青年は海に向き直って、海峡の向こうを指した「アジアといえば、あっちに仲間が住んでる」青年の研究室は、アジア側へ船で渡ってバスですぐのところにある「でも、その友達は俺のこと飲みにとか呼ばないし。呼ばれても、行くつもりはないけどね。でも、昔からの仲間なのに、あまりに情けないじゃないか」
スモッグが薄くかかった空に、カモメが飛んでいる。
「僕の故郷もあっち側です」旅人は、あの大陸の反対側の先にあると付け加えた。
鳩が足元にやってきた。青年はサバサンドの包み紙を丸めて、遅かったねと言った。
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