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写真に戸惑いつつも、部屋の掃除を終えた二人は茜に真実を問うことにした
龍「茜さん。お掃除終わりました」
茜「お二人とも、ありがとうございます」
茜はすぐさま二人に給料を渡そうと近くの棚に触ろうとする
龍「茜さん。帰る前に一つお聞きしたいのですが」
茜「はい、なんでしょう?」
豪「掃除中にこちらのアルバムのような本を見つけまして、中にこの写真が挟まれているのを見つけまして」
写真を見せた茜の顔がすこし曇った
茜「この写真は・・・」
茜の反応に龍季は答えがわかっている質問をする
龍「ご家族、ですか?」
茜「はい、息子と孫なんです。とはいっても孫には一度も会ったことは無いんですが」
二人の予想は当たってしまった
豪「差し支えなければ、教えて頂けませんか息子さんのことを」
豪の言葉に茜は驚きながらも迷っていた。
そこへ龍季がすかさずつけ加える
龍「聞いたお話は、私たちエイ・アールだけの内密にいたしますので。私からもお願いします」
茜「え、ええわかりました」
茜は二人を客室に通し、お茶を入れた
二人が質問する前に茜が切り出した
茜「私からも訊いていいでしょうか?豪太さん。あなたがなぜ、この写真が気になったのかを」
茜は疑いつつも優しい口調で豪に問いかけた
豪ははい、と返事をした後小春に話していた事を茜にも話した
茜は「そうでしたか」と納得したように声をたずと、一つため息を吐いて写真の人物の話をはじめた
茜の息子、小太郎は工場の従業員として働いていた。妻もいて仕事で出会って結婚したという
数年後豪太が生まれ三人家族となったが工場の給料だけでは子供を育てるには足りず、小太郎は転職。妻は長時間労働になった
このことから小太郎の妻はもう今はここにはいないのだという
息子も頑張って働いていたが、数年前に大病を患い入院しているということだった
話を聞き終わった豪の目には静かに涙が流れていた
龍「豪、大丈夫か?」
豪「あ、あ、ああ。大丈夫だ。お答え頂きありがとうございました」
涙を誤魔化すかのように、豪はお礼をした
帰ろうと立とうとする仕草をする豪の手を茜がとる
豪「へ?」
祖母かもしれない人の両手包まれた手に思わず驚く
茜「私からもお礼を言わせて、わざわざ言ってくれてありがとうね。あと・・・」
茜が豪の手を指さすと豪の手に手紙の様なものが掴まれていた
豪「これは・・・」
茜「あの子が、自分の息子に送った手紙なの。またいつかどっかで会うかもしれないから一通だけ取っておこうって二人で話していたの」
豪は手紙をゆっくりと開いて黙読した
豪の涙はさらに止まらなくなった
龍季は豪の姿にいたたまれなくなってしまい急いで帰ろうと促していた
帰るとき茜は何度も何度もありがとうと言っていた
後日、洸が小太郎が入院している病院を調べて、和子の知り合いに頼み豪と小太郎の親子関係を確認した。
小太郎は実父で間違いなかった
豪が茜に連絡した後、五人の元に茜から手紙と封筒が届いた
手紙には『ご依頼叶えて頂きありがとう。豪さんたまには、私や息子にも顔を見せてくださいね』と書かれていた
この件以降、豪はたびたび二人に会いに行くようになった
洸「てか兄貴、報酬もらい忘れただろ。その封筒だよね?これ?」
龍「あっ・・・」