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「おはよう」
ガラッと入ってきた担任に俊敏に自分の席に着いて静まるA組。その動きを体育祭でも発揮すればいいのにと思うわ。
「相澤先生包帯取れたのね。良かったわ」
「婆さんの処置が大ゲサなんだよ。んなもんより今日のヒーロー情報学ちょっと特別だぞ」
大袈裟じゃないね。医者が包帯ぐるぐる巻きにするぐらいひどいってことよ。
「コードネーム。ヒーロー名の考案だ」
「「「胸膨らむヤツきたああああ!!」」」
騒ぐクラスメイトに黙らせるために個性発動する担任。当然躾けられてるA組は静まり返る。
「というのも、先日話したプロヒーローからのドラフト指名に関係してくる。指名が本格化するのは経験を積み、即戦力として判断される2、3年から…つまり今回1年のお前らに来た指名は将来性に対する興味に近い。卒業までにその興味が削がれたら、一方的にキャンセルなんてことはよくある」
「大人は勝手だ!」
「いただいた指名がそのまま自身へのハードルになるんですね!」
「そ。で、その指名の集計結果がこうだ」
リコモンで黒板に集計結果のデータが映る。1番指名が多いのは轟と霊華と爆豪で3人に4桁の指名が来ていた。
「例年はもっとバラけるんだが、三人に注目が偏った」
「だーー白黒ついた!」
「見る目ないよねプロ」
「体育祭で順位から違うしてんじゃん」
「ヘイト集めてたし、ボスモードの爆豪にビビるもんな」
「ビビってんじゃねーよプロが」
「さすがですわ轟さん」
「ほとんど親の話題ありきだろ…」
「(ほぼ仮面ちゃんのおかげね)」
【(え〜それほどでもあるよ♡)】
「(何も言い返せない…まさか…偽物?)」
【(判断基準違くないかしらん?)】
「わあああ!指名きてる!」
「うむ」
「緑谷無いな!あんな無茶な戦い方すっから怖がられたんだ」
「んん……」
「これを踏まえ…指名の有無関係なく、いわゆる職場体験ってのに行ってもらう」
「「「!!」」」
「おまえらはUSJの時、一足先に敵との戦闘を経験してしまったがプロの活動を実際に体験して、より実りある訓練をしようってこった」
「それでヒーロー名か!」
「俄然楽しみになってきたァ!」
「まァそのヒーロー名はまだ仮ではあるが適当なもんは…」
「付けたら地獄を見ちゃうよ!!」
扉から入ってきたのは体育祭で進行していたミッドナイト。
「学生時代につけたヒーロー名が世に認知され、そのままプロ名になってる人多いからね!!」
「「「ミッドナイト!!」」
「まァそういうことだ。その辺のセンスをミッドナイトさんに査定してもらう。俺はそういうのできん」
そう言って教卓の下からゴソゴソと寝袋を取り出す。寝る気満々の担任に誰もツッコまない。
「将来自分がどうなるのか、名を付ける事でイメージが固まりそこに近付いていく。それが名は体を表すってことだ。オールマイトとかな」
ボードを配られて後ろに回す。
名前、名前、名前?考えたことなかったわ。ヒーロー名………
「(ねぇ…仮面ちゃん?船長でもいい?)」
【(アタシは興味なし、ヒーロー活動する主人格だしいいわよ♡)】
「じゃ、そろそろ出来た人から発表してね!」
ミッドナイトのせいで発表形式になってしまい戸惑いを隠せない。さらに最初に発表した青山と芦戸のせいで空気は完全に大喜利。気まずい空気の中、流れを変えたのは蛙吹。流れを変えてくれた蛙吹に感謝を込めてフロッピーコールが起きる。宝鐘は身体がビビってるからさっと指で耳を防いであげた。順番は適当みたいね。私行こ
「二重人格ヒーロー船長」
「いいんじゃない?」
「さて、全員のヒーロー名が決まったとろこで話は職場体験に戻す。期間は一週間。肝心の職場だが指名のあった者は個別にリストを渡すから、その中から自分で選択しろ。指名なかった者は予め、こちらからオファーした全国の受け入れ可の事務所40件。この中から選んでもらう。それぞれの活動地域や得意なジャンルが異なる」
「例えば13号なら、対敵より事故・災害等の人命救助中心…とかね」
「よく考えて選べよ」
「「「はい!」」」
「今週末までに提出しろよ」
「あと2日しかねーの!?」
「効率的に判断しろ。以上だ」
一限の終わりを告げるチャイムが鳴る。ガヤガヤと騒ぎだす子供を遮断するべくノイズキャンセラーを付けて、音楽を最小限に流しながら色々見てみる……もう、これでいいわ。
【(No.2のホークス?家族との再開はいいのかしら♡?)】
「(身体が拒否してるからまず無理ね。)」
【(フフフッ♡分かったわよ。でも夜怪盗をしてる私から見れば彼は公安の子よ?大丈夫なの♡?)】
「(そこは行けるわ。なんたって、この身体を守ってるのは大怪盗と海賊の船長よ?)」
【(そうね♡)】