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「三神先生、お疲れ様でした」
会社が外部顧問契約をしているうちの一人、弁護士の三神京介先生。約一年前の入社研修準備中に初めて、ご案内以上の会話をした。もちろん業務上の会話だったけど、【あのー、そのー、えっと】などのフィラーが全くない話し方の先生の説明は不慣れな私にもとても分かりやすかった。
「雨、止むのを待っておられるなら、駅まで乗ってください。通り道ですから。そちらの方も」
三神先生が私と徹さんを手でタクシーへと促してくれたけど、徹さんは原付バイクがある。一瞬、本当にほんの一瞬、三人が顔を見合わせた瞬間に
―― 私がタクシーに乗ったら、残った福田さんが寂しいよね
と、自分だったら寂しく思うかもしれないと考えた。ここまでの数分、一緒に雨が止むのを待ちながら話をしていたのを、別の結末で打ち切るのは、なんだか虚しい報われない感情が生まれそうだと思った。
「お気遣いいただきありがとうございます。もう、止むと思いますので、大丈夫です」
私がそう言って頭を下げると
「……そうですか。では失礼します」
三神先生はタクシーに乗り込んで帰って行った。
「社内の人?」
「弁護士先生です」
「そう。乗せてもらわなくてよかったんですか?」
「はい……」
この時、私が自分を気遣ってくれた、と感じた徹さんが、数日後食事に誘ってくれた時から交際が始まった。
#元カレ
まぁ
10,148
芙月みひろ
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黒歴史つくーる
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コメント
3件

三神センセ、これからのキーマンかな⁉️
弁護士の三神京介先生…フムフムφ(•ᴗ•๑) メモメモ よーく覚えておこう!タイプかも🤭 樋代ちゃんは心根がいい温かい女性だね☺️ 福田徹さんもいいなーっ思うのは必然的な流れだよね♡
雨宿りの帰り際、一瞬の「残った人が寂しいよね」という想像が、タクシーを断る理由になるのがすごく好きでした。理屈じゃなく、相手の気持ちを自然に思い浮かべられる人なんだなと伝わってきます。それに、徹さんが「乗せてもらわなくてよかったんですか?」と聞くところで、彼がその気遣いに気づいてたんだなと分かって、じんわりきました。冒頭の「フィラーのない説明」という細かい描写も、この人らしさが出ててよかったです。