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※ちょっと短い?今までのが長すぎたのか。
※いいねコメント嬉しい。ありがとう
なつ視点
リビングからする二人の騒がしい声に笑いを堪えながら扉に近づくと、扉の奥から話し声が聞こえた。
俺はその言葉に驚き、その場に立ち止まる。
「……弱い自分が大っ嫌い…!」
らんだ。
…こんな声、初めて聞いた。
叫ぶような、訴えるような声だ。
何があった。
俺のノックをしようとした手は上がったまま止まる。
聞かない方がいいと分かっているのに、俺の両目は瞬きを忘れ、全神経を耳の感覚に集中させていた。
らんの声は次第に泣き声に変わる。
弱い自分が大嫌い…?
そんなのみんな同じだよ。大丈夫。
とっさにそんな言葉が思いつく。
でも、そう声をかけようにも、俺の喉は枯れていた。
それに焦りを覚えたが、安堵の気持ちも少なからずあった。
俺はその場から離れた。
見たくない自分がこれ以上出てきて欲しくなかった。
俺は台所に行き料理をするすちに声をかけた。
出汁のいい香りが、少し俺を安心させた。
なつ「…すち」
すち「ん?早かったね。どうだった?」
なつ「いや、いるまとらんが話してて入れんかった。まだ入らん方がいいと思う。なんか手伝えることある?」
すち「分かった〜。んー、今はないかな。ありがと」
なつ「ん。…お、うまそ。何これ、カツ丼?」
俺はフライパンを覗き込む。
すち「この中に卵入れてカツとじ 。プラスでそうめんしようか悩んでるんだよねえ。これで足りるのかどうか…」
なつ「え、めっちゃいいじゃん。そういや俺、今年初そうめんだわ。楽しみにしてる」
すち「うーん、らんらん元気だったらそうめん絶対するんだけどね…」
そう言ってすちが心配そうな顔をする。
なつ「…そうめんはらん元気になった時にすっか」
すち「うん。そうしよっか。ごはんできるまでもうちょっとかかると思うから、待っててくれる?」
なつ「ああ」
リビングに行くと、こさめとみことがゲームをしている。
こさ「え!?みこちゃん何してんの!?」
みこ「うわああ、なんで?」
こさ「あ!なつくん!らんくんはどやった?」
こさめが気付き振り返る。
なつ「まだいるまと話してたから入らん方がいいと思う」
みこ「…大丈夫そうなん?」
なつ「いや、ちょっと分からん。話の内容までは聞こえんかったし」
みこ「そっかぁ…」
こさ「…なつくんもする?ゲーム」
そう言ってこさめがコントローラーを差し出す。
なつ「ん、する」
こさ「おっけーちょっとこれ終わらせるね…ってみこちゃん!」
みこ「あ、やったー!一位!」
なつ「おーおめでと」
こさ「ええ!途中まで一位やったのにー!まあいいでしょう、次からが本番ですから!」
みこ「一位を取ったことに変わりはない!」
なつ「ww…ちょっと音量上げていい?」
こさ「いいよー」
俺は隠すようにテレビの音量を上げ、この賑やかさに身を包んだ。
コメント
1件
第14話、読み終わりました。らんくんの「弱い自分が大っ嫌い」っていう言葉、すごく胸に刺さりました。ああいう本音って、なかなか他人には聞かせられないものですよね……。なつくんがその場を離れて、あえて聞かなかった選択、すごくわかる気がします。それでいて、テレビの音量を上げて賑やかさに身を包むラスト、切なくて、でも優しさに溢れてるなって思いました。すちくんのそうめんの話も、みんなの気遣いみたいで温かかったです。白玉くんの描くキャラクターたちの距離感、すごく好きです。