テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
「シオン〜っ!!本当によかった、目が覚めて!」
『セイカ、大袈裟だよ〜』
「大袈裟じゃないから!姉さん、あれ程変なことしないでって言ったよね!?」
『そんな怒らないでよアザミ、結果オーライじゃん』
「もしそれでまた記憶が無くなってたらどうしてたつもり!?」
シオンに抱きつくセイカとその横で眉を釣り上げ怒るアザミ
あの後、2人でしばらく過ごしていたのに見舞いに来たMZ団に乱入されて折角の二人の時間が台無しや
「お前ら、此奴病み上がりなんやしそない近寄ったらあかんやろ」
「そういうカラスバさんもずっとシオンとキスしてたじゃないですか!」
「そら、恋人同士の感動の再開なんやからそれくらいはするやろ」
「いや、シオン酸欠になりかけてたじゃないですか!!」
カラスバとセイカが小さな喧嘩をしている
そんな風景を見たシオンが面白そうに笑った
それから、どこから噂を聞いたのかシオンの職場の人達やユカリにヌーヴォの兄ちゃんまでやって来るもんやから大変やった
「シオンちゃん!これ、うちのクロワッサン!!シオンちゃん大好きだったから」
『やったー!ありがとうございます、店長〜!!』
「というか、シオンちゃん記憶戻ったんだってね」
『あ、はい!ほんと、ご迷惑おかけしました…』
謝ると店長であるマリアと先輩のミアが首を横に振り笑う
「いいのよぉ〜!それより、あのダーリンはやっぱそういう…?」
『そうなんです〜!かっこいいでしょ〜?』
「やだぁ〜!!もうお熱いんだからっ!♡♡」
「あ、やばい。店長、早く戻らないと昼休憩終わっちゃう」
「えぇっ!?うそぉ〜!!」
図体の大きい体をくねらせ、涙を流しながらシオンを抱きしめるマリアとそれを見て笑うミア
「シオンちゃん、カラスバさんはいい人だろうけどサビ組だからね!変な事されたらすぐ言うんだよ!」
「せんわ、阿呆。なんやコイツら」
「あ、落ち着くまでは、しばらく仕事休んでいいからねっ!んーまっ♡♡」
最後に投げキッスをして帰るマリアに横にいたカラスバはブルッ、と小さく身震いした
「シオンさん、目が覚めたと聞きましたので」
「お前が好きなパン持ってきてやったぞ!!」
『グリさんにグリーズさん…!ありがとうございました!!』
そう言って笑うシオンの横でグリへ睨みを効かせるカラスバ
そんなカラスバに対して、少しバツの悪そうな顔をするグリ
「そんな警戒されなくても、貴方が心配するようなことはしませんから」
「そ、まぁ信用性皆無やけどな」
「シオン、口についてるぞ」
『ん?ほんと?グリーズって本当に仕草イケメンだよね〜!』
横で男2人がバチついている中、貰ったパンを黙々と食べながら談笑するシオンとグリーズ
「シオン、お前は何呑気にパン食ってるんや」
『え?いります?はい、あーん』
「んっ!?こいふ…ま、まぁ悪い気はせん──」
「私も貰っていいでしょうか」
『いいですよ〜』
「いいですよ〜、ちゃうわ阿呆!!お前も何あーんしてもらおうとしとんねん!!いてこますぞ!!」
シオンから貰った1口サイズのパンを手に持ちキレるカラスバ
そんなカラスバに対し「ジョークですよ」と笑いカラスバの手をあっさり避けるグリ
「最近、とあるトレーナーに負けまして」
『えっ!?グリさんが!?』
グリは現状トップのBランクの人間でバトルの腕も相当なものだった
そんなグリさんが負けるなんて…相手は一体何者…
「それでですが…シオンさん、また良ければバトル付き合ってくれませんか?」
『全然いいですよ〜!でもカラスバさんの同伴になりそうですけど…』
「当たり前やろ」
「あ!あとヌーヴォカフェのバイトにも来てくれよな!クロワッサン沢山あげるからさ」
『ほんとですか〜!行きます〜!!』
「それもオレ同伴な」
「くそ…あのヌーヴォの兄ちゃん、ほんま侮れんわ」
『ふふっ、怒ってるカラスバさん、面白かったなぁ』
「おもしろないわ!!」
『ま、安心して下さいよ。グリさんと2人きりで会うなんてことはしませんから』
そう言って怒るカラスバの唇に人差し指で優しく触れるシオン
『カラスバさんが心配するような事はしませんから』
「…そ…なら、ええわ。」
そう言って少し口を尖らしたあとシオンの唇へキスを落とす
『んっ…』
「でも、変な奴らが寄り付かんよう跡付けとかなあかんやろ」
『ええっ!?ちょっ、ここ病院…!!』
首元へ唇を這わせて、キスマークを残すカラスバ
そんなカラスバに顔を赤くさせ、何も出来ずされるがままのシオン
『ゔぅ…っ、も、もうっ…このくらいに…』
「あかん。もっと付けとかな、悪い虫が着くやろ」
やはり先程のグリの件で少し拗ねているのか、そのままシオンの服を少しずらし肩を露にすればそこにもキスマークを付ける
そんなカラスバにされるがままになっていると、横から明るい声が聞こえる
「まぁまぁ、お昼からお熱いこと♡」
『「!?」』
慌てて離れ、声のする方を見るといつの間にか座っていたユカリと少し顔を赤らめたハルジオがいた
「お、おまっ…いつからおったんや!!」
「ヌーヴォの方々と交代で来ましたの♡」
『だいぶ見られてる……』
なんで気づかなかったんだろう…と恥ずかしさから顔を赤らめ、付けられたキスマークを隠すように布団の中へ体を沈めるシオン
「それよりシオン様、意識と共に記憶も戻られたとお聞きしましたわ」
『あ、えと…はい……』
「4年前のデータによると、シオン様のバトルの腕はとても素晴らしいとお聞きしておりましたので是非今度開催するユカリトーナメントに来てくださいまし♡」
「誰が行かすか!」
『ゔぅ……』
シオンはどちらかというとユカリは苦手だ
記憶が戻る前は面識がないように見えたが、4年前に1度トラブルがあった為少し苦手意識がある
とはいえ、当時の事はしっかり謝ってくれていたし記憶がない期間の時もユカリには色々お世話になっている
『(根っこから悪い人ではないのよね…ただ純粋無垢な破天荒さんというか……)』
目の前で怒るカラスバを目の前にしても、スルーして此方に話しかけてくるユカリはやはり只者ではない
『…ま、まぁ…バトルは好きですから……』
「ほんとですの!?まぁ、よかった!そうだ、ハルジオあれを持ってきて」
「はい」
そう言って持ってこられたのは、豪華ブティック店の割引クーポンなどなど…
『ええっ!?い、いいんですか!?』
「ええ、4年前のお詫びも兼ねてですわ」
『このブティック店凄く行きたかったんですけど、高かったので…ありがとうございます!』
「そんなとこ、オレに行ってくれたらいつでも買ったるのに…」
ブツブツ、と横で話すカラスバに対し『(拗ねてる、可愛い〜)』なんて呑気に思うシオン
「ふふっ、これ以上邪魔してはいけませんね。ハルジオ帰るわよ」
「はい。ユカリ様」
『すみません、ありがとうございました。ユカリさん』
声をかけると柔らかく笑うユカリ
そしてユカリ達が出ていくなり、シオンの方を見るカラスバ
「はぁ…全然お前と話せんやんか」
『ふふっ、拗ねてるんですか〜?可愛らしい人』
「うるさいわ。」
布団から出るなり拗ねているカラスバの頬を触り、笑うシオン
『これからはずっと一緒ですから、ね』
「次、どっか行ったら容赦せんで」
そう言って目を合わせ笑いあった後、再び唇を重ね合わせた
コメント
5件
涙腺がボロボロや(´;ω;`) カラスバ、シオンちゃん泣かしたら俺がシバくからな