

泣いてやるものか




ウォール・ローゼに避難船が留まると共に

私の拳は固く握られた

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