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休憩を終えて持ち場に戻った華は、トレーを持ちながらも心ここにあらずだった。
――律さん、耳が赤かった。
それは偶然なのか、寝ぼけのせいなのか。
けれど思い出すたびに、胸がじんわり熱を帯びる。
「桜坂さん、次のお客様です」
律の声に我に返り、慌てて姿勢を正した。
「は、はい!」
普段と変わらぬ口調に見えても、さっきの一瞬を思い出すとどうしても意識してしまう。
華の頬は、業務中だというのにほんのりと赤く染まっていた。