この作品はいかがでしたか?
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#常連さんは
深澤辰哉
急いで電車に乗って呼吸を落ち着かせる。あんな寝坊したの久しぶりだ…と思いながら少し涼しい電車内のつり革を掴む。朝にしては人が多かった。
数分後駅に着き降りた。
改札を出てまた歩く。歩くと言っても数分だけ。
お店についてロッカーに荷物を置いて着替える。俺は接客の方。カウンターに座る方の話し相手になるのも好きで入った仕事だ
カランカラン…
深澤)いらっしゃいませ。
目黒)こんにちは。深澤さん。
そう、この方はここの常連さんの目黒さんよく話すから仲良くなったのだ。俺より背が高くてスラッとした良いスタイル。何よりイケメンだ。笑った顔も可愛い。
深澤)ご注文は、
目黒)いつもの…で、
深澤)かしこまりました。
いつものとは、少し苦い。だがほのかに甘いホットミルクティーと、カリッとした食感で甘い砂糖をかけたラスク。目黒さんはよく頼んでくれる。
深澤)お待たせいたしました。
コトッ、と机に置く。
目黒)ありがとうございます。
目黒さんはくっとホットミルクティーを飲む。飲む姿さえ美しい…流石だなと思っていると
目黒)深澤さん…?
声をかけられていた。
深澤)あっ、すみません…、大丈夫です、!
俺は少し照れた。
そこから目黒さんと他愛もない話をして目黒さんは帰った。店内では小さな子供がキャッキャしてる声が聞こえるだけ。
深澤)子供かわいいな…
数時間たって仕事は終わった。今日は軽く掃除をするだけで終わった。俺は父親に1通連絡をいれた。
少しコンビニで小さいお酒を買う。たまにはいいかなってね、
電車に乗り席に座る。あまり人がいなかったので座った。窓の外を見るとパラパラ漫画のように景色が入れ替わってる。眺めてると目的の駅についた。
駅の階段を降り歩く。片手には父と飲むお酒が入った袋がある。
コツ…コツ…
またあの足音だ…と思いながらそっと振り返る。だが誰もいない。
深澤)ほんとになんだよ…
俺は早く帰った。
後ろでふふっ…という妖しい声が聞こえたのは俺はしらなかった。
『いつもワンパターン…警戒しないといけないのにね…』
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