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私の妹、ミサキはまるでアイドルのような女の子だ。
学校ではダンス部のエースで、成績も学年トップクラス。家でも両親の手伝いをテキパキこなす。
一方私は、目立たない図書委員のゆい。
好きなものは本と、静かな図書室。自分でも
「妹とは正反対だな」
と思っている。
ある日の夜、私はつい。自分の日記にほんとうの気持ちを書いてしまった。
「図書委員のハルトくんが、今日も優しくしてくれた。彼が貸してくれた本、すごく面白かったな。もっと仲良くなりたいけど、私みたいな地味な子が話しかけてもいいのかな、、、」
でも次の日の朝、私の机の上から、その日記が消えていた。
「、、、、、ミサキ、まさか!」
学校の放課後、私は図書室の窓から、とんでもないものを見てしまった。
校門のところで、ミサキがはるとくんにピンク色の封筒を手渡している。
ハルトくんは少し驚いた顔をしていたけれど、最後には二コっと笑って、その封筒を受け取った。
「うそ、、、、ミサキ、あんた、、、、」
私の心臓は、雑巾を絞るみたいにギュッとなった。
ミサキは、私の日記を読んで、私の好きな人を知ったんだ。そして、自分から告白した。
「やっぱりミサキは、私の大切なものを奪っていく「裏切り者」なんだ!」
私は悲しくて、図書室の隅っこで声を殺して泣いた。
その日の夜。
私が部屋に閉じこもっていると、ミサキがノックもせずにドアを開けて入ってきた。
「お姉ちゃん、これ。ハルト先輩から預かったよ」
ミサキが差し出したのは、真っ白な封筒だった。
「、、、何よ、これ。自慢しに来たの?」
「いいから読んでよ。お姉ちゃんのために私が人肌脱いであげたんだから」
震える手で封筒を開けると、中にはハルトくんの丁寧な字でこう書かれていた。
「ゆいさんへ。
妹さんからお手紙をもらいました。
「妹は恥ずかしがり屋だけど、本当はハルトくんとほんの話がしたくて、毎日家でハルトくんのことを話しています」ってかいてあったよ。
正直、すごく嬉しかった。僕もゆいさんのことが気になっていたんだ。
もしよかったら、今度の日曜日、一緒に図書館いかない?」
「え、、、、?」
私は顔を上げた。ミサキは、いつものようにニヤニヤしながら
爪を磨いている。
「お姉ちゃん、いつまで立ってももじもじしてるから。私が「お姉ちゃんのフリ」をして、ハルト先輩を呼び出してあげたの。
感謝してよね!!」
私はミサキに抱きついて喜んだ。
「ありがとう、ミサキ!疑ってごめんね!あんたは最高の妹だよ!」
ハルトくんとデート当日。
私はミサキが選んでくれた可愛い服を着て、鏡の前に立っていた。
「お姉ちゃん、可愛いよ。絶対うまくいくって!」
ミサキはそう言ってくれて、私を笑顔で見送ってくれた。
、、、、でも。
私は忘れ物をしたことに気づいて、すぐに玄関に戻った。
そっとドアを開けると、リビングからミサキの話し声が聞こえてきた。
「、、、、、、うん。そう、お姉ちゃんいま出たところだよ」
ミサキは誰かと電話をしていた。相手は、、、、、ハルトくん?
「先輩、昨日の約束、忘れてないよね?
お姉ちゃんとのデートが終わった後、
駅前のカフェで私を合うって約束。、、、、うん、お姉ちゃんには内緒だよ。
だって、お姉ちゃんを喜ばせてあげたのは「私」なんだから、
ご褒美を貰わないとね」
ミサキの声は、さっきまでの優しい声とは全然違った。
冷たくて、何でも自分の思いどうりに動かそうとする、怖い声。