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深澤はすぐに迎えに来てくれた。そのまま、深澤の家へ。

深澤は何も聞かなかった。

それでも呼び出された場所が目黒の家のそばだったことと、渡辺の今の様子から何かを察したには違いなかった。



💙ごめん、夜中に呼び出して


💜いいよ、あったかいもの飲むか?



渡辺は頷く。


深澤が、温かいココアを差し出すと、マグカップを受け取ろうとした渡辺の右の手首に新しい赤い痣があるのを見た。

渡辺はそれに気づいて慌てて袖で隠すが、もう手遅れだった。



💜目黒?


💙わかんない


💜わかんない?


💙ラウールもいたから



俯く渡辺が震えていた。

深澤は渡辺の隣りに座った。



💙あ。今日はもうそういうのは


💜しねえよ


💙ありがとう



渡辺は深澤の目を初めて見た。

たちまち渡辺の目に涙が溢れて、深澤はその肩を優しく抱いた。



💙ごめん


💜なんで謝るんだ?


💙こんな時にばっかり、頼って


💜俺は意外と優しいからな


💙うん、優しい


💜バカ、否定しろよ


💙すごく優しい。ふっか、大好き



渡辺は泣きながら、深澤に体重を預けた。

細く華奢な肩が、愛おしい。

泣き顔さえも、美しくて、唆られてしまう。


みんなが愛する姫は、明日また誰かの腕の中にいるだろう。

いつか、俺だけのものになってくれますように。

深澤は渡辺の柔らかい髪をそっと撫でながら、そう願わずにはいられないのだった。





おわり。

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