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──────「生徒会の会計になって貰う。」
「は? 」
反射的にそう答えてしまった。
…
「ん?何だ?」
「いや、何て?」
「だから、お前には今日から生徒会の会計になって貰う。」
「…お断りさせていただきます。それじゃあ、私はこれで…」
魔法の瞬間移動を使い消えようとした時。先程まで玉座に腰掛けていたフィアーが私の後ろに立ち手首を掴んで来た。
「待てよ。何勝手に帰ろうとしてんだ?」
「ちょッ…カルド!!」
「…」
カルドはこちらを一瞬横目で見たかと思えば、ふいっ、と顔を逸らした。
あのクソ男…!
「なんだ?会計っていういい役をお前にやるって言ってんだぞ?」
「いや…それ別名パシリじゃないの?私は嫌…」
「そんなことさせるわけないだろ?お前がちゃーんと俺らの言うことを聞いてくれさえすればな」
「……それ、断るって言ったら?」
「ん?断れると思ってんのか?」
「…」
結局私は、生徒会の会計になった。
本当は微塵もなりたくなんてなかったが、断ったら最悪殺されかねない…
大きくため息を着きながら私は生徒会室へと向かった。
「よお。来たか」
「あれ…カルドは?」
「今日は、居ないぞ。家の用事だと」
「………うわ」
「なんか言ったか?」
「別に~…なんでもない。」
「なら、早速仕事をやろう」
「…なんですかー…?」
ちら、と生徒会長の椅子に座る彼の方を見た時、彼は居なかった。
は?いや、おかしい。だって、気配はあった。
まあ、だけど…どっか行ったならそれはそれでいっか。
そう思い、元の向きに戻ったら彼は私の真横にいた。
「うわッ゛…!?…゛」
「そんなびっくりしなくてもいいだろ」
「いやッ…頭おかしいんじゃないの!?」
「あ?なんだと?」
「何も言わずに真横に来るとか、昨日のだって急に手首掴むとか本当ッ…!!」
突然生暖かく柔らかい感触が襲った。
なんで…?
なんで私…こいつとキスしてるの!?
無理やり引き剥がそうと胸を叩いたり足を踏んだりしたが意味はなかった。
両手で頭の後ろを押さえつけられ、離れようにも離れられない。
そんな状態が1分ほど続いた。
ようやくフィアーは口を離した。
お互いにほんのりと赤くなった頬。
いや、多分私の方が赤いだろう…
「うるせえ。俺の行動にケチつけんな。」
「いや……でも 」
軽くフィアーの舌打ちが聞こえた。
そうすると、また頭を押さえつけられた。
またさっきのようなキスが続くのか…
と思った瞬間。
ぬる、と何かが口の中へ入ってきた。
それは、私のものと絡ませられた。
頭が、回らない…
気づけば私も彼のものに絡ませて、1度彼から口を離したが、一呼吸した後に私からもう一度キスをした。
彼の私の頭を押さえていた両手はいつの間にか私の背中に回って、私の手も彼の背中へ。
そして、強く強く抱き合っていた。
何分経ったのだろう。
意識が飛びそうな程の長いキス。
ゆっくりと名残惜しそうにお互いに口を離した。
そして、何も言わずに互いの目を見つめあった。
高校生。互いに身体も成長しきっていて、”そういうこと”を意識するような年齢。
2人きりの空間に漂う何とも言えない空気感。
ほんのりと蒸し暑いような、その部屋で何も起きない訳が無かった。