⚠ATTENTION⚠
太シグ
付き合ってる前提
「雨か…」
窓越しからざぁざぁと空から舞い降りる無数の水滴、ぽつぽつと地面に打ち付ける様に落下し、水溜まりへと成り代わる。長くても一ヶ月で生涯を終える雨の生涯とは実に儚い物だ。と綺麗事じみた事を右から左へと頭の中では直ぐに消えて行く。背もたれの無い丸型の椅子に座って少し小さめの丸型テーブルに頬杖を付いている。だが、足が宙ぶらりんになる程の椅子とテーブルの高さがある程だ。然して、土砂降りの景色を窓越しから 眺めている。
「お、単細胞クソ白ハゲじゃねーか。」
「それはお前もだろ!!…やっぱりな、太陽か」
先程迄外の景色眺めていた俺、シグキンが静かな部屋と雨の日に全く相応しく無い大声を出す。俺が振り向くと、太陽が其の場に立っていた。太陽が俺の向かい側の椅子に座る迄を目で追い掛け、どかっと乱雑に座ると俺も太陽も窓越しの景色を眺めた。
「…雨の日は好きか?」
俺は不意に太陽に適当な話題を投げ掛ける。まぁ単に暇なのもあるが、太陽と言う名で雨は好きなのかと気になったからだ。
「知らん」
すると太陽から即答で答えにもならない応えが返って来た。いや、知らんって何だよ。俺は疑問に思った事を其儘口にする。
「知らんって何だよ…好き嫌いじゃ無いのか?」
「…」
あまりにも長考するな、と思い太陽の方に顔を向けると誰が予想するだろう、太陽が椅子から立ち前のめりになると俺の額にキスをして来た。へ、と素っ頓狂な声を上げると段々と今の状況を理解し顔に熱が集まって来るのが分かる。
「へ、ぇ、…?」
「前迄は嫌いだった、湿気でストレスが溜まるんだよ。態々傘迄用意しないと外もまともに出られないしな、こんな土砂降りじゃあ尚更。」
何度か瞬きをしながら太陽の話に耳を傾ける。先程の雨の好き嫌いの理由を話しているらしい。だが何故キスをする理由があったのだろうか。
「まぁ、お前は雨の日嫌いだろうな。料理がうんたらかんたらとか言ってそうだし。」
確かに、雨の日は料理が冷めやすいし、作れる料理も限られている。買い物にも手間が掛かる。他にも肌寒いしとか、湿気でジメジメしていて嫌気が刺すとかの理由がある。だから何だ。其れが太陽が雨の日を好き嫌いになる理由になるのか?付き合っているとは言え、そこまで関係するのだろうか。
「だが利点が一つある。」
そう言うと太陽は人差し指を立てる。数字の1を表しているのだろう。俺は無意識に息を飲み込み次の言葉を待つ。
「お前と一緒に居れるから」
「え。」
がた、がたん、と音を立て太陽に押し倒される。カーペットが敷いており少し衝撃は和らいだが、敷いてあってても床に押し倒されたのだから痛い物は痛い。頭と身体が床に打ち付けられた痛みで少し涙目になる。
「今日は俺がそう言う気分だからやるぞ」
「は、ぁ…えッ??」
コメント
5件
グハッ
太シグ!?!?結構いいな・・・(目覚め2)恋人相手だと甘くなる太が大好きです!!!
この後は任せる__(死)