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あれから数日経った頃、ここは曰く付きだとようやく分かってきた
教室に行けばあの日と同じように教室が真っ赤だったり視線を感じて振り向くと顔が真っ白の赤いワンピースを着た女の子が覗いていたり…話を聞くとそれは彼女たちに対しての「挑発」となる為一方的に話かけられない限りは祓い続けた
魅華)はぁ〜…
そして今日は孝治から仕事の依頼でとある田舎に来ている
鈴と真琴を連れて…だいぶ文句は言われたが焼肉を奢ると言えば物凄い笑顔で着いてきた
真琴)みかちゃーん、こんな田舎に何がいるの〜?
魅華)この村にいる人たちは時々「猿夢」という夢を見てるらしいの
鈴)猿夢〜?何それ!
魅華)電車の中に乗ってる夢を見るの、人は普通に居てね……すると車掌さんの声が聞こえたの…「次は〜……ミンチ〜、ミンチ〜」と
それを聞いただけで2人はしっぽを逆立てた
魅華)自分以外の人が突然現れた猿にミンチにされていく…そして、次は「焼肉」、「骨砕き」どんどんやばい方に進んでいく…そしてついに自分の番になった「くり抜き〜くり抜き〜」と猿は近づいてきて自分を取り押さえて来た自分は祈った「目が覚めろ目が覚めろ目が覚めろ!」心の中でそうつぶやくとアイスピックを持っていた猿が言った「次はありません」……そう言って自分は目が覚めた…
2人)何それこっわ!
2人は私に抱き着いて身体を震わせてる
魅華)ま、その原因を究明するために私達が来たって感じ
2人)ヤダヤダ!そんな怖い所行けないよ!
魅華)まぁまぁ、猿夢は夢の話だからどう解決しようかは考えてるんだよねぇ
今回は依頼者のとあるご夫婦の家にお邪魔をする予定である
魅華)あんたら、ご迷惑のかからないようにね
2人)は、はいぃ…
ご夫婦の家の前に来てインターホンを押すと青白い顔をした夫婦が出て来た
魅華)おふたりとも…憑かれてますね
旦那)すみません……こんな醜い格好を見せてしまって…
魅華)いえいえ、猿夢……も、ある様ですけど病気ですかね…
旦那)うつ病で…ここ毎晩猿夢を見て……最後まで逃げるんです…夫婦揃って
魅華)かしこまりました、それでは一旦部屋にあがらせてもらっても?
妻)え、えぇ…どうぞ……
お二人の家に上がらせてもらうと部屋の中は御札が沢山貼られていて盛り塩や依代があった
魅華)…ふむ、それではおふたり共寝室に向かいましょう
寝室に行くのが嫌なのか2人は凄い首を横に振って拒否した
旦那)す、すみません……寝るという行為が……今は無理でして…
魅華)仕方ないですよ、大丈夫です
寝るのが無理…という事なのでしばらく気を失ってもらう事にした
2人をリビングのソファに座らせて「目を瞑って下さい、怖いなら互いの手を握ってもらっても構いません」と優しく声をかけると2人は互いの手を絡め握り目を瞑った
魅華)真琴、私が今渡すアロマに火をつけて軽く手で葵で
真琴)う、うん
渡したアロマに火をつけて軽く手で仰ぐとふわっと緊張をほぐす優しくて甘い匂いが辺りに漂った
魅華)このアロマは緊張を解す効果もありますが猿夢の猿から必ず守ってくれます、逃げて貰っても構いません、私が直ぐに助けますから
妻)は、はい…お願いします
暫く時間が経ったあと2人はコクッと気を失った
魅華)よし、お前らもし夢から猿が出てきたらこのロープ渡すから縛り上げて、抵抗するようなら瀕死まで追い込んでいいから安心して
真琴)勝てそう?
鈴)多分…?
魅華)安心して笑強いの知ってっから頼んでんの
2人の額に札を貼って術を唱える
魅華)「夢の常世よ、悪しきものを祓う私を2人の夢の常世に入れることを許可命ず」
部屋は光いっぱいになり目が眩み目を瞑ると体がガタンッゴトンッと揺れ音がした
魅華)入れた…良かった頼んでおいて
目を開けるとそこは夫婦が私の前に居た
魅華)さて…早めにやるか
人は結構いて椅子に座っている人だけがいて立っている人は居なかった
魅華)猿共!てめぇら覚悟は出来てるだろうなぁ?
ギリギリ襲う前に猿の頭を掴んで思いっきり運転席の方に投げた
猿)次はァ〜次はァ〜……侵入者の殺害〜
猿はゾロゾロと集まって私を取り囲んだ
魅華)じゃあ…あんたらはァ〜……火炙りね!
パチッと指を鳴らすと乗客以外全てが燃え始めた
魅華)あんたらこんなんじゃくたばんねぇだろ?
猿)当たり前だ、それにお前はここにいる限り俺たちを殺せない……いや、祓えないの方が正しいか
魅華)祓えるんだよなぁ笑
リボンで髪を結んでキセルを取り出す
魅華)お前らは神って部類じゃないなぁ…あ、でも確か…ポベートール…だっけ、悪夢を生む神がいるとかなんとか…それの使者かしら
猿)お前…どこでその名を知った…
魅華)フフッひ、み、つー♥
猿)ポベートール様を侮辱するなぁ!あの方は悪夢を見せる神なのではない!あの方は…ポベートール様は人々に幸福を与える神様なのだ!
猿共は狂ったように喚きながらこちらに牙を剥いてくる
魅華)あら、狂信だったか
キセルに口をつけ煙を吸い吐き出す
魅華)怖いわぁ♥【断】
電車はあっという間に去るのいる部分と私、乗客達に別れた
魅華)あ”…車掌室あっち側じゃん…
猿たちの乗っていた電車は脱輪してそのまま変な方向に突っ込んで火を上げた
魅華)さて…あとはしばらく経過観察だね
そう呟いてから私は気づいたら夫婦のリビングにいた
真琴)ど、どう?
魅華)一応今はね、しばらくは観察かな
鈴)そっかぁ…
そのあとは2人を家に帰らせて2人が気を取り戻すまでリビングで待った