カサッ
その音に 、心臓が ドクンッ と強く打たれたような感覚を覚える 。
私・ “ mmntmr ” は 、葉っぱが茂った草むらの中に息を潜めていた 。
今は 、狩人達が私を必死に探している 。
見つかりませんように 、バレませんように 、皆 無事でありますように … 。
そうひたすらに心から願うしかできなかった 。
「 っはぁ ッ … 」
ここまで来た体力の限界と 、精神的な疲労で思わず溜め息が出る 。
物陰から潜めつつ 、こっそりと周りを見渡してみる 。
どこもかしこも 、人だらけ 。
しかもぜーんぶ 、狩人さん 。
逃げ場もなくただただ息を潜めるのみ 。
そんな中永遠と待ち続ける 。
やがて 、少し人気が減って来た気がする 。
少し 、前へ出て様子をうかがう 。
パチッ
その瞬間 、誰かと目があった 。
もう無理か ───── ッ 。
急速に体力を使ってしまったため意識が多分もう持たないだろう 。
それに 、目があってしまったしきっともうすぐ見つかってしまう 。
そう心と意識に終わりを告げた 。
?「 … m ……… さッ… 」
?「 …… m … m………ん ? 」
?「 ……… mm ……さ…… ? 」
?「 … mmさんっ !? 」
「 … っえ !? 」
誰かが私を呼ぶ 、その声に目が覚める 。
今の声は ……………
「 r 、rimr … !? えっと … わ 、私は? 」
目の前に立つ人 ── rimrに驚く 。
少し体を起こして周りを見渡すと 、どうやら私達の隠れ住むセーフハウスの一つだ 。
私の記憶では 、狩人の誰かに見つかったところで途切れている 。
一体どうしてこんなところに …… 。
私の疑問がわかったのか rimr が答えてくれる 。
rimr「 mmさんが無茶するからですよ 。奇跡的にあの方が助けてくださったんですよ 。
危なかったですよ 、あの方があの場所にいなかったらどうなっていたか … 。 」
rimr がジト目で私を見ながら言うが 、言葉的に本当に心配をかけてしまっていたらしい 。
っと 紹介が遅れたちゃいましたね 。
私は 、人外 こと 能力者 。
今やそれの代表的存在に上り詰めた 。
能力は死・魂を操る能力 。
それが人間らの天敵になることから 、私は人外の中でも特に警戒されている 。
そして隣りにいるrimr こと S rimr も 、人外 ── 能力者だ 。
彼女の能力は 情報聴取で 、逃げ回るこちら側としてはとてもありがたい 。
今では私の側近 。
頼りあるし 、rimrも私に忠誠を誓ってくれているから 、実質パートナー … というか従者 的な存在 。
そんな私達は 、狩人 ── 人間たちに見つからないように影を潜め 、生きている 。
そんな中 、私は囚われている人外の仲間であるrir-さんとgnmsさんの様子を確認したく 、
人間達の住む近くに来たんだけど 、運悪く狩人に見つかっちゃったんですよ 。
必死に逃げていたんですけど 、体力的な限界が尽きてしまって 、意識を手放しちゃったらしいです 。
そこでとある 、“ あの方 ” が助けてくださったみたい 。
あの方 というのはまたの機会で説明しましょう 。
そのまま 、rimrが自分の能力・情報聴取を使って私が倒れたのを知り 、ここまで運んだってところでしょうね 。
rimr「 とりあえず 、無事で良かったですよぉ … 。
ほんっっっとうに心配したんですからね !? ひとまずお二人のことは置いときましょうよ … 助けに行きたいのは山々ですけど 」
rimr が眉を下げ 、大げさに凹んだような仕草をする 。
せっかく役立つ人材がないのはもったいないけれど 、
助けに行きたいって気持ちはあっても 、流石にこちら側が不利なんだから無理だと 、rimrも考えてくれているのだろう 。
どこか心のなかで安心する 。
「 … そうですね 。今は身近なことを考えていきましょう 。 」
私は切り替えて 、気を引き締める 。
rimrも分かってくれたのか 、しっかり頷いてくれる 。
rimr「 では 、最近入手した 、狩人・他役職の方の書類でも見ていきますか? 」
「 そうですね 、まずは必要な情報を集めないとですね 。 」
サッとrimrが席を立ち 、書類を持ってきてくれる 。
その書類を素早く机に置く 。
早速一枚を手に取り 、目を通す 。
「 一枚目は 、やっぱり ………… 狩人リーダー・rkですか 。 」
手に取った一枚には 、私の予想通りのことが書かれてあった 。
狩人リーダー・rk 。
狩人としての腕はもちろんのこと 、その他行動力や支持力など優れた力で成り上がったリーダー 。
私達と相対したこともあるし 、向こうの表世界でも こちらの裏世界でも 彼の実力は噂に上がっている 。
私達にとっての天敵 。
この書類には 、そんな彼の詳細な情報が書かれているみたい 。
rimr「 rk には 妹がいる 。これはこちらで既にゲットしている情報ですね 。
正直 、真偽疑ってましたけどここにあるならホントっぽくないですか? 」
「 … そうですね 、でもこの書類ごと嘘情報が書かれている可能性も捨てきれない 。
合ってはいるとは思いますけど少しくらいは警戒しときましょう 。 」
rimr「 そうですね 。 」
そうお互いが読んだ情報を交換し合ったりする 。
その後も知ってる情報ばっかだったため 、次の二枚目を手に取る 。
「 ………… 狩人リーダーの片腕・iemnさん 。 」
私はその名を見ると 、ドキッと胸が上がる 。
この人とは 、直接的な関わりがある 。
iemnさんが狩人になるうんと小さい頃 、私は彼と友達だった 。
世間が人外狩りを強化したため 、私は脅威となって 、彼と会えなくなってしまったんですよね …
狩人になってるっていうのは知ってたし 、片腕的存在なのは前からゲット済み情報 。
なんとなく私にとっては複雑な相手 。
rimr「 mmさん ? 過去のこと思うのは分かりますけど 、資料を見ましょう 」
rimrさんが私の顔を覗き込んで言ってくれる 。
その顔には心配が浮かんでいた 。
rimrは私の過去を知ってくれているから 、きっと言ってくれてるんだと思う 。
本当に頼りになりますね 。
「 そうでしたね 、… iemnさんの詳細 …… 」
私は再び切り替えて資料に目を向ける 。
iemnさんは rkと違ってまだまだ闇深く 、詳しい情報は知らない 。
そう思いながらrimrと共に資料に目を通していく 。
iemnさんは 、狩人としての実力はあまりなく 、それより凄いのが瞬発力 と頭脳 。
それらを使って 、狩人唯一の “ 命令指示官 ” を務める 。
頭が良いので 、その頭脳を使って作戦を練ったりするらしい 。
そのため表に出ることは少ない 。
遠隔的にいるらしい 。
rimr「 なるほど … だから iemn は 、あっちの世界に言っても余り見ないんですね 。 」
rimrが納得したように資料を横に避けた 。
そういうことでしょうね 。
そう私も納得し 、次の資料を手に取った 。
「 もう一人の片腕・mtw … 。 」
私は名前を呟く 。
mtwというのは 、またrkの片腕で 、行動面で強い 。
iemnと団結すると凄まじい力がある 。… rk よりも厄介になるかもしれないくらい 。
rimr「 あれ 、おかしいですね 。mtw だけ 、基本的そんな情報はないみたいですねぇ … 。 」
rimrが眉を怪訝そうにひそめ 、言っている 。
確かにこの資料 … iemnさんやrkよりも情報が少ない 。
「 一旦置いときましょう 。また分かってから見ればいいですし 。 」
そう言って今度は私が mtw の書類をサッと避けた 。
rimrも頷いて 、次の資料を取った 。
次は ……………
「 情報係さん・gsoさんね … 。rimr のライバルさんだね ? 」
rimr「 えっ 、あ … はい 、そうですね! 」
そう言って資料に目を通す 。
gsoさんは情報係で 、rimrのライバル 。
お互いに互角に争うように情報について強い人物 。
gsoさんはこれ以上の情報はないので 、見るつもりもない 。
また資料を避けて 、次の一枚を取る 。
「 監視係htmngu 。私が見つかったのはこの人ね 。 」
資料に貼ってある写真を見て思い出す 。
黒髪が特徴的で水色のメッシュがきれいなモデル体型さん 。
あんな場所にいなければ 、本当にモデルかと思うくらいの容姿 。
と 、資料に目を通していると気になる物を見つける 。
rimr「 htmngu の母親は 、人外だった? 」
rimrも気になったのか口に出している 。
htmnguの母親は人外だった 。
そんな情報は初めて聞いた 。
そもそも人外と人間の親を持つっていうのが珍しいはずだ 。
でも 、htmngu が今あの立場にいるってことは人間なんだろうけど ……
どうしても不思議めいてしまう 。
「 ただ見ていても仕方ありません 。次見ましょう 。 」
そうrimrに言って ラスト最後の一枚を取る 。
rimr「 最後は … 医療係のmzrですね 。 」
「 mzrね … 」
最後の一枚は医療係のmzr 。
私達 、人外は医療とかなく 、基本傷ができても一定経ったりすれば回復するため必要のないのだけれど 、人間は違う 。
怪我すると治療が必要だったりする 。
そういった係の医療がmzr 。
シンプルに医療の勉強だけでなく 、プラスに薬に詳しく 、そういったものを使って人外を捕まえようとしてくるから本当に厄介 。
医療だけなら特に問題はなかったんだけどね 。
彼女も特にプラス情報はなかったからパスする 。
rimr「 特に大きな収穫はなかったですかねぇ … 」
rimrは紙をまとめながら言う 。
確かにそうかもしれないけど … 私には気になることが一つある 。
rimr「 mmさんはそうじゃないんですか? 」
「 ひとつ気になるんですよね … htmnguの母親が人外 」
私は疑問に思っていることを言う 。
やっぱりあんときはすぐ流してしまったけど気になってしまう 。
人間と人外が生活を共にするのが身近だなんて …
しかも 、その子供が今は狩人の一員でもある …
もしかしたら 、
人間と人外が共にする日がいつか来るんですかね 。
rimr「 mmさん … 夢見てますね?笑 」
色々と考えているとrimrさんが私の顔を覗き込んで言う 。
私が今どんな顔をしていたのかバッチリ見られていたってことですね 。
「 そうですね … でもそれは 、rimrも思っているでしょ? 」
rimr「 でもそうですね … 言われてみればそうかもです 。 」
rimrはそれを行ったきり窓の遠く先を見つめ何も言わない 。
私も同じように窓の先遠い向こうをぼんやりと見つめる 。
もし私の思う世界があってくれるなら …
きっと もっと広い世界で生きてみたい 。
4,744文字!
頑張ったんでコメント💬褒めてください✨️🙄
ついでに♡もよろしくね!!
コメント
3件
えっ...!?4000字超え...凄すぎない!?っていうかめっちゃ続き気になる〜!!