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あれは…




日本はんが帰ってきてからのぽちの様子がどうもおかしく、その後にもたまはずっとキョロキョロして

いつも日本はんが居ない時に鳴いている鳴き声をずっと繰り返した。主人は帰ってきたと言うのに。

「 たま、日本はんはおるやないですか。」

そう言ってもたまは鳴き声を辞めない。

ぽちはずっと玄関の前で主人を待っている。

「何してるん、?日本はんは帰りはったで??」

ぽちはこちらを見向きもしない。

「 日本はん 、ちょっと ここの資料分からへんところがありまして … 」

「 ここですか ?」

「 そうです、そこが分からへんのです、」

「 ここは …ーーーーーーーーーーーー」

「 成程 、 そういう事なんですね、 」

いつもと変わらへんなぁと 、 思っとったけど 、

俺に向ける目線がいつもと違うということは何となく分かった。

「 今日元気ないやないですか、どないしたんです?」

「 元気ならありますよ 。お構いなく。」

そう微笑む彼にそうですか、と返してこちらも微笑み返した。

変じゃないようで変だ。東京にも…腐れネズミにも聞いてみたはええけど、

彼も特には。と返した。やっぱり俺の考えすぎとちゃうかと。

それでもやはり一致したのは今日の日本はんは元気がなかったということ。

車で迎えに来た時、いつもなら話しながら帰るが、

今日は特に何も話なかった。との事だった。

「 日本はん 、やっぱり、なんかあったんとちゃいます?

俺 、 力になれるか分かりひんけど、協力しますよ ?」

「 大阪さん。大丈夫ですから。 少し寝不足なだけです。

気を使わせてしまいすみません 、」

彼の目には 、確かに隈が見られた。それは以前とはまた違う隈 。あんなに濃かったはずがない。

「 … 眠れてへんのですか?」

一日であんなに濃い隈が出来るだろうか。

ましては、 何故したばかり見つめるのだろうか、

ちらりと見えた赤い瞳 。 充血していましてと言ってはいたもののそうは思えない。

瞳が赤いのだ。赤き月のように。

どす黒く、赤いのだ。普通の垢ではなく、濃く、少し暗みがかって、濁っている。その瞳はどこを見つめているのか分からない。

仕草も少し 、 素っ気ない 。

家に帰ってもすぐジャージに着替えるはずなのに 、

着替えずそのままお部屋へ行かれた。

なんかおかしい 。考えすぎだと思って騙していたが、

ここまでおかしいとは。

変に胸騒ぎがする。

日本はんの部屋から話し声が聞こえた。

するつもりはなかったが万が一のため、聞く耳を立てた。

「 好きにしろ 」「 好きにしろと言っておるのだ 」

誰かとお話してはったみたいやけどあんな口調で日本はんが人に言うはずない。

不審に思っていたら 彼の口から 「菊」と聞こえた。

菊は日本はんの名前なはずなのに、まるで誰かを呼ぶように「菊」と発した。

あれ … この人 … 誰や … ??


「 … 日本はん、 失礼いたします 。」

「 はい 。 どうかされましたか? 」

「 お茶用意しましたでー!!

おつかれやろうし、今日元気あらへんかったから」

「 … あら、 態々ありがとうございます 。」

お茶に気づかれただろうか、彼は茶をじっと見つめていた。

「 では 、ごゆっくり 。」

そそくさと出ていき 、また、ドアの近くにより聞く耳を立てた、

湯のみが落ちる音がして 「どうされたんですか?」と

部屋を入れば倒れている日本はんがいた。

計画通りだが、本当に眠っているのか怖くなった。

「 日本はん? こんなとこで寝たらあかへんやないですか。

おつかれやったんやろうか、」

と 着物の裾上の紐を彼に巻き付けた。

そして東京に縄を持ってこさせ縄で二重にして巻いた。

しばらくして日本はんは起きたらしく

「どういうおつもりで?」とこちらを睨みつけた。

もうおかしい。あの人なら睨むのではなくて焦るはずだ。今日の日本はんは冷静すぎる。

「 アンタ 、 誰や 。日本はん 、ちゃうやろ?」

「 … なぜ、? 私は正真正銘の …」

「 アンタ 、 菊さん ちゃうやろ。

誰や 。 アンタ 。」

「      何故分かった ?         」

「  黙れ 。 お前は誰や。菊さんどこやった!?」

「 はぁ、、 こんなあっさりバレるとは思わなかった。

少々甘く見ていたようだ。」

「質問に答えろや!!!」

「黙れ。聞かれても答えぬ。

何故私が答えなければならんのだ。

私に得がない。」

「 はよ答えろ!!!!!!菊さんはどこや!!!?」

「 呆れた 、自我を忘れて主人を探すのに必死だな?

お前は犬かなにかなのか?

まともに人とも話せないようじゃ菊もお前から離れるだろうな。」

「菊さんはそないな事せぇへんわ!!!

これ以上あの日を侮辱するようであれば

徹底的にぶった切ったる!!!

さぁ!!!はよ答えてもらおか!!!」

どれだけ問い詰めても彼が口を割ることはなかった、

「 もうええ、自分で探すわ。…あ、そういえば 、

此奴が部屋で菊って呼んどったな……」

そう言うと彼の動向が開いた。ビンゴや。

「 菊さん !!!!」

「おい待てッ  !!!!!」




菊さんッ  !!!
















菊 さん  ッ !!!!!!











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コメント

8

ユーザー

続き出るの楽しみにしてます!

ユーザー
ユーザー

むちゃくちゃ続きが気になります! 楽しみに待ってます!!

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