やほやほ
家の中っていうとこからね
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出久「ただいま…」
母親「…(べし」
父親「…(殴」
ぼこぼこ
父親「気安くただいまとか言うな」
母親「この話がなければ追い出してるからね?」
この話とは…
無個性だったことを責め、子が親に殴っている
という話(母親が流した)
出久「すいません…」
がしゃん
父親「チッさっさと出てけよ(殴」
母親「そして金だけもらう(殴」
父親「住まわせてやってんだから感謝しろよ?」
母親「…(酒の瓶を持ってくる」
がんっ
出久「いッ…」
出久「…ごめんなさい」
父親「チッうるせーなー」
母親「さっさと黙れよ」
ばちゃっ
腕にお湯をかける
出久(あつい…痛い)
父親「…(サッ」
フライパンを持ってくる
がんっ
出久「!?…」
父親「さっさと消えろ」
母親「チッ」
父親「明日…5時までに帰ってこい」
父親「そしてストレス発散だ」
母親「来ないと刺すからね?」
出久「はい…」
スタスタスタ
─────────
出久「かつきーおっはよー」
勝己「今日学校行くの気まずいわ」
出久「別に良くない?」
出久「ワンチャン除籍」
出久「そっちの方が助かるわ」
勝己「マジで?」
出久「助かんないわ(笑」
出久「は‐ッ体痛い」
勝己「…お前ん家も大変だな」
出久「ほんとにね…(笑」
近所B「あの子…あれじゃない?」
近所A「引子さんたちを叩きつけてる(笑」
近所C「そうよ!ほんとに怖いわー」
勝己「どしたん?」
出久「ちょっとね…話したんだって…嘘の話を」
勝己「全員…敵」
出久「あーごめん!ちょっと忘れ物した!」
勝己「ついてくぞ?」
出久「いや!遅刻ギリギリになるし先行っといて」
出久「ごめーん!」
勝己「分かった」
出久「また後で!」
スタスタスタ
出久(なるべく早く遠くに行かせなくちゃ
かつき、かっちゃんまで悪者になっちゃっ
たら、ダメだもんね…)
ちょっと遅れて学校に着く出久
朝礼の2分前くらい
出久「セーフ…」
勝己「うるっせぇわ!クソ髪!!」
出久「朝から元気だね」
勝己「うぜぇー」
出久「…ファイト!」
勝己「ファイトじゃねぇーよ!!!」
出久「対応しとけってこと?」
勝己「おん、」
出久「うーん…無理!!(にこ」
勝己「おめぇもクソかよ」
出久「やだー君と同類になりたくなーい」
勝己「ヒーロー科に通ってる時点で同類」
出久「退学届け出しに行こうかな…」
勝己「損」
出久「うそうそ…さすがにね」
出久(シバかれる)
砂糖「じゃなくてよ!」
青山「そうなんだよ!それが今日僕さぁ」
切島「青山…一旦静かに」
青山「残念…」
蛙水「どういうことよ、昨日の話は」
出久「そのまんま…言った通りだよ?」
甲田「説明が足りないんだ」
出久「無個性だからって!みんな離れるの」
出久「だからストレス発散にって不良になった」
麗日「ねぇ、今日の朝さ、出久くんが親を叩いてるって話が回ってきたんだけど…そうなの?」
出久「…」
切島「黙るってことはほんとなんだろ?」
勝己「おい、デク、嘘は良くねぇよな?」
出久「なに言ってるの嘘なんか…」
出久「言ってない」
出久が俯く
がらら
相澤「ごめん、遅れた…?」
相澤「なんの話だ?」
出久「…すいません、お腹が痛いんでちょっとトイレ行ってきます」
相澤「お、おい」
スタスタスタ
相澤「はぁ、とりあえず放課後に聞く。」
A組「はい…」
─────────
出久目線
めんどくさいってどうせ思ってる
だって、クラスメイトが虐待受けてたら
めんどくさいって思うよね
ヒーローにさせたかったんだって
だから、いい個性の子を産みたかったみたい
ごめんなさい…無個性で
「ゴミ」 「失敗作」 「価値がない子」 「タヒね」
「無個性で産んできた親を憎んでる子」
もういいよ
聞き飽きた
幼なじみの勝己、爆豪勝己
そいつだけ、俺を裏切らなかった
みんなはなれて、いじめて
ただそれだけ
だから諦めてる
不良だって無個性だから弱そう
という理由で絡んできたやつを
返り討ちにしただけ
本当は、ストレス発散なんて考えてなかった
黙る気もなかった
今すぐその場で叫びたかった
ちがう!って…
でも嫌な予感がしたから辞めた…
それだけ…
勝己から早く離れたいと
勝己が不幸になっちゃう
出久「戻んなきゃ…」
立つ気力もなくその場に
倒れるようにしゃがみこむ
出久(も、戻る、戻んなきゃだめだ)
出久「ははっ(気を失う」
─────────
爆豪目線
放課後に聞くだってさ
バカげてるやがる
出久のことも知らずに責めてんじゃねぇよ
俺とあいつの親しか知らねぇこと
だから誰知らない
知ろうともしなかった
出久がどんだけ
「助けて」
って言っても
「今急いでる」
そう、口を揃えて言う
なにが急いでるだよ
助けてって言ってる奴に急いでるで済ますのかよ
済まさねぇだろ
あいつは多分、泣いてない
正しくは泣けない
これが正解だ
日々散々かけられた言葉だ
今すぐにでも会って様子を見たい
でもまだダメ
あいつが壊れるから
しかも戻ってくるから
大丈夫だ
─────────
ナレーター目線
がらら
出久が入ってくる
無言で俯いて
切島「相澤先生が放課後話すだって」
出久「…あ、うん。ありがと…」
上鳴「ホントの事話せよ?」
葉隠「心配になっちゃうから。緑谷のこと」
出久「…うん。分かってるから、ありがと」
出久(心配ね)
─────────
(放課後)
相澤「んで、一旦今までのこと話せ」
切島「俺と上鳴、中学のとき1回だけこいつに会ったんだ。こいつらは、不良のデクとかつきなんだ」
上鳴「だから俺たちが不良のデクと勝己だよなって話して、それをみんなが聞いてた」
切島「そして俺たちが緑谷のこと知りたいからって友達になりたいからって色んなこと聞き出して」
麗日「私たち、友達になりたいって思ってることを伝えたら、出久くんは、友達になりたくないからって言ってたんです。」
相澤「あー緑谷、お前はどうしてそんなに友達になりたくないんだよ」
出久「んー簡単に言うと、めんどくさい。」
相澤「どうしてだ」
出久「どーせ、離れてくなら話す必要ないじゃん」
出久「なんなら、友達作らない気だったし」
相澤「どうして離れるって思ってんだ」
出久「どうしてって?そのまんまでしょ?」
出久「見なよ?今の状態。」
出久「相手の裏を見たら離れてく。
もう、わかったことでしょ?」
相澤「…は?」
出久「今日1日ね、みんなが避けた。」
出久「ね?みんな遠くなってんだよ」
出久「なら、最初から友達になりたくない」
上鳴「じゃあ俺たちは信用がねぇのかよ!?」
出久「うん!信用ないって言うかーしたくない」
相澤「…どうしt」
出久「なんで理由聞き出すのかなー(笑」
相澤「お前のことを理解した上で話したいからだ」
出久「そっかそっか」
出久「全部ストレス発散。無駄にストレス溜まるんだよね〜(笑」
勝己「嘘はなし」
出久「…」
ぐっ
出久が拳を握る
今の時刻…4時30分
出久は、2つの意味で怯えている
出久「…無個性だからストレスが溜まるっていえばいいですか?」
相澤「…」
切島「違くて…!!」
出久「じゃあ、なに?」
出久「事実じゃん」
勝己「無個性でストレスが溜まるのはおめぇじゃねーだろ」
出久「!!」
勝己「おい。聞いてんだよ。事実答えるんだろ?」
出久「…(ぐっ」
蛙水「どういうことなの?」
勝己「…おい。」
4時50分
出久(もう死ぬ覚悟はできた。)
麗日「そろそろ話して!!!お願い!」
麗日「信じなくてもいい!信用がなくてもいい!」
麗日「いいから!話してよ…!」
出久「……やだ」
出久「…無個性だから、それだけ」
勝己「違うだろ…大まかな理由は確かに無個性だからだけどよぉ?なぁ?デク?話せよ」
時計の針が55をさす
4時55分
あと、5分
相澤「生徒が悩んでることは解決する。それが先生だ。」
砂糖「そうだよ。だから話せよ」
瀬呂「黙っててもなんも分かんねぇよ」
話しても話さなくても家に帰んなきゃイケない
それが恐怖で黙る出久
相澤「不良になった理由だけじゃなくて家でのことも、今までの学校での扱いでもな」
時計の針が5時をさす
上鳴「もう5時…」
出久「はーッッッ(涙目」
出久「不良になった理由は、無個性だから弱そうに見えたから喧嘩を売られました。なので勝己と…返り討ちにしてたら、不良にまでなっていました」
出久「学校では…、、、(ぐっ」
さっきよりも強く拳を握る出久
勝己「ほとんど授業は、出てなかったよな」
出久「うん。いっつも学校の裏で殴られてた」
出久「机にも落書きとか、窓から落とされてたり」
勝己「あれは、面白かった」
出久「んね、マジでツボってた」
A組(ツボったんかよ)
出久「あ!でもね!勝己には、助けるなって言ってただけだからね?勝己が助けなかった訳じゃないよ?」
相澤「あぁ。それで家では?」
5時10分
出久「…すいません。俺用事あるんで帰ります。」
がらら
相澤「おい!」
A組「…」
相澤「はぁ、いい。また聞き出せる時に聞き出す」
相澤「お前らはもう帰れ。」
A組「はい。」
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