テラーノベル
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『ねえ、リョウってカッコよくない?』『再生数、少ないからさ、協力してよ』
『メンバー入りしてあげてぇ』
次は別の女子たちに、リョウと呼ばれるVtuberを応援してと頼まれた。無料動画見るぐらいならまあいいとして、「メンバー登録」という課金してまで応援してと言われた時は、さすがにモヤモヤが限界で断った。
そこまでは、出来ないって。
そしたら。
『それぐらいしてくれても良いじゃん。私たち友達なんだから』って、また言われた。
みんなが口を揃える言葉を。
SNSを見るのを忘れて、反応しなかった次の日。
どうコメントすれば良いのか分からず、放置してしまった次の日。
動画視聴履歴を見られて、未視聴だと分かると、スマホをバンッと置かれて、冷たくそう言い放たれる。
友達? え、友達って何?
別に普段から一緒にいて話す仲でもないし、「おはよう」とか「バイバイ」とか言い合う関係でもないのに。
向こうから話しかけてきて、「あれして」、「これして」と一方的に押し付けてきて、それを聞かなかったら怒ってくるのが友達だって言うの?
何それ? それが友達だっていうなら、別にいらないし。
だから私はメンドウの元凶になるスマホを学生カバンに仕舞い、本を読みふけった。
そしたら陰口を叩かれてボッチになったけど、お願いしてくる子も居なくなって、せいせいした。
だけど、このままではヘイトを向けられる。鈍い私でも直感的に分かっていたから、SNSのいいねだけは続けた。
すると、いいね数稼ぎには良いと思ったのか、そんな私を失いたくないと思ったのか、クラスの女子たちは私に対して何も言ってこなくなって、一番理想のカタチになった。
……ただ一つ悔やまれるのは、クラスには流行りを追いかけている子ばかりではなく、いわゆる三軍と呼ばれる子たちもいて、授業で四人グループを作った時、少し仲良くなりかけていたことだった。
休み時間に話しかけにいく勇気がなくて一人でスマホを触っていたから、二軍と呼ばれる子たちと中途半端に仲良くなってしまい、その関係が途切れてしまった。
思い切って一度だけ休み時間に話しかけに行ったけど、グループの子三人は必要最低限しか話してくれなくて、グループワークした時のような気さくさはなくなっていた。
まあ、そうだよね。私に言ったこと二軍の子たちに告げ口されて笑われたら、たまったもんじゃないよね?
もしかしたら三人も、小学生の頃に嫌な思いとかしていたのかもしれないし、警戒する気持ちは痛いほど分かるから、私はそっと離れて行った。
自分から話しかけに行く勇気があれば、未来は変わっていたかもしれないのにね。
そんな感じに、色々な選択を間違えた私は居場所を完全になくし、中学二年生になり、あの日を迎えた。
誰も信じられなくなった、あの日に。
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