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俺たちが必死に走っている中急にアグニスが話し始めた。
「っそういや、街の場所ってわかるの?ワープで飛ばされたから位置なんてわからないんじゃ?」
「スターチスから大体の位置は聞いている。だから大丈夫だ!」
俺は走りながら必死に答えた。
その後も俺たちは必死で森の中を走り続けた。永遠と続くかと思われた道だったが、とうとう俺たちは森を抜けた。
その頃には服もドロドロで、疲労でその場に崩れてしまった。少し息を整えてから顔を上げると、そこは見覚えのある門だった。
「やっと、着いた…?」
きちんと見てみると、前来た時とあきらかに様子が違う。門の前には誰も人がおらず、代わりに外壁の上から銃を持った者たちが見下ろしていた。幸い俺たちのことは見えていないようだ。前は中から賑やかな声が聞こえていたが、今はまったく声が聞こえなくなっていた。やはり、急激に増加した幻影獣の所為だろうか?そんな事を考えていると、幻影獣が外壁に近寄っていくのが見えた。すると
バンッバンッバンッ
と幻影獣を撃ち殺した。ここで俺はふと疑問に思った。今まで俺の月剣でしか殺すことが出来なかったのになぜ今殺すことができたのだろうか?しばらく様子を伺っていると
「危ない!」
と言われ振り返ると幻影獣が後ろに迫っておりその間にアグニスが立ち塞がった。するとアグニスは幻影獣に肩を噛まれた。
「い゛っ!?くそ…!」
血が溢れてくる。
バンッ
銃の音が聞こえたと同時に幻影獣はその場に倒れ込んだ。どうやら門の人たちが助けてくれたようだ。安心と同時に肩を抑え込みその場に蹲っているアグニスを心配する。
「アグニス!大丈夫か!」
そんな事をしていると人々が駆け寄ってきた。
「大丈夫か!あんたら!早くそいつを門の中に入れて治療してやれ!」
優しそうな人々に俺は安堵した。
「あぁ…!感謝する!」
安心したからだろうか、一気に疲れがきて俺はその場に倒れ込んでしまった。
一方その頃
メリアは男どもに囲まれていた。そのうちの1人がこちらに向かって歩きながら話し始める。
「お嬢ちゃん。やってくれたね?」
男は彼女の横を通り過ぎ、倒れている仲間を見下げる。
「なぁ。お嬢ちゃんの仲間はいったい何処にいったんだい?もう1人…いたよな?」
男は見下げたまま彼女に話しかける。彼女はこの状況からどう打開をしようかと思考を巡らせた。銃を持っている男が4、5人で彼女の周りを囲んでいる状況だ。きょろきょろと周りを見ていると
「お嬢ちゃん。俺たちの目的はな、只々安全な場所が欲しいだけなんだ。でもな、ここの街の連中は俺たちの事を通してくれなかった。だから、無理やり奪いに来たのさ。この街を。俺たちには大切な家族がいる。それを守るためだったら何でもやるんだ。」
彼女はその言葉に驚いた。ただの悪党とばかり思っていたがそうではなかったからだ。大切な人を守るため…それは彼女も同じだ。彼女は逡巡した。今この場でこいつらを殺すべきか、殺さないべきか…?そんな事を考えていると
シュゥゥゥ
という音と同時に辺りが白い煙で充満した。彼女が戸惑っていると背後から何者かに口を覆われた。彼女が驚いていると耳元で聞き慣れた声が話しかけてきた。
「メリア。俺だ、助けに来た。ここから出るぞ。」
その言葉に彼女は頷き2人でそこから抜け出すことができた。