この作品はいかがでしたか?
23
この作品はいかがでしたか?
23
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
海軍本部で暮らし始めてから数日が経った。俺はこの数日間で、海軍本部基地の中を見て回ったり、時折ガープさんのお仕事を手伝ったり、センゴク元帥にお茶を淹れたりして過ごしていた。
色んな人の使い走りになることが多いが、意外と楽しいので大丈夫である。それにしょうもない使い走りをしてくる奴はちゃんと断ってるしな。
俺にだって選ぶ権利くらいはあるだろ?
「お、ジェディじゃん」
「クザン大将、こんにちは」
「今日はガープさんは一緒じゃないんだ 何帰り?」
「今はおつるさんのお手伝いを終わって丁度フリーになったところですよ。何か俺に用事ですか?」
「いんや、見かけたから来ただ~け」
「ふふ、そうですか。またお仕事サボってると部下の皆さんに怒られますよ」
俺はクスリと笑ってそう返した。クザン大将はしょっちゅう仕事をサボる。特に書類とかの事務仕事。自分の気の進まないような物事に関しては頭の回転遅くなるどころか死ぬことすらあるからなぁ。
「仕事手伝ってくんない?」
「えぇ……。クザンさん普通に重要な書類寄越してくるじゃないですか……ヤですよ……」
そう断ると、クザンさんが俺をひょいと持ち上げる。お、俺に拒否権がねぇ~~~!!
身長差1メートル以上あるからもうなんか俺人形扱いされてる感が否めないんだよな。どうすんの? この世界2メートル3メートルとかが普通じゃん。なんかそれ以上もいるらしいじゃん。
え? 俺マジでテディベアサイズじゃん。いつかぷちってされそう。されないために強くなってけど、それでも身長は伸びねぇんだもんな……。確か身長が伸びるのって基本18歳までだったよな……俺今18だよな……。牛乳飲も。
「はいこれ」
「はいこれ、じゃないですが……。これ多分クザンさん本人がやらないと駄目なやつじゃないですか~……。ちゃんと自分でやってください。コーヒー淹れてあげるんで」
露骨に嫌そうな顔をするクザンさんに俺はため息をつく。コーヒーカップにコーヒーを入れ、砂糖やミルクは入れずにクザンさんに渡した。椅子にだらけて座り、爪なんか見てるクザンさん。仕事しろ。あ、ささくれ、じゃないんだよ。
俺はそんなクザンさんをジーッと見る。
「……はあ。わかった。する。するからンな顔で見るな」
そう言って渋々デスクワークを始めるクザンさん。よしよし。これで俺が手伝わなくても済むだろう。俺は内心ホッとする。
「じゃあ俺別のとこ行きますからね。サボらないでくださいね」
「はいはい」
最後に数秒ジッと見つめてから俺はクザンさんの部屋を出る。
ああは言ったけどどうせ十分後にはサボり決め込んでんだろうなぁ。だが困るのは俺ではなくクザンさんだ。し~らね!!