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さぁて、ご報告があります。
今まで書いてたのはプロトタイプです!!!!
本編別にあります………すいません………
んで。
しばらく投稿しておらずすいませんでしたっ!
リアルがものすごく忙しかったんです………ゆるちて………
では、改めての第一話、どうぞ!!
星。
この世には、いろんな星がある。
色だけではない。
性質、意味、そして始まり。
ああ、そうだ。
寒露が落ちる。
いつもの机の前、白く曇った窓を眺めている。
私は霧雨魔理沙。
ただの白黒の魔法使い。
自分で名乗るほどの肩書はないが、魔法使いなりに(魔法使いだが)今さっき実験をしていたのだ。
…が。
数時間前。
(おお!結構いい感じじゃないか!?)
いつもの魔女窯をかき混ぜ、材料を入れて、いい反応が出るたびに心が躍る。
自分で考え、結果を予想し、調合する。
腕を動かして、液体が回って。
ぐるぐる。
ぐるぐるぐるぐる。
…?
液体の奥に、何かきらりと光るものがある。
いや、光っている。
棒を回す手を止め、中にあるものを覗き込む。
じーっ。
その瞬間、怪物みたいに液体が舞い上がって、気づいたら全身濡れていた。
「うぇー…まじか」
びちょびちょになった帽子から水気を払い、部屋の掃除をする羽目になった。
慣れっこだが、ここまでとは思わなかったな。
…まぁ。
そんなことがあって、今憂鬱である。
「…はぁ…」
頭をガシガシとかき、ため息をつく。こんなことしても何も変わらないのは自分が一番知っている。
(あー…そうだ)
立ち上がって、箪笥へ。
「あったあった」
香霖堂で買った現実世界のカイロ。
化学とかいう堅苦しいもので出来た、なんだかんだお気に入りのアイテムだ。
ぺりぺりフィルムを剥いて、ポッケに突っ込む。じんわりとした温かさが腰に伝わる。
冷凍したものが溶けていくような、そんな感じ。
そして、フックからマフラーを、コートを、乾かした帽子をとって着て身だしなみを整えると、靴の踵をコツンと落として、ドアを開く。
行こう。
箒に跨り、魔力を巡らせ、空を見る。
なんとも言えない天気。
まるで、降るとも、降らないとも、みたいな。
(…あーもう)
少しスピードをいつもよりあげて、空へと舞い上がった。
冬の幻想郷は、どこかくすんだように見えた。
いつかの冬の終わらない異変の時よりも、何かぐずついているような。
最近雨や雪が降ったわけでもないのに。あの異変のように、生気がないわけではない。
(あ、そうだ)
ふと思い出して、霧の湖へと方向を変える。
実験で使い切った材料を集めないとな。
…実験のせいで憂鬱になって散歩?をしているというのに、まだ実験に振り回されている。
(どこまで行ってもだな)
そんな自分を受け入れ、湖に降り立つ。
湖は白く霞んで、朝靄を溶かしたみたいに濁った色を湛えていた。夏の時の澄み渡った水とは見る影もない。
(…てか)
それどころか、今までこんな色だっただろうか。自分の記憶が疑わしい。
注意深く湖畔にも目を向ける。冬の幻想郷には珍しく、赤い花が咲いている。遠すぎてよく見えないが。
そうして辺りを見渡していると、ふと足元に珍しい石が落ちているのを見つけた。
それは見れば見るほど黄色くなっていき、ほのかな魔力を纏っていた。
「魔道石か、ラッキー」
雰囲気に合わない声を出して、それをゆっくりバックにしまう。
途端、湖の水面が静かに波打った。
すかさず顔をあげ、辺りを見渡した。けれど、誰もいない。さっきから、そうだった。
その途中、さっきの赤い花がより大きくなっているような錯覚を覚える。
(あー?)
目を擦る。
パチクリ。
「気のせい…じゃねぇか」
箒を握る手に力が籠る。
足元の草葉は、いつもより軋んだ音を奏でていた。
(…?)
ふと視線を感じて奥の森を覗く。
何かがいた気がする。もしくはそこに存在していた。か。
空気がひりつく。冬特有の乾燥などではない、それでは説明のつかない感覚。
「…まさか」
そんな嫌な予感が箒を強く掴み、魔法の森へと飛ばせた。
理屈では通らない、本能からの危険察知。
(こんなんじゃ…茶をする間もねぇか…)
赤い花が遠くで、またひとつ、花開く。
風に瞬き、空を仰ぐ。
その美しい花は、誰にも見られず、美しく咲いていた。
ヒヤリとした空気を切り裂いて、魔法の森へと着く。
飛んでいても思ったが、やはりいつもと空気感が違う。鳥すら飛んでいない。いつも飛び回っているはずの妖精までも。
そして何より。
森の所々が、溶け落ちている。
ただチョコのように溶けたのではない、なにか腐って溶け落ちたように変質している。
そっと手を伸ばし、溶け落ちた葉に触れる。
すると、みるみる葉は腐り溶け落ち、地面に黒いシミを落とした。
(なんなんだよ…異変?)
異変だとしたら陰湿だ。異変じゃないにしろ、規模がおかしい。
だって魔法の森全体がだ。
空から見た魔法の森は、カビが生えたように所々が赤黒くなっていたのだ。
こんな状況じゃあ、被害はここだけではないだろう。
自然と箒を握る手に汗が滲む。
周囲を見渡してみると、あの赤い花が咲いていた。
地面に赤黒いシミを作りながら、ただ咲いている。
そっとその花のそばにしゃがみ、観察する。
その花は今まで生きてきて初めてみるものだった。図鑑でも見たことのない花。
(不気味だ…)
そう思い、顔を背けようとした。
その時、その赤い花が開いた。
目を、開けた。
「な…っ!」
その花は、先ほどとは違って目を持っていた。
目玉が、私を見ている。
掴むように。
私は気味が悪くなって、八卦炉でその花を燃やした。
キィキィッっと金切音を立てて燃えていくそれを二度と見ることはなく、近くにあるアリスの家へと向かった。
背後で、その炎が赤黒く変わっていくことにすら気づかず。
ーー
どれだけ走ったのだろうか。
未だ、竹林を抜ける道を見つけられない。
「待てよ〜」
呑気な声で追いかけてくる元友人は、その5つの頭を裂き、声を上げていた。
「いやっ!来ないでよっ!」
息が荒くなり、喉をえづかせながら叫ぶ。
なんなのよ。なんでこんな目に遭わなきゃいけないの?私が弱いからって、なんで私ばっかり。
いやだ、こんな惨めなまま死にたくない。
こんなままで。
ーーー
しばらく飛んで、ようやくアリスの家の前に着く。
ふわりと、鉄の匂いが鼻を裂いた。
アリスの家はいつも通りみたいで、どこか黄色く見えた。
白い外壁はその床に溶け落ちているように見える。花壇の花は茎が赤く変色し、何かが染み出していた。
「…うぇ、気持ち悪りぃな」
人の家にこんな事を言うのもだが。
家に入ろうと、足を上げた。
だが、その足が、何かに引っ張られるようにして進まない。
(あー?)
みると、足元の土らしきものが足にへばりついていた。
ぬかるんでいるようで、腐っているかのような感触に吐き気を覚えた。
「…くそっ」
足を上げようと壁に手を当て、引っ張る。
つくづく運が悪い。異変だから運もクソもないがな。
ビキッ
「ッツッ!!!」
足の神経が、筋肉が悲鳴を上げて、引き伸ばされていく。私の足は土になってしまったのか、なんて意味のわからない事を想像した。
「あー…もうっ」
痛みなど気にせず勢いよく足を振り上げ、土から足を引き上げる。
土はゴムみたいに伸びた後、ちぎれて弾けた。
足が痛い。
ビリビリと痛む足を無理やり動かして、アリスの家のドアノブに手をかけた。
痛みなど、気にしている場合ではない。
気にしていたら埒など開くはずもない。
乱暴にドアを押し開き、よろめきながらもその奥をのぞいた。
金。流れるような。
でも、纏うものは全てが混じり合って、全てが私に目を向けているような錯覚をさせた。
様子を伺いつつ、その奥に足を進める。
ギシ
その音に、金がふわりとコチラを見つめた。
その金は腕に何かを抱えていた。錆びついた金。酸化ではない。
その価値を削り取られたような。
「…見た?」
「後ろ姿だけな」
こんな会話をしている暇があるほど、余裕はない。なぜ、アリスがいない。
そして、こいつはなんだ。
「…まぁいっか。虫眼鏡」
「はは、虫眼鏡か、言葉のセンスバグってんのかよ。…んで、お前はなんだ。アリスは」
「これ」
その金は両腕をコチラに掲げた。
それは、見慣れた友人の首だった。
「は?」
理解が追いつかない。
その金が、淡々とそれを差し出す意味がわからない。
罪悪感すらバグっているのか。それとも元からないのか。
「私のこと、大切にしてくれたけどね、私を、私にしようとしてきたから」
「殺したのか」
「形にした」
「そうか」
「お前は、魔法使いだろ」
「そうだが」
「その頭で考えてみろ」
「…」
「わかったか?」
「お前配慮とかないのな」
「配慮などしていたら決まってしまうだろう」
「あー」
なんだか、こいつは友人を殺したと言うのに殺意が湧かない。
そいつの目には、元から一つしか写っていないのだろう。
吸い込むような、星しか。
「…じゃ、また今度な」
「おい、帰るのか」
「そりゃ、私にだって仕事があるもんでね」
「人様の友人殺しといてか」
「…だから?」
「は?」
「形が変わっただけだろ」
「そうだな、妖怪はそういうものだ」
「で?」
「…さっきから一方的だな。灰にされたいのか?」
「…説明は得意だが、お前はできないのか」
「は?じゃあしてみろよ」
沸々と、怒りが湧き上がってくるのを感じる。
金はその首を片腕にぶら下げて、気だるそうにこう言った。
「妖怪はそういうものだ。あの土着神のように、姿など関係ないと言ってるんだ」
「わけわかんね。お前こそ聞き手への配慮がたりねぇ。あ、ないんだったな」
そう得体の知れない相手に軽口を叩くのは、なにか察してしまっているからかも知れない、と、俯瞰的に思った。
「ああ、そうだ、お前、ずっと思ってたんだけど」
「私の姿を使って何してんだよ」
金は、あー、と小さく声を漏らして、まずいというように一歩下がる。
「あ?答えられないってことは、やましいことしてんだろうな」
「そうだよ?というか、私は元からこうだからどうもこうもない」
「あー?」
「ああ、お前じゃなければいいのか」
その途端、金は私に腕を伸ばして、捻った。
その腕は花のように赤く裂いた。
眼前まで迫り来るそれに、しばらく反応できずにいた。
「綺麗か?」
「ああ、人を選ぶ花だな。氷みたいだ。着色料入りの」
「あながち間違っちゃいねぇな。でも、これはな?」
より、花が開く。
中から、さらに禍々しいものが糸を引き伸びてくる。
「悲しいことに、何でもない
アハハハッハハッハッ…ひーっ、くるし。
久しぶり?…いや、こんなセリフ吐きたくはなかったなぁ…w」
「…お前はなんなんだろうな」
八卦炉をその花の中心に内側に埋め込む。
深く、確実に。
「花は、花火になるほうがいいぜ?」
刹那。
閃光が金を、家を貫いた。
「おっと」
それは小さく声を上げた。
材が悲鳴を上げる。だが、目の前のそれは立っていた。
「あー、元に戻っちゃった」
手にぬるい感触が伝わったかと思えば、八卦炉が、発射口が何か粘液みたいなもので塞がっていた。
魔力が込めづらい。
「結局、お前なんなんだ?」
何か抜け切らない親近感のまま苛立ちを隠さずに問う。
それは顔を俯かせながら、
「まだそれ言うか。うーん
宝石かな」
あっさりと言った。
意味わからんことを。
「随分と自尊心の高いことで」
そう揶揄うと、それは何かに気づいたように顔を上げた。
「あー、そろそろあいつがくるな。……じゃあな、霧雨魔理沙?」
「…名前知ってるんだな……じゃあな、紛い物」
(なんだったんだ)
あまりにも空気感にそぐわない会話。
あいつが去っていった後の空気は澱み、締め付けるように圧があった。
…
「…アリス」
床に転がる友人の頭の隣に座り込んで、手を合わせた。
…
でもこれ書いたのいつだったか覚えてないんですよね………
YouTubeの方でも投稿のみ、けるぴすって名前で小説あげてるんで良ければぜひ