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今日も今日とて月宮は開店しています。
おや、店長さんもいるようですね。
少しだけ覗いてみましょう。
彼女の名前は重衣楽寝子。
月宮を運営している店長さんです。
大抵はお店にいるので、学校に行く日は少ないのです。
まぁでも、学年首席ということで先生からは許可を頂いているようです。
先生は、お菓子などを貰っているとか。
同じクラスの人も、「来る日は全部バレンタインデー」という認識のようで。
おやおや、お客さんが来たようですね。
寝子「いらっしゃいませー」
山口「久しぶり、寝子ちゃん」
・ ・ ・
寝子「ご来店ありがとうございました」
月島「まだ注文もしてないんだけど」
幼馴染の山口忠(やまぐち ただし)くんと、親戚の月島蛍(つきしま けい)くんが来たようです。
寝子「来ないでくれる?」
月島「それは僕らの自由なんでwww」
山口「ツッキーがここのケーキおいしいって」
月島「山口うるさい」
山口「ごめんツッキー!」
寝子「キミら相変わらず仲がいいね。その調子で仲良く散れ」
月島「お客さんに言っていいことじゃないでしょ。ショートケーキ」
山口「まぁまぁ…俺はポテトで」
寝子「へーへー」
そう言いながらも、寝子ちゃんはしっかりと仕事をするようですね。
月島「キミ、相変わらず小さいよね。ちゃんと寝てるの?」
寝子「そうやって地雷を踏まな いでくれる?小さい頃みたいに反論しないと思ったら大間違いだからなこの野郎」
月島「お口が悪いことで」
山口「それはお互い様じゃない…?」
軽い会話を続けながら、お店の中は甘い匂いや美味しそうな匂いで充満していきます。
おっと、2人とも機嫌が良さそうですね。
やはり、好物を前にするとそうなのでしょうか。
寝子「おまちどーさん。ショートケーキといつものふにゃふにゃポテトね」
月島「どーも」
山口「やった!ありがとう」
寝子「はいはい。それ食べたら早く帰りなよ」
月島「さぁね」
山口「気が向いたら帰るよ」
寝子「蛍はまだしも忠までそっちに行くなよ」
月島「ちょっと、まだしもってなに」
月島くんは心外だ、と言わんばかりに顔を歪めてしまいます。
ですが、寝子ちゃんは無視してお皿を拭いています。
寝子「そういえば、2人ともバレー部行ったらしいね」
月島「…まぁね。誰から聞いたの?」
寝子「蛍のお母さんと忠のお母さんが教えてくれた」
山口「そうなんだね。…本当は誰…?」
小声で山口くんが聞いたようです。
寝子「…明くん」
山口「あー…そっか」
山口くんが苦笑をします。
「明くん」とは、月島くんの兄、明光(あきてる)くんのことです。
寝子ちゃんと妹のように接しているようです。
寝子「バレーって楽しいの?授業でしかやったことないけど」
山口「うん、楽しいよ」
月島「それなりにはね。まぁでも…面倒事はできた」
寝子「面倒事?怪我とか?」
月島「それなら怪我の方がよっぽどマシだよ」
山口「ははは…実は土曜日にね」
山口くんから事情を聞いた寝子ちゃんは、ケラケラと笑います。
…表情筋は働いていませんが。
月島「その笑い方やめなよ、気味悪い」
寝子「蛍に言われたくない」
山口「似た者同士だよ?2人とも」
月・寝「「それはない」」
見事にハモりました。
山口くんは、そういうところじゃない…?という思いを込めて苦笑します。
寝子「まぁやってこれば?負けたら慰めてあげるよ」
月島「バカにする気満々すぎじゃない?」
寝子「キミらタダメシなんだからな」
山口「それに関してはありがとう…」
この2人は、寝子ちゃんのお母さんとお父さんからお礼の意を込めてタダで食べているのです。
寝子「父さんと母さんがいいって言ったからね。あ、ユキ」
おや、2階からユキちゃんが降りてきたようです。
寝子ちゃんによじ登ろうとしていますね。
寝子「分かった分かった。降りてくること少ないのにね」
ユキちゃんを椅子に座らせたようです。
座らせたあと、寝子ちゃんは「在庫確認してくる」と言って、奥の方へ行ってしまいました。
ユキ『アンタたちまた来たのネ。アタシの寝子に何か用かしら?』
寝子ちゃんはあまり意識しないのでわかりませんが、月島くんと山口くんは、重衣楽家のペットたちが何を言っているのかわかるようです。
ユキちゃんはふんっと鼻を鳴らすように鳴きます。
月島くんは少しピリッと来ています。
口ではああ言っていますが、寝子のことはしっかりと大事な従姉妹だと思っているのです。
その従姉妹の前で、冷たく反論するのはあまり良くないと判断しています。
…まぁ、「寝子ちゃんが居なければ」反論しますが。
月島「なにさ。キミには関係ないよね。あ、もしかして嫉妬?見苦しいね」
ユキ『アラ、口が悪いわね、いつも通り。寝子がカワイソウだわ』
2人の嫌味の言い合いが繰り広げられます。
山口くんはアワアワして見守っています。
これが月宮の日常のようですね。
おや、そろそろ時間なのでまた。
それでは、ご来店ありがとうございました。
またのご来店、お待ちしております。
おまけ
〜寝子の良いところはこっちのほうが言えるから〜
月島「ネコちゃんのキミには人の良いところなんてわかんないよね〜www」
ユキ『アンタたち人間とは別の視点で見れるって特権があるのヨ、アタシは』
月島「本当に見苦しいね。寝子と話してたほうが楽しいよ」
ユキ『アラ?寝子はアタシと遊んでくれるもの。アンタみたいな高身長とは遊んでくれないでしょうネ。あぁ、でも寝子は優しいから遊んでくれるかもネ?し・か・た・な・く』
月島「は?」
ユキ『はぁ?』
山口「ちょっとぉ…落ち着こうよ、どっちも。ね?」
ガシャンッ
月・ユ「『あ』」
山口「お、お皿…」
寝子「え、なんの音…って、お皿!」
月島「…コイツがやった」
ユキ『ハァ!?このっ…このメガネ!!ね、寝子!アタシ違うの!』
寝子「蛍、ユキ、忠!ケガしてない!?」
全員「「『え』」」
寝子「お皿なんてどうでもいいから、怪我してるなら言って」
山口「し、してないよ」
寝子「……そ。まぁでも、怪我しないように気をつけてよ」
月島「……」
ユキ『……』
気まずい☆〜