騒がしい昼休み。
滉斗に教室で“お仕置き”されて以降、
友達たちはふたりを茶化してはしゃいでいた。
いつもなら元貴は照れて逃げ腰になるけど、
今日の元貴はちょっと違う。
滉斗がまだ顔を赤くして俯いている――
その瞬間、元貴はすっと立ち上がった。
元貴『先輩』
声が真っ直ぐで、いつもより少し低い。
滉斗が『ん?』と顔を上げると、
突然元貴が制服の袖を掴み、
そのまま自分の方へグイっと引き寄せる。
教室内が一瞬静かになる。
元貴『…今度は、僕から先輩に、
先輩だけが恥ずかしいの、ずるいです』
元貴はそのまま、
みんなの前で滉斗の頬にキスをした。
さらに、滉斗の目を見て言った。
元貴『好きです、滉斗、たとえ誰かが
先輩の事好きでも、ほかの誰にも渡しません』
まさかの【公衆“元貴発”キス&独占宣言】に、
滉斗の顔がみるみるうちに真っ赤に。
友達たちは、
『これはやばい!』
『元貴くんアタックやばくない!?』
滉斗は目を丸くして呆然。
滉斗『…あのな、お前本気で…』
元貴『先輩こそ、
皆の前であんなことしてたじゃないですか』
元貴はにこにこと小悪魔の笑顔で攻め続ける。
(珍しく滉斗が全くペースを掴めていない)
やがて昼休みが終わり、
帰り際――
元貴『先輩、今度は…
”ふたりだけ”の時にも、
僕からいっぱいキスします、』
そう言って、こっそり手をぎゅっと握る元貴。
その積極さに、滉斗もつい俯いて
『やっぱりお前可愛すぎる』と声を震わせた。
下校時、人目のない公園の裏道。
今度は元貴から静かに滉斗の唇にキスをした。
優しい声で
『滉斗が恥ずかしがる顔、一番好きです』
と囁く。
滉斗は顔を覆って悶絶モード。
滉斗『…もう、好きになりすぎるだろ、』
その後も何度もそっと手を握ったり、
人のいないところで急に背後からハグしたり。
元貴はもう、“攻める愛情返し”を
覚えてしまったみたい。
元貴『今度からは、お仕置きされるか、
するか、どっちもありですね、笑』
滉斗『…ほんと、お前には勝てない』
夜の帰り道を、ぴったりと並んで歩く彼らには、
ドキドキと甘さがずっと続いていた――。
コメント
9件
ちょっと言葉ガチで言葉ない…頑張って絞り出して、ややSっ気なS貴と、いつもと違う感じに照れてる混汁さん、最高だお……💐🪻
いやぁぁあ…最高です… こう言うなんて言うんだろう、 甘ぁい感じのも好きです
ちょっとSな元貴さんも好きだけどやられてる甘々元貴さんの方が好き