四ノ宮なゆにとって、世界とは神秘に充ち溢れた場所だった。あるいは、神秘に充ち溢れていてほしい場所だった。
校庭の片隅で草が揺れているのは、きっと妖精が揺らしているのだし、薄暗い教室の片隅に、気味の悪い気配を感じたなら、そこには必ず、よくない霊がいるのだと信じていた。
二年前、学校で問題になったコックリさんを流行らせたのも、彼女だった。
あの、指が勝手に動いていく感じがたまらなくって、恐ろしくて不思議なキツネの霊に触れているのが、とても楽しくって。
だから、終末クラブの秘密の会合で、彼女は久しぶりに交霊会をすることにしたのだ。
それは、夏休みに入る直前。七月の半ばのことだった。
今日も三〇度近い暑さになっているはずだったが、うさぎ山の中腹に建てられた廃神社は、どこか背筋が寒くなるような冷気が漂っていた。
そんな、どこか人の侵入を拒むような空間に、数人の少女たちが****************************
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