テラーノベル
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翌日。朝からずっと、リビングに重たい空気が漂ってた。
るかはソファに座ったまま、無言でスマホをいじってる。
俺は適当にテレビを流しながら、冷めたコーヒーをすすった。
会話はない。
でも、無理に話しかけるほど仲良くもない。
(昨日の友達のせいか?)
心の中でそんなことを思いながら、
テーブルに散らかったドンキの袋を片付け始めた。
そのとき。
「何もしないなら邪魔だから」
低く刺さる声。
俺は無言で、袋を一つにまとめる手を止めた。
「じゃあ、どっか行ってるわ」
立ち上がると、るかはチラッとこっちを見た。
その目は、なんか…説明できない顔だった。
「別に…どっか行けって言ったわけじゃない」
「……」
「ただ、動かないなら邪魔だって言っただけ」
言葉の裏に、
「一人にはなりたくないけど、近くにいられるのもムカつく」
そんな複雑な感情が透けて見えた。
(……めんどくせぇ)
でも、少しだけ、笑いそうになった。
「わかった。片付け終わったらゲームしてるわ。無害な感じで」
「……最初からそうしろよ」
ぼそっと呟いて、
るかはまたスマホに視線を落とした。
たぶん、何も見てない。
ただ、画面を見てるだけだった。
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