『えっ!“凪”って下の名前じゃなくて、苗字だったの!?』
「今までなんだと…」
入学して2週間
小春とは同じクラスで、席も隣同士ということもあり よく話す仲になった。
『へぇ、下の名前 “せいしろう”って言うんだ。意外と古風なんだね、かっこいい』
……かっこいい、、か。
初めて言われた
『せいしろうって、どういう字書くの?』
「訁(ごんべん)に成るで誠、武士の士、で普通に郎」
ルーズリーフにサラっと書いて渡すと、『やっぱかっこいい……』と目をキラキラさせて呟いていた
『あ、私の名前はね〜』
「小さい春で 小春 でしょ。小春小さいからピッタリじゃん」
『凪くんがデカいんだよ。私平均だもん』
「何cmだっけ?」
『…………146cm、、』
「…………………………」
『何か言ってよ!!』
小春との会話は飽きない
コロコロ変わる表情に、毎日『凪くん』と呼ぶ綺麗な声
本当はもっと話していたいんだけど
「小鳥遊さーーん!今度の休みの日なんだけどさ、みんなで一緒に勉強会しない?」
クラスの陽キャの軍団に声をかけられると、小走りでそっちに行ってしまった
そう。
小春は、クラス1可愛い と言われている人気者。
頭は悪くないのに、少し抜けていて 誰ともすぐに仲良くなれる
オマケに顔も良ければ性格も良い。
入学して2日で 告白された回数は2桁をいった。
本人は あまり恋愛に興味が無い と断っていたけど。
恋愛に興味がないなら、自分の告白なんて到底受け入れては貰えないだろうな
まぁ、告白する勇気も無いんだけど。
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コメント
1件
うわあ初見です✨好きです!!続き待ってます!