藤の花が幻想的に垂れているこんな美しい部屋には似合わない荒い銃声の音が聞こえる。
『…っ!』
バンッ
剣持刀也は私が打った球をひらりとよける。
『…逃げないでもらってもいいです…かっ!!』
「んふ、よけたら死んじゃうじゃないですか。」
「そんな馬鹿なことはしないですよ。」
バンッ
バンっ
『っ~~!!もーむり…』
銃弾がすくなってきた、、、
『…あと10か、、』
「もう無理ですか?笑」
「そろそろ本気で来てもいいんですよ?」
『十…っ!』
バンっ
すらりとよけられた。なんでこんなに当たんないんだ?
『九…っ』
バンッッ
「?!…やば、、、笑」
かすった、、、、できるだけ頭を決めたいけれど、この男ならそう簡単にあてることはできない。
『…八ッ』
私は残りを大切にだけど少し焦りを感じるような荒い球を打った。
”バンッ”
あと一発…
『はぁ…っ、はぁ…っ』
「あと何発ですか?」
剣持刀也はたくさん球をよけているはずなのに冷静で、汗一つもかいていない。それもあるし今の状況的には…、
…、
『…よけるのほんと上手ですね』
「ありがとうございます?」
『もう…暗殺者なのにもう死にそうになってるなんて失格だなぁ…』
私はそういって自分が持っている銃の銃口を自分の胸に当てた。
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