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「僕でいいじゃん」
僕にとって君は特別な人。
いつも笑ってくれる君と一緒にいるのは楽しかった。でも、君はそうじゃなかったのかな。
君にとって僕はただの友達で、特別は他に存在しているんだよね。僕が勝手に特別だと思って近くにいるだけで。
僕には君しかいないのに、君には他にもたくさんいるんだ。君が他の人を選ぶと僕には誰も残らない。何度も思ったよ。なんで僕は君の特別になれないんだろうって。でも、どれだけ考えても理由が見つからない。
僕は君が失敗しても笑わずに助けてあげるのに、君が泣いていたら寄り添ってあげるのに。君のことをちゃんと理解して近くにいてあげられるのは僕しかいないのに!
君が陰で僕の悪口を言っているのも、たまに僕の持ち物を隠したり壊したりしているのも全部知っているよ。それでも僕は君のことが特別なのに!
君は一切僕の方を見てくれないよね。
一緒にいる時も君の心は違うところを向いていて、ちょっとずつ態度もそっけなくなっていったんだ。
去年の秋頃、君は好きな人ができたんだよね。
そして卒業式の日、君は大好きな人に告白したね。
陰で僕も見ていたけど、君は緊張でカチコチになりながら頑張って相手に思いを伝えていたね。そのおかげかな。君は大好きな人と付き合うことができたね。嬉しそうな君を見て僕も嬉しかったよ。
それから君はとっても幸せだったよね。大好きな人と一緒に過ごしていていつも笑顔だった。僕と会う回数はすごく少なくなってしまったけど、君が幸せなら充分だったよ。
でも、幸せは長くは続かなかったよね。大好きな人に君は振られてしまったんだ。理由を答えてもらえなくてすごく悔しそうに顔を歪めていたね。だから僕は君のためになぜあいつが君を振ったのかを調べてあげたんだ。
そしたらさ、
君は騙されていたんだってわかったんだ。
君と付き合ったのは君がそこそこ裕福だったから、お金目当てだったらしいんだ。それが心底腹が立ったんだ。君は暗い顔をしているのにあいつは笑顔で君との思い出を友達に話しているんだ。馬鹿にしながら。
だからさ許してくれるよね。
あいつを山に生き埋めにしたのも、今君が僕のものになっているのも。
あいつがこの世をイージーモードだと思って生きているのが吐きそうになるほど嫌だったから苦しい死に方をしてもらっただけだからさ。二度と君が不幸にならないように僕のものにして君を守ろうとしているだけなんだからさ。
だからさ、笑ってよ。僕が特別と言って笑ってよ。
だからさ、ねぇ
君はそんなに悲しかったの?
ENDー13 「独りの人間」
ena🐱一週間猫化とぶりっ子
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