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こんばんは「クリオネ?」です
なんと今回、「お隣さんは大スター」が作者の作品の中で最速で1000いいねをいただくことができました〜(イェ〜い)
皆さんありがとうございます!
ということで、これはもちろん記念だろ!と思ったためこちらの作品を投稿させていただきます。
あと投稿するかもと言っていた「お隣さんは大スター」も一緒に投稿させていただきます
この作品を楽しみにしていてくださった方々はお待たせしました
やっと作者の何かしらの記念が来たので投稿させていただきます!
ということでどうぞ!
第2話:虚構の檻と無熱の眼光
重く冷たい鉄格子が閉ざされてから数日が経過していた。
収容施設での生活は極めて苛酷であり、囚人たちの間には常に鬱屈した殺伐とした空気が漂っていた。
しかし、目黒蓮(29)はその苛烈な環境すらもどこか他人事のように冷めた目で見つめていた。
最愛の家族を理不尽に殺され、警察から濡れ衣を着せられた絶望は、彼の心をすでに摩耗させ尽くしていたからだ。
「おい、247番。作業の時間だ」
看守室から現れたのは、刑務官の宮舘涼太(33)だった。
背筋をピンと伸ばし、規律正しく歩く宮舘の姿には隙が一切ない。
私生活でも恋愛を一度も経験したことがなく、感情を表に出すことを徹底して拒む彼の立ち振る舞いは、囚人たちからも「血の通っていない人形」と恐れられていた。
目黒はベンチから緩慢な動作で立ち上がると、宮舘との身長差を見下ろすようにわざと近寄り、低く挑発的な声をかけた。
「……相変わらず冷たい顔だな、宮舘さん。あんた、誰かを好きになったり、感情的になったりしたこと、一回でもあるのか?」
不躾で横暴な言動。
だが、宮舘は眉一つ動かさず、ただ静かに目黒の瞳を見つめ返した。
「私的な質問には答えない。手錠を出せ」
「つれないねぇ。俺がここで自暴自棄になって暴れたらどうする? あんたのその綺麗な顔、恐怖で歪むのか?」
目黒がニヤリと不敵な笑みを浮かべ、わざと距離を詰めて宮舘の耳元で囁く。
その息がかかるほど大胆な接近にも、宮舘の鼓動は乱れなかった。
「暴れれば制圧するだけだ。お前の戯言に付き合う暇はない」
淡々と淡々と処理される言葉。
だが、目黒はその奥にある宮舘の「ブレなさ」に、どうしようもなく惹きつけられていた。
外面だけの好意や、表面上の同情を向けてくる下界の人間たちとは違い、宮舘はただ「目黒蓮」という存在を無色透明な瞳でまっすぐに見ている。
(……もっと知りたい。この男が、どんな声をあげて崩れるのか)
目黒の心の中に芽生えた興味は、いつしか昏い執着へと姿を変えつつあった。
一方、檻の外では目黒の教え子であるサッカー部の生徒たちが諦めずに動いていた。
「目黒先生が家族を殺すなんて絶対にありえない!」
放課後、部員たちは警察のズサンな捜査に抗議するため、独自に現場周辺の聞き込みや署名活動を始めていた。
彼らにとって目黒は、口は悪く横暴だが、誰よりも熱心に部員たちと向き合い、汗を流してくれた尊敬する顧問だったのだ。
生徒たちの必死な叫びは、徐々に世間の関心を集め始めていた。
その夜、巡回のために目黒の独房の前を通りかかった宮舘は、鉄格子の隙間から見える目黒の姿に足を止めた。
目黒は床に座り込み、暗闇の中でポツリと呟いた。
「……生徒たちが、外で署名集めてるらしいな。面会に来た弁護士が言ってた」
宮舘は立ち止まったが、返事はしなかった。
「馬鹿な奴らだよ。俺なんかもう、どうなったっていいのにさ。……家族もいなくなって、俺が生きている意味なんて、どこにもないんだから」
自暴自棄な目黒の言葉。
いつもは横暴で不遜な態度をとる男が見せた、一瞬の弱さと圧倒的な孤独。
宮舘はその言葉を聞きながら、胸の奥が微かに締め付けられるよう
な、これまで感じたことのない見知らぬ違和感を覚えた。
私生活でも誰にも情を移さず生きてきた宮舘にとって、それは理解しがたい感情の揺らぎだった。
「……お前が諦めても、お前を信じる者が外にいる」
宮舘の口から漏れ出たのは、刑務官としては踏み込みすぎた一言だった。
目黒は驚いたように顔を上げ、暗闇の中で宮舘の顔を注視した。
宮舘はすぐに素っ気ない表情に戻り、「巡回に戻る」と告げて歩き去ったが、その背中を追う目黒の瞳には、明らかな「熱」が宿り始めていた。
冷酷な檻の中で、互いに感情を殺して生きる二人。
しかし、禁断の境界線は、すでに静かに崩れ始めていた。
コメント
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「虚構の檻と無熱の眼光」、めっちゃ重くて好きな空気感だった……。目黒が自暴自棄で見せる一瞬の孤独と、宮舘の“初めての違和感”が静かに交差するラスト、ゾクゾクしたよ。檻の中なのに、お互いの境界が崩れていく予感がたまらなくて。こういう丁寧に描かれた闇、本当に尊敬する🌙🤍