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本部から緊急任務の通信が届く。ナマエは慌てて装備を整え、出水と共にゲートへと向かった。
「急げ、今回は手強い相手かもしれない」
『うん、わかってる』
ゲートの向こう、広がるのはネイバーの世界。
(……ネイバーの世界はきっと楽なんだろうなあ)
知らない場所、誰も知らない人たちだけがいる場所。
(ずっと、そんな誰もいないところへ消えたかったんだ)
寂しくて苦しくて、逃げ場を求めていたのだと、今更ながら気づいた。
でも、その想いは言葉にできなくて、胸の奥にしまったまま。
(誰にも、言いたくない)
だから今日も、笑顔で、元気に振る舞う。
「ナマエ、大丈夫か?」
出水の声が遠くに響く。
『うん、大丈夫』
そう答えながら、彼女はまた強くなろうと決めた。